★ 2017年10月に読んだ本 ★

三島由紀夫『鏡子の家』(新潮文庫)
三島由紀夫『禁色』(新潮文庫)
 ……初期の長編にしても、『金閣寺』等が上出来な部類と評価してはいますが、
 こういった傾向の作品の方が、三島は溌剌としているように感じます。
津木林洋『とつげん・いっけい』(中日新聞社)……単行本としては再読。
『角川 短歌 9月号 2017』(角川文化振興財団)
『京都大原三千院』(三千院)
『西洋絵画の巨匠 ブリューゲル』(小学館)
近松門左衛門『曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島』(角川ソフィア文庫)
 ……諏訪春雄=訳注。10月の「二人の読書会」テクストです。
小野幸惠『週刊誌記者 近松門左衛門』(文春新書)
 ……[監修]鳥越文蔵。副題に最新現代語訳で読む「曽根崎心中」「女殺油地獄」。
 大部が近松の現代語訳で、それはそれで面白いのですが、筆者名・書名に疑問。
小林恭二『心中への招待状』(文春新書)……『ロミオとジュリエット』との違いが、
 セックスの有無に帰着するという指摘は、まぁ、否み難いのですけれども。
 また、九平次が名作の癌であるとの指摘もよく理解できるのですけれども、
 だからと言って、九平次に無理やりおっ被せた金銭的な世界の論理を
 スルーは出来ないんですねえ。小林の論旨を誤っていると言うのではなく、
 借金苦など無くとも二人が恋愛死に至ったのは事実かもしれませんが、逆に
 金銭の論理を持ち込まずには「曽根崎心中」という作品も成立しなかった、と。
三島由紀夫『愛の渇き』(新潮文庫)
三島由紀夫『盗賊』(新潮文庫)……三島の作品群に対して、ぼくの好悪は
 はっきりと分かれるのですが、これは苦手な部類。心理描写に頁を割かれても、
 そのキャラクターに魅力を感じられない以上、正しく無慙としか言えない感興。
三島由紀夫『美徳のよろめき』(新潮文庫)……『盗賊』の次に読んだせいもあり、
 快適な読書感。素直に巧いなぁ!と感心します。しかし、『愛の渇き』の悦子も
 そうでしたが、こちらの節子も、ちっとも美人らしく感じられないのはどうなの? 
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★ 2017年9月に読んだ本 ★

青木翼『偽装事故』(評言社)
『第147回=文楽公演 平成29年7・8月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
寺山修司『寺山修司全歌集』(講談社学術文庫)
『角川 短歌 8月号 2017』(角川文化振興財団)
青木正次『雨月物語(上)全訳注』(講談社学術文庫)……再読。
青木正次『雨月物語(下)全訳注』(講談社学術文庫)……再読。
石川淳『新釈雨月物語』(角川文庫)……再読。「二人の読書会」テクストでした。
『文楽床本集 国立文楽劇場 平成29年7・8月』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
岩井志麻子『雨月物語』(光文社文庫)……女性の独り語りによるリメイク。
 着想は悪くないかと一見、思われるのですが、着眼点が活きていたのは、
 「白峯」くらいのような気がします。相模の正体として、待賢門院璋子
 持ち出してきたところで、崇徳院との因縁や西行との絡みから、なるほど!と。
 ただ、『雨月物語』全体の流れで見ると、“女の情念”は後景に抑えて、
 ホモセクシュアルな路線でまとめる方が、整合性は取れるんですよ。
 「仏法僧」だけは同性愛に引き込んでいますが、恰好のシチュエーションだった
 「菊花の契」を母子関係に落とし込まれても、嗚呼、勿体無いという気分。
三島由紀夫『宴のあと』(新潮文庫)……三島の読み直し作業は続いています。
三島由紀夫『音楽』(新潮文庫)
三島由紀夫『金閣寺』(新潮文庫)……マイ・クラシック。
 寺社仏閣など、京都ガイド本としても十分に活用できる内容に、改めて驚愕。

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★ 2017年8月に読んだ本 ★

三島由紀夫『鹿鳴館』(新潮文庫)
三島由紀夫『獣の戯れ』(新潮文庫)
 ……主人公(登場人物)の写真から書き起こすパターン。『人間失格』も同型。
三島由紀夫『花ざかりの森・憂国』(新潮文庫)
 ……「二人の読書会」テクスト。これを期に三島の代表作を読み直し中。
 けれども、改めて多作ぶりに感嘆。年末まで掛かりそうです。
カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』(ハヤカワepi文庫)
 ……カズオ・イシグロの作品中、ぼく的にベスト。次点で『わたしを離さないで』
三島由紀夫『青の時代』(新潮文庫)
 ……高木彬光『白昼の死角』も読み返したくなるのですが、現在は絶版?
 単に“光クラブ事件”のモデル小説としてならば、三島よりも面白いです。
『角川 短歌 7月号 2017』(角川文化振興財団)
『緊急寄稿 歌人・著名人に問う なぜ戦争はなくならないのか』(角川文化振興財団)
 ……『短歌』2017年8月号の別冊付録。確かに、設問自体に問題があるなぁ。
村松秀『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(講談社現代新書)
 ……高橋源一郎先生の推薦図書
藤森照信『フジモリ式建築入門』(ちくまプリマー新書)
藤森照信『建築史的モンダイ』(ちくま新書)

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★ 2017年7月に読んだ本 ★

『西洋絵画の巨匠 ボス』(小学館)……「ベルギー奇想の系譜展」にて購入。
カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(ハヤカワepi文庫)
 ……「二人の読書会」テクスト。この世には存在しない楽曲が気になっています。
『角川 短歌 6月号 2017』(角川文化振興財団)……「いまこそ空穂」特集。
 今年は窪田空穂の生誕140年・没後50年、らしいです。
『器の教科書』(宝島社)……監修は森孝一。
三島由紀夫『仮面の告白』(新潮文庫)……マイ・クラシック。
中里介山『大菩薩峠 鈴慕の巻』(青空文庫)
三島由紀夫『女神』(新潮文庫)
カズオ・イシグロ『日の名残り』(ハヤカワepi文庫)
カズオ・イシグロ『浮世の画家』(ハヤカワepi文庫)
三島由紀夫『近代能楽集』(新潮文庫)……小説はたまに、どうよ?という出来
 (暴走しちゃった時の鈴木清順の映画みたいな印象)の時もありますが、
 三島の脚本は、素直に凄え!です。巧緻な構成にただ、ただ唸らされます。

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★ 2017年6月に読んだ本 ★

橋本喜典『自然と身につく 名歌で学ぶ文語文法』(角川書店)
 ……中学生レベルで平易。引用歌数は、もっと多くてよい。
狩野博幸、森村泰昌ほか『異能の画家 伊藤若冲』(新潮社)
高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』(講談社文芸文庫)
 ……マイ・クラシック。内田樹と高橋源一郎先生の講座を聴きに行ったので。
 ぼんやりしていられない。“考える”ことは身体的行為。脳を使え!
三島由紀夫『美しい星』(新潮文庫)……映画鑑賞を機に再読しました。
高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』(講談社文芸文庫)
 ……マイ・クラシック。実質的デビュー作はこちら。
『角川 短歌 5月号 2017』(角川文化振興財団)
高橋源一郎『虹の彼方に』(講談社文芸文庫)……マイ・クラシック。
吉本ばなな『TUGUMI』(中公文庫)
 ……再読。6月の「二人の読書会」テクスト。
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵雨天決行』(朝日新聞社)
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵神出鬼没』(朝日新聞社)
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵奇想天外』(朝日新聞社)
 ……4巻シリーズを完読。
北上秋彦『現場痕』(実業之日本社)
〓井通眞『人はなぜ探偵になるのか』(朝日新聞社)
 ※「〓」=「雨」冠+(「寉」-「ウ」冠)+「鳥」 「〓」は鶴の異体字「靏」のさらに異体字。
編集=国立文楽劇場営業課『文楽入門―鑑賞のしおり―』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
……「文楽鑑賞教室」では床本の販売無し。
編集=国立文楽劇場営業課『第34回 文楽鑑賞教室』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
藤森照信『天下無双の建築学入門』(ちくま新書)……藤森さんの建築本は大好物。
 ですが、この本では1か所、誤記(事実誤認?)を発見。いずれ触れますね。

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★ 2017年5月に読んだ本 ★

(一度作成したはずなのに、保存していなかったか、知らずと削除してしまったか……気を取り直して)

監修:大友義博『西洋絵画 BEST100』(宝島社)
池上英洋監修・著、深田麻里亜著『あやしいルネサンス』(東京美術)
下村純一『不思議な建築』(講談社現代新書)
毛綱毅曠『七福招来の建築術』(光文社)
『角川 短歌 4月号 2017』(角川文化振興財団)
深沢七郎『楢山節考』(新潮文庫)……5月の「二人の読書会」テクスト。
 決してヒューマニスティックな話ではなく、冷徹な小説家の視線が命なのです。
津木林洋『とつげん・いっけい』(中日新聞社)
 ……復古大和絵派の2人を取り上げた2作。近日中にレビューを認める予定。
黒岩涙香『無惨』(青空文庫)……マイ・クラシック。本歌取りしたくなるキャラ設定。
塚本邦雄『新撰 小倉百人一首』(講談社文芸文庫)
川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』(サンマーク出版)
 ……脚本家・演出家の小説作品。こんなにぬるくてもよいのかな? 
 設定ありきで話を引っ張っており、手管が見え見えで乗れませんでした。

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★ 2017年4月に読んだ本 ★

白洲正子『私の百人一首』(新潮文庫)
『大和路秀麗八十八面観音巡礼』(大和路秀麗八十八面観音巡礼会)
 ……室生寺で買い求めた冊子です。本文執筆は愛川純子。
『角川 短歌 2月号 2017』(角川文化振興財団)
初見健一『昭和ちびっこ怪奇画報』(青幻社)
 ……小栗虫太郎と言えば「黒死館」だったのだけれど、彼の魔境物が
 1970年代の秘境ブームに加担していた可能性は盲点でした。
『女人高野 室生寺』(大本山 室生寺)
『角川 短歌 3月号 2017』(角川文化振興財団)
宮本輝『川三部作 泥の河 蛍川 道頓堀川』(ちくま文庫)
宮本輝『錦繍』(新潮文庫)
宮本輝『青が散る(上)』(文春文庫)
宮本輝『青が散る(下)』(文春文庫)……4月の「二人の読書会」テクスト。
『週刊朝日百科 日本の国宝 060』(朝日新聞社)
 ……コンテンツは「奈良/室生寺 宇太水分神社」。
 地元は天神橋筋商店街の“わごん市”で入手した分冊シリーズ。
『第146回=文楽公演 平成29年4月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)

『文楽床本集 国立文楽劇場 平成29年4月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵東奔西走』(朝日新聞社)
 ……元は「週刊朝日」のグラビア連載企画。小ネタも満載で随喜の涙。
 全4冊とあるので、残りの3冊もぼちぼちと集めていく予定です。
『魅惑の仏像 如意輪観音―大阪・観心寺』(毎日新聞社)

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★ 2017年3月に読んだ本 ★

坂口安吾『桜の森の満開の下・白痴 他十二篇』(岩波文庫)
 ……3月の「二人の読書会」テクスト。
 表題作はこの季節になると、必ず読み返したくなりますね。
織田作之助『夫婦善哉』『アド・バルーン』(JTBパブリッシング)
 ……JTBの観光地ガイド本「名作旅訳文庫」。
 どういう形態であっても、文学の裾野が広がればよいね。
田辺青蛙『生き屏風』(角川ホラー文庫)
小佐田定雄[編]『青春の上方落語』(NHK出版新書)
石橋春海『ウルトラマン危機一髪からの大逆転スペシャル』(彩図社)
楠見朋彦『塚本邦雄の青春』(ウェッジ)
富岡多惠子『私が書いてきたこと』(編集グループSURE)
 ……詩から小説へ。小説から詩へ? 
松平進『近松に親しむ その時代と人・作品』(和泉書院)
オダサク倶楽部・編『織田作之助の大阪』(平凡社)
田辺聖子『田辺聖子の小倉百人一首』(角川文庫)

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★ 2017年2月に読んだ本 ★

沼田まほかる『ユリゴコロ』(双葉社)
庄野潤三『逸見小学校』(新潮社)
マックス・エルンスト『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』(河出文庫)
明珍昇『小野十三郎論』(土曜美術社出版販売)
川上未映子『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』(青土社)
『古寺巡礼 京都 19 萬福寺』(淡交社)……萬福寺を訪れてのお土産代わり。
山田兼士『小野十三郎論』(砂子屋書房)……副題に「詩と詩論の対話」。
 良い詩を読むようにスリリングで、とても面白かったです。
富岡多惠子『釋迢空ノート』(岩波書店)……図書館で借りて、再読。
 自分で購入して、手元に置きたい。今なら、岩波現代文庫に入っているし。
 或る意味、上質なミステリーとして読めます。釋迢空はどこから現れたのか? 
『別冊宝島2543 プロレス 仮面の告白』(宝島社)
J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)……村上春樹・訳。
 マイ・クラシック。2月の「二人の読書会」のテクストだったのだけれど。
『おとなの工作』(アントレックス)
『角川 短歌 1月号 2017』(角川文化振興財団)
『恋しくて TEN SELECTED LOVE STORIES』(中公文庫)
 ……村上春樹の翻訳本を読み返している流れの中で、手に取りました。
 以下の短編を収録。ローレン・グロフを一押し、次いでジム・シェパード。
 マイリー・メロイ「愛し合う二人に代わって」
 デヴィッド・クレーンズ「テレサ」
 トバイアス・ウルフ「二人の少年と、一人の少女」
 ペーター・シュタム「甘い夢を」
 ローレン・グロフ「L・デバードとアリエット――愛の物語」
 リュドミラ・ペトルシェフスカヤ「薄暗い運命」
 アリス・マンロー「ジャック・ランダ・ホテル」
 ジム・シェパード「恋と水素」
 リチャード・フォード「モントリオールの恋人」
 村上春樹「恋するザムザ」

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★ 2017年1月に読んだ本 ★

有栖川有栖『孤島パズル』(創元推理文庫)
 ……学生アリス・シリーズ(江神二郎シリーズ)第2作。
有栖川有栖『双頭の悪魔』(創元推理文庫)
 ……学生アリス・シリーズ(江神二郎シリーズ)第3作。
レイモンド・チャンドラー『高い窓』(ハヤカワ文庫)……村上春樹・訳。
村上春樹『象の消滅』(新潮社)……海外編集・発売された「短篇選集1980-1991」。
 いわば“逆輸入版”であり、2017年1月「二人の読書会」のテクストでした。
『昭和プロレス名勝負 完全保存版』(〓(えい)出版社)……「〓」=「木」偏+「世」
稲垣足穂『弥勒』(河出文庫)……マイ・クラシック。
『アルミなるほどミュージアム』(日本アルミニウム協会)
 ……監修は大阪市立科学館、主任学芸員・小野昌弘。
小野昌弘、桜井弘『化学と宮沢賢治』(大阪市立科学館)
嘉数次人『江戸時代の天文学』(大阪市立科学館)
『平成二十九年 新春名宝展』(四天王寺勧学部)
 ……内容は、四天王寺絵堂の聖徳太子絵伝―その伝統と革新―。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(偕成社)
レイモンド・チャンドラー『大いなる眠り』(ハヤカワ文庫)……村上春樹・訳。
板尾創路『月光ノ仮面』(ヨシモトブックス)
藤本義一『鬼の詩/生きいそぎの記』(河出文庫)

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ぽか

Author:ぽか
通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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