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★ 2023年5月に読んだ本 ★

大崎善生『聖の青春』(角川文庫)……“東の羽生善治”に対して、“西の村山”と称された
 棋士、村山聖(1969~1998)を描いた作品。大阪市福島区の街歩きに当たっては、
 ネタとして使えます。個人的には、団鬼六小池重明も読み返したくなりました。
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 8』(デアゴスティーニ・
 ジャパン)……「HORACE SILVER」です。毎月2冊くらいのペースで自宅配送。
鹿児島のむかし話研究会編『鹿児島のむかし話』(日本標準)
 ……小学生時に読まされながらも、「あにょどんのデコンじる」だけを何故か偏愛。
ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波少年文庫)……5月の「二人の読書会」のテクストでした。
坂口安吾『明治開化 安吾捕物帳』(富士見書房)
……「舞踏会殺人事件」、「ああ無情」、「万引一家」、「石の下」、「覆面一家」、
 「ロッテナム美人術」、「乞食男爵」の7編を収録。決め手に欠けるなあ。全20話のよう
 ですが、慌てなくてもよいか。勝海舟の起用法は、もう少し、どうにかならないかな? 
北崎豊二『幕末維新の大阪』(松籟社) ……良くも悪くも、教科書的。地租改正の辺りに
 来るとしんどくなるので、どうわかりやすく噛み砕いたらよいか、思いあぐねるところ。
『展示の見所2 浪花まちめぐり 水都の景観を読む① 「積層ジオラマ」編』
 (大阪歴史博物館)……昔、「大阪歴史博物館」で入手するも、放置していた小冊子
 でして、まとめての通読。同館展示の解説なので、次 行った時に役立つことでしょう。
『展示の見所5 浪花まちめぐり 水都の景観を読む② 「壁面グラフィック」編』
 (大阪歴史博物館)……予防接種の帰途、次の「蔵屋敷」と併せて購入した物ですが、
 以前に購入していた物とダブってしまいました。誰かにプレゼントすることにしますよ。
『展示の見所14 浪花まちめぐり 蔵屋敷』(大阪歴史博物館)
『展示の見所11 浪花まちめぐり 水都の景観を読む③ 「グラフィック展示・橋梁」編』
 (大阪歴史博物館)……「橋梁」編と銘打つほど、“”に特化している程のこともなく。
『展示の見所6 「大大阪」の街角 郊外住宅のくらし』(大阪歴史博物館)
『展示の見所15 「大大阪」の街角 御堂筋と地下鉄』(大阪歴史博物館)
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ジャンル : 小説・文学

★ 2023年4月に読んだ本 ★

辰巳博・著/福田静二・編『大阪市電が走った街 今昔』(JTB)
中島らも『今夜、すべてのバーで』(講談社文庫)
 ……マイ・クラシックにして、4月の「二人の読書会」テクスト。小説としての弱点は
 やはり終盤。精神科医の報告書を主人公の“新生”の契機とするのは、如何にも
 説得力不足。ただ、作者は作為より、リアルな症例を尊重したとも考えられる訳で。
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 6』(デアゴスティーニ・
 ジャパン)……第6号(SONNY CLARK)では、ジャズ・スタンダード「朝日のように
 さわやかに
Softly As In A Morning Sunrise)」を愛聴していましたねえ。
大鋸時生・三村幸一『文楽―鑑賞のために―』(保育社)
入江泰吉・青山茂『仏像―そのプロフィル―』(保育社)
『まんが 蕪村さんの都島歴史漫遊記』(大阪市都島区役所)
 ……脚本・画:谷川桜太郎。与謝蕪村の理解は、個人的にまだ萩原朔太郎止まり。
入江泰吉・関信子『仏像のみかた』(保育社)
北尾浩一『星と生きる 天文民俗学の試み』(ウインかもがわ)
 ……昨年の「文学フリマ大阪」にて入手。試論でなく、もっと、がっつり読みたい。
『ワード/エクセル/パワーポイント 基本の使い方がぜんぶわかる本』(スタンダーズ)
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 7』
 (デアゴスティーニ・ジャパン)……LEE MORGAN は33歳で射殺されていました。
山田風太郎『伊賀忍法帖』(講談社文庫)
辺見金三郎『食べられる野草』(保育社)
中島らも、ミスター・ヒト『クマと闘ったヒト』(メディアファクトリー)
 ……玉造のお好み焼き「ゆき」では、ミスター・ヒト(1942~2010)に随分とお世話に
 なりました。プロレス本寄りでなく、ミスター・ヒト(安達勝治さん)個人のインタビュー
 本を期待していたのですが、仕方ないか。何とも、胸が切なく、苦しくなります。
松嶋雅人『あやしい美人画』(東京美術)
山田風太郎『警視庁草紙 上』(ちくま文庫)……「山田風太郎明治小説全集1」。
山田風太郎『警視庁草紙 下』(ちくま文庫)……「山田風太郎明治小説全集2」となり、
 順番としては前後して、『明治断頭台』を先に読んでいました。後日、ピック・アップ。
『文楽床本集 国立文楽劇場 令和5年4月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
『第170回=文楽公演 令和5年4月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)……巻末に、英文での鑑賞ガイド付き。
監修=岡本良一、執筆=朝日新聞阪神支局 『花の下影 幕末浪花のくいだおれ』
 (清文堂)
……郷土史ネタばかりでなく、豆腐・こんにゃくネタでも使用する予定。

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★ 2023年3月に読んだ本 ★

司馬遼太郎『おれは権現』(講談社文庫)
……「愛染明王」、「おれは権現」、「助兵衛物語」、「覚兵衛物語」、「若江堤の霧」、
 「信九郎物語」、「けろりの道頓」の7編を収録。順に、福島左衛門大夫正則、
 可児(かに)才蔵吉良(よしなが)、花房助兵衛、飯田覚兵衛、木村長門守重成
 長曾我部信九郎康豊、安井(ママ)道頓――を取り上げています。良くも悪くも、講談調。
司馬遼太郎『豊臣家の人々』(角川文庫)……豊臣秀吉の一族、縁者が素材です。
穂村弘『ラインマーカーズ』(小学館文庫)……3月の「二人の読書会」のテクスト。
 新装版が出ていたし、第1歌集『シンジケート』(1990)でよかったのかもしれません。
 しかし、『手紙魔まみ』も収録している自選ベスト版歌集の方で行きましょう。
 短歌史において、俵万智に対する穂村弘の存在が、小説における村上春樹に対する
 高橋源一郎の在り方をなぞっているように感じられることがあります。わかるかなぁ? 
別冊宝島編集部『日本刀の雑学100』(宝島社)……“世界に誇る「勇」と「美」”が副題。
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 4』(デアゴスティーニ・
 ジャパン)……第4号(ART BLAKEY)までは書店で購入。次号からは直送されます。
杉山三記雄『暗越奈良街道を歩いた旅人たち』(読書館)……判型は異なるけれども、
 シリーズ物「河内の街道を歩く④」。ここまで付き合ったからには、誤植の酷さも、
 街道沿いの唐突なグルメ紹介記事も含めて、受け容れてあげようという気分なの。
神野清秀『大阪の街道』(松籟社)
いとうせいこう・みうらじゅん『見仏記5 ゴールデンガイド篇』(角川文庫)
いとうせいこう・みうらじゅん『見仏記6 ぶらり旅篇』(角川文庫)
 ……平成23年(2011)の法然上人800回忌がフィーチュアされていますね。
いとうせいこう・みうらじゅん『仏像ロケ隊がゆく 見仏記7』(角川文庫)
 ……若かりし頃、鼻について仕方なかった いとうせいこうも平気になりました。
近江栄・藤森照信=編『近代日本の異色建築家』(朝日新聞社)……登場する24人の
 いずれも素晴らしいのですが、目先の(大阪市)北区史との絡みでは、山口半六
 岡田信一郎本野精吾に注目です。立原道造の詩も読み返しましょうか。
中沢新一『大阪アースダイバー』(講談社)
高島幸次『奇想天外だから史実 ―天神伝承を読み解く―』(大阪大学出版会)
 ……高島先生がシリアス・モードなのです。「大阪天満宮」の教科書として最強。
 「北野天満宮」創建は天暦元年(947)、「大阪天満宮」創祀は天暦3年(949)……。
佐藤哲也『大阪の味』(保育社)……1927年生まれの著者は、昭和47年(1972)1月に
 急逝されたらしい。そう言われてみると、紹介されている店のうち、現在も健気に
 生き永らえている店が非常に愛おしく見えてくる。これは悪魔との取引なのだ。
 何かを得るためには、何かを失わなければならない……生き延びるための仮死

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★ 2023年2月に読んだ本 ★

佐藤英夫『北野の萩の寺 円頓寺』(東方出版)……特に、これといった情報には
 恵まれませんでしたが、この手の出版物にしては、非常に読み応えがありましたよ。
谷知子=編『百人一首(全)』(角川ソフィア文庫)…読書会のテクストの副読本扱い。
直木三十五『大阪を歩く』(青空文庫)
板野博行『眠れないほどおもしろい百人一首』(三笠書房)
 ……2月「二人の読書会」のテクスト。百人一首本の中でも、最も俗っぽい部類。
澁澤龍彦『高丘親王航海記』(文春文庫)……没年(1987)に購入した単行本は、
 積んだままで古本屋に売った記憶。現在、読み返せば、いろいろと沁みてきます。
永田和宏『近代秀歌』(岩波新書)
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 1』(デアゴスティーニ・
 ジャパン)……「大阪よみうり堂」にて、創刊号(MILES DAVIS)を購入。既に
 2~3号が発売されていた時期だったのに、第1号を手に取ったのが運の尽き。
永田和宏『現代秀歌』(岩波新書)
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 2』(デアゴスティーニ・
 ジャパン)…第2号は、HERBIE HANCOCK。迷ってはいたのですけれど……。
『隔週刊 ブルーノート・ベスト・ジャズコレクション 高音質版 3』(デアゴスティーニ・
 ジャパン)……前号と併せて、「紀伊國屋書店」で第3号(SONNY ROLLINS)を
 購入。ムック本と言うか、CDに付いた大判のライナーノーツではありますが……
 また、約10年前にほぼ同内容でリリースされていた物のSHM-CD版ではあり。
 好きなミュージシャンであれば、アルバム単体で持っている盤も多くてねえ。

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★ 2023年1月に読んだ本 ★

河音能平『大阪の中世前期』(清文堂出版)
大岡信『詩人・菅原道真 うつしの美学』(岩波書店)
『第169回=文楽公演 令和5年1月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
『文楽床本集 国立文楽劇場 令和5年1月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
眉村卓『ねらわれた学園』(講談社文庫)……1月の「二人の読書会」テクストでした。
丸谷才一『後鳥羽院』(筑摩書房)……菅丞相の漢詩、後鳥羽院の和歌、どちらも基礎
 教養でありまして、読むのは愉しみでしかないけれど、時間をどう工面したものやら。
中井英夫『薔薇への供物』(河出文庫)……マイ・クラシック。中学生時分に読んだ頃は、
 “とらんぷ譚”の焼き直しではないか、と落胆したりもしましたが、今読むと、これは
 これで良いの。デリケートな編集センスがナイス。文庫版では「盲目の薔薇」が加わり、
 結果として計12編の物語が、ヴェラとの約束の帳尻合わせですし。「火星植物園」、
 「薔薇の夜を旅するとき」、「薔薇の獄」、「薔薇の縛め」、「被衣」、「呼び名」、「薔人」、
 「薔薇の戒め」、「盲目の薔薇」、「薔薇の罠」、「重い薔薇」、「薔薇への遺言」を所収。
池田弥三郎×長谷川幸延『味にしひがし』(土屋書店)
長谷川幸延『法善寺横町』(たちばな出版)……織田作以上に大阪的でありながら、
 織田作よりも早く風化しつつある大家。「法善寺横町」、「粕汁」、「最後の伝令」、
 「舞扇」、「三階席の女」、「月の道頓堀」、「海を渡る鳥」、「遺族上京」、「さしみ皿」、
 「兀良哈(ウランカイ)の勇士」と10編を収録。戦時色の濃い作品が過半数なのね。
長谷川幸延『小説 桂春団治』(たちばな出版)……初代・桂春団治(1878~1934)
 です。四天王の一人(3代目)すら聴いたことがないのに、聴きたくなりましたよ。
黒澤はゆま『曽根崎心中』(光文社)……言わずと知れた原作・近松門左衛門
 「小説で読む名作戯曲」シリーズで、ラノベっぽいカバー・イラストに油断していると、
 掛け値無しに名作。一登場人物に耽溺することなく、「大坂」という街全体を俯瞰
 しようとする姿勢がお見事。大坂三十三所観音巡りだけでなく、梅田の牛駆け、
 大坂七墓巡りの場面も創出していますし(梅田橋を北へ渡れば……)、九平治が
 “”であらざるを得なかった理由を きちんと説明していることに感心させられ。
『伊賀越道中双六』(国立劇場営業部)……復刻版懐中稽古本(翻刻)を入手。

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★ 2022年12月に読んだ本 ★

『文楽床本集 国立文楽劇場 令和4年11月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
有栖川有栖『幻坂』(角川文庫)……「清水坂」、「愛染坂」、「源聖寺坂」、「口縄坂」、
 「真言坂」、「天神坂」、「逢阪」、「枯野」、「夕陽庵」と、天王寺七坂が舞台の短編集。
 先を越されたというか、誰かがとっくに手掛けておくべき素材ではありますけれど、
 まだ如何様にも料理の手立てはあるでしょう。「枯野」と「夕陽庵」も悪くはないぞ。
ベルトルト・ブレヒト『三文オペラ』(岩波文庫)……「チエちゃん」で呑んだ日に入手。
天神橋三丁目商店街振興組合・編『天神橋筋繁昌商店街』(東方出版)
 ……たぶん、執筆陣のメインは土居年樹(故人)。ならば、著者名を冠した同じ出版社の
 『天神さんの商店街』の方が読み応えがあって、面白かったな。ちと、散漫な印象。
長谷部史親・編『忠臣蔵傑作大全』(集英社文庫)……年の暮れは忠臣蔵なのか。
 柴田錬三郎「辞世」、菊池寛「堀部安兵衛」、直木三十五「大野九郎兵衛の思想」、
 多岐川恭「付け人」、榊山潤「生きていた吉良上野」、澤田ふじ子「後世の月」、
 山田風太郎「行燈浮世之介」、林不忘「口笛を吹く武士」、小島政二郎「何面白の
 雪景色」、角田喜久雄「吉良没落」、岡本綺堂「吉良の脇指」を所収。風太郎は別格。
 綺堂の『半七捕物帳』は「青空文庫」で全部読んでいます。付録の長谷部史親
 「赤穂四十七士銘々伝」は便利かも(四十七士全員のキャラが立っている訳でなし)。
ビュルガー編『ほらふき男爵の冒険』(岩波文庫)……マイ・クラシック。これもまた、
 三宮の古書店で入手したのでありました。どこで買って、いつ読んだかは、結構大事。
古川智映子『小説 土佐堀川』(潮出版社)
山田風太郎『妖説忠臣蔵』(集英社文庫)……「赤穂飛脚」、「殺人蔵」、「蟲臣蔵」、
 「俺も四十七士」、「生きている上野介」と、忠臣蔵物の短編5編。どれも流石の切れ。
写真-産経新聞社『昭和の大阪 昭和20~50年』(光村推古書院)
山田風太郎『忍法忠臣蔵』(講談社文庫)……風太郎版・忠臣蔵の長編バージョン。
 一般受けが悪いだろうけれども、主人公の無明綱太郎は最高。女と忠義が大嫌い
加地宏江、中原俊章『中世の大阪―水の里の兵たち―』(松籟社)
別宮貞徳『「不思議の国のアリス」を英語で読む』(ちくま学芸文庫)
 ……12月の「二人の読書会」テクスト。全文読解ではないので、さらさらと読めますよ。
『大阪天満宮 ~創祀と歴史~』(大阪天満宮社務所)
『大阪天満宮の歴史』(大阪天満宮社務所)……朱印帳を入手した翌日、併せて購入。

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★ 2022年11月に読んだ本 ★

藤木健『聞くスキル 聞き出すスキル』(リックテレコム)……実は読書会のテクスト。
司馬遼太郎『アームストロング砲』(講談社文庫)……表題作の他、「薩摩浄福寺党」、
 「倉敷の若旦那」、「五条陣屋」、「壬生狂言の夜」、「侠客万助珍談」、「斬っては
 みたが」、「大夫殿坂」、「理心流異聞」を所収。「侠客万助珍談」のモデルは、
 小林佐兵衛(明石屋万吉)。『俄 ―浪華遊侠伝―』で満足しているので、それ
 以上でも何でもなく。「アームストロング砲」は、鍋島直正閑叟)への取っ掛かり。
川端康成『美しい日本の私』(角川ソフィア文庫)
菊池寛『恩讐の彼方に・忠直卿行状記』(岩波文庫)
 ……「三浦右衛門の最後」、「忠直卿行状記」、「恩讐の彼方に」、「藤十郎の恋」、
 「形」、「名君」、「蘭学事始」、「入れ札」、「俊寛」、「頸縊り上人」を所収。
 角の取れた芥川龍之介という印象。「恩讐の彼方に」は『エル・トポ』後半の元ネタ。
  「藤十郎の恋」は唯美主義を描いた教科書的な作品。今回手に取った目的は
  「忠直卿行状記」で、越前藩主・松平忠直(1595~1650)の身辺調査かな。
浅田次郎『壬生義士伝 上』(文春文庫)……新撰組の吉村貫一郎が主人公です。
 下巻になると飽きてくるかも。冒頭、南部藩の大坂蔵屋敷が登場するのがポイント。
浅田次郎『壬生義士伝 下』(文春文庫)
司馬遼太郎『大坂侍』(講談社文庫)……「和州長者」、「難波村の仇討」、「法駕籠の
 ご寮人さん」、「盗賊と間者」、「泥棒名人」、「大坂侍」を所収。割と初期の短編集。
岩尾光代『姫君たちの明治維新』(文春新書)
『第168回=文楽公演 令和4年11月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
……第1部は行き損ねてしまったけどねえ。

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★ 2022年10月に読んだ本 ★

監修/中井均『城の攻め方・つくり方』(宝島社)
司馬遼太郎『俄 ―浪華遊侠伝―(上)』(講談社文庫)
司馬遼太郎『俄 ―浪華遊侠伝―(下)』(講談社文庫)
冨永航平『大和の名刹 毘沙門天王の総本山』(信貴山朝護孫子寺)
田中小実昌『密室殺人ありがとう』(ちくま文庫)
 ……翻訳やら小説やら、自然と昔から読んでいた小実昌だけれど、ミステリー短編集
 という編集は面白いな(日下三蔵・編)。収録作品は「りっぱな動機」、「死体(しにたい)
 女」、「なぜ門田氏はトマトのような色になったのか」、「バカな殺されかた」、「密室殺人
 ありがとう」、「金魚が死んだ」、「カリブ海第二戦線」、「板敷川の湯宿」、「北波止場
 (ノース・ピア)の死体」、「爆弾は爆発しないというおしゃべり」、「耳穴カミソリ」、「ドラム
 缶の死体」……軽妙洒脱という評言は聞き飽きたけど、文体(スタイル)で読ませます。
坂口安吾『心霊殺人事件』(河出文庫)……マイ・クラシック。子供の頃は角川文庫で
 読んでいたはず。「投手殺人事件」、「屋根裏の犯人」、「南京虫殺人事件」、「選挙
 殺人事件」、「山の神殺人」、「正午の殺人」、「影のない犯人」、「心霊殺人事件」、
 「能面の秘密」、「アンゴウ」の全10編を収録。「アンゴウ」は純文学でいいです。
『新潮日本文学アルバム 川端康成』(新潮社)
編者=生きた建築ミュージアム大阪実行委員会
 『生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2022 公式ガイドブック』(生きた建築
 ミュージアム大阪実行委員会)
……英語名称が「OPEN HOUSE OSAKA」。
川端康成『伊豆の踊子・温泉宿 他四編』(岩波文庫)……マイ・クラシック。
 他4編の内訳は、「十六歳の日記」、「招魂祭一景」、「青い海 黒い海」、「春景色」。
川端康成『掌の小説』(新潮文庫)……マイ・クラシックにして、10月の「二人の読書会」
 テクストです。こじつけで、“二人”の意味は「同行二人」と受け取ってもよいよ。
 弘法大師ではなく、ぼくの文学は川端康成先生と共にある――という後付け。
川端康成『川端康成異相短篇集』(中公文庫)……趣味が合うのかしら。編者である
 高原英理が素晴らしい。収録作品(小説)が「心中」(掌の小説)、脱臼したような
 センチメンタリズムが暴走する「白い満月」、何から何までとち狂っているけれども
 静謐な「地獄」、映像作家を刺激するに違いない「故郷」、純粋怪談「離合」、「冬の
 曲
」、「朝雲」、乱歩と同時代の探偵作家が手掛けそうな「死体紹介人」、「
 (掌の小説)、プロレタリア文学風「」、最後の一瞬で世界が炸裂する「赤い喪服」、
 乱歩風「顕微鏡怪談」パターンと思わせて全く別次元に突き落とされる「毛眼鏡の
 歌
」、記憶をめぐる文学的感懐に落とし込めそうに見えるも終盤の川端のロジックに
 暗然とさせられる(存在しない街を在ると考えている者と、街での記憶を空しく探し
 求める者との間で、かろうじて成立する場とは何か?
)「弓浦市」、「めずらしい人
 (掌の小説)、ボルヘスと通底するような「無言」、珠玉の名品「たまゆら」……。

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★ 2022年9月に読んだ本 ★

坂口安吾『安吾 日本史』(東洋書院)……川村湊・編・解説。編者である川村湊の序文
 「安吾日本史の可能性」が熱過ぎる。安吾本人の文章に触れて、急に肩の力が抜け。
三善貞司・編『大阪キタの史跡と伝承Ⅱ』(大阪市淀川区役所)……下記の絵本と共に、
 「大阪市立住まい情報センター」4Fの「住まいのライブラリー」で、読書に勤しみ。
『瑞光寺のくじら橋』(大阪市東淀川区役所)……制作指導:三善貞司。
熊田司・伊藤純 編『森琴石と歩く大阪 明治の市内名所案内』(東方出版)
山田風太郎『明治断頭台』(角川文庫)……一つひとつの短編は、まずまずながら、
 最後の最後で、そう来るか!というミステリーの醍醐味が炸裂して、痺れます。
レイモンド・チャンドラー『フィリップ・マーロウの教える生き方』(ハヤカワ文庫)……
 マーティン・アッシャー編、村上春樹訳。意外と記憶に残っていない“名文”に驚き。
新井由己『日本全国おでん物語』(生活情報センター)
 ……お世話になった著者ですから、何か出来ることがあれば、尽力してあげたくて。
金原瑞人編訳『八月の暑さのなかで』(岩波少年文庫)……9月の読書会のテクスト。
 以下の13編を所収。表題作、「ポドロ島」、「十三階」、「ハリー」は良いですね。
 ロアルド・ダールの短編は、ぼくの高校生時代の一推しでしたから、鼻高々。
   エドガー・アラン・ポー「こまっちゃった」
   W・F・ハーヴィー「八月の暑さのなかで
   サキ「開け放たれた窓」
   リチャード・ミドルトン「ブライトンへいく途中で」
   ロード・ダンセイニ「谷の幽霊」
   レノックス・ロビンスン「顔」
   E・M・デラフィールド「もどってきたソフィ・メイソン」
   フレデリック・ブラウン「後ろから声が」
   L・P・ハートリー「ポドロ島
   フランク・グルーバー「十三階
   ロアルド・ダール「お願い
   ジェイムズ・レイヴァー「だれかが呼んだ」
   ローズマリー・ティンパリ「ハリー
レイモンド・チャンドラー『水底の女』(ハヤカワ文庫)……村上春樹・訳のチャンドラーの
 長編を全て読了。名残惜しいけれども、また読み返すか、原書に当たるべきなのか。
川端康成『少年』(新潮文庫)
 ……マイ・クラシック。学生時代に全集本で読みました。みんな、気付くのが遅いのよ。
林剛、荘治虫『新R&B教室』(スペースシャワーブックス)……サブ・タイトルが
 「マイケル・ジャクソンでつながるソウル/ブギー・ディスク・ガイド 1995-2016」。
『紀三井寺開創一二五〇年記念図録』(紀三井寺)
津田さち子『西国第三番霊場 粉河寺』(粉河寺)……著者名が入っているのがポイント。
阿素湖素子『ごきげんスリランカ2』(阿素湖素子)……写真/梅近ひろし。
阿素湖素子『みんぱく大好き!!』(阿素湖素子)……2冊は「文学フリマ大阪」で入手。
監修・吉田敦彦『名画で読み解く「ギリシア神話」』(世界文化社)

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★ 2022年8月に読んだ本 ★

高山禮蔵『大阪・京都・神戸 私鉄駅物語』(JTBパブリッシング)……鉄ちゃんではない
 のだけれど、やたら滅法面白くて、困りました。8月は勉強会の下準備もあって、他の
 本が何も読めないという事態に陥っています。同じようなことは二度としないでしょう。
『第25回文楽素浄瑠璃の会』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
 ……第44回邦楽公演。劇場では、頭の中で情景の切り替えが上手く出来なかったな。
編集=国立劇場営業課『第三十二回 上方歌舞伎会』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
……令和4年8月、国立文楽劇場歌舞伎俳優
 既成者研修発表会。楽しかったとはいえ、今後、歌舞伎にも手を広げるかは別問題。
『日本のタイル100年 美と用のあゆみ』(INAXライブミュージアム)
 ……タイル名称統一100周年記念。これで心置きなく、酒井一光に手を出せますよ。
落合莞爾『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』(時事通信社)
白矢勝一『佐伯祐三の晩年 衝撃の真実』(早稲田出版)
 ……落合の真贋本を読んだ後だと、内容の生ぬるさに開いた口が塞がらず。
 どこが“衝撃”なのやら。世の良識的な文学・美術愛好家はこのレベルだったのか? 
熊田司『もっと知りたい佐伯祐三 生涯と作品』(東京美術)

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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