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編集無用な人々

夕方までの契約仕事を終えると、大阪・梅田から中之島公会堂へ向かった。
同人の定例(ほぼ月例)合評会が19時から開かれる。
時間に余裕があるので、精読できてない個所をなぞるように読む。
2作品で分量はそこそこある。1作は再稿、もう1作は前回提出から完成に至る。
同人の必要な数が揃ったところで、合評が行われたが……。
ひとつは、小説の一次材料といった観が強過ぎて、口を挟むのを控えた。
人によっては、「泣いた」だのと賞賛(?)の言葉も聞こえてきたけれど……
たぶん、ぼくが冷たいのだろう。共感能力やら人の情やらが欠如しているのだろう。
そのくせ、迂闊なことを口に出して、傷つけてはいけないと感じた。
でも、それは同人の合評会で慮るべきことだったか? 何のための集まりだった? 
もうひとつの作品の問題点があるとすれば、設定、ゲーム(=バトル)のルールの
開示の手法だけに見えた。少なくとも、それ以外の点で、ぼくは楽観的だった。
が、作者の思い入れが強く、歳月も経ているためか、交換可能ないくつかの符号を
気軽に弄れなくなっているようで、予想外の手詰まり感……作品は作者のものか?
というラディカルな懐疑を忘れてしまっては、どんな言葉も届かなくなる。
確かに、書き手も読み手の一人であることに違いは無い。孤独な読者の一人。
しかし、その一読者に他の読者も全て見えているというのならば、
誰に断ることなく、好きに書いてもよいではないか。見えているのならば、ね。
ぼくの異見も無用どころか、かえって、手枷足枷になろう。ぼくは口を噤んだ。
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

tag : 同人

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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