山川方夫ノオト

山川方夫を読んでいて、いくつか気付いたこと、気になること。

山川方夫は、ニーチェ読みではないのか? 
 ぼく自身が哲学科出身で、卒論でもニーチェを専攻したニーチェ読みのせい? 
 彼の文章の端々に、ニーチェのテクストから生の抽出めいたものを感じるのです。

ねえきみ。きみも当然そうだろうが、おれは先験的に、自分が――いや、すべての人間が、実はひとつの禁止さるべきなにかであるという確信がある。人間は、本来的に、一つの過剰な自由、無制限な、危険な一つの自由じゃないんだろうか。“社会”がそういう存在にあたえる言葉でいえば、もともとすべての人間は“狂人”であり、“異常者”であり、さまざまな禁止の柵でかろうじて制止されている奔馬か 野牛みたいな“怪物”じゃないだろうか?
(『トコという男』デパートにて)

ハードボイルドに対する一見識。
 ハードボイルドには“非情”という枕詞が付く一方、感傷的と貶す一派もある訳です。
 始祖のダシール・ハメットにそんな評言は的外れもよいところなのですが、
 羽目を外したレイモンド・チャンドラーロバート・B・パーカーになると、流石に。
 ハードボイルドもまた、“短歌的抒情”を克服すべきジャンルなのかもしれません。

おれには日本人にいちばんピッタリしてるのは、いわゆるハードボイルドという名の感傷小説だと思うよ。だって、あれはみんな、他人が自分ではないってことの恨みつらみだもの……」(『同』ヘンな日本人)

・山川方夫が生前、海外で評価されていた時代――。
 ショートショートの名手として扱われていたらしい。
 (スタンリイ・エリンロアルド・ダールらのように)
 “奇妙な味”系の作家として括られていたのか? 
 ということは、「ヒッチコック・マガジン」に連載されたショートショート、
 連作集のタイトルが『親しい友人たち』と名付けられたのは、
 ダール『あなたに似た人』(原題:Someone Like You)へのオマージュか?

参考文献:山川方夫『親しい友人たち』(創元推理文庫)
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ジャンル : 小説・文学

tag : 小説

CHEDI LUANG 淀屋橋

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 前日(7月29日)、JBを観に出掛ける前に、
 大阪・淀屋橋でランチ。日差しがきつく、蒸し暑い。
 エスニック料理でもいいんじゃない? と
 本格タイ料理の「CHEDI LUANG」を訪ねます。
 関西初の 「タイ セレクト プレミアム」、
 タイ政府認定5つ星を授与されたという
 由緒正しい人気店。ビュッフェ形式のランチも
 提供され、行列も出来ていると聞かされて、
当日、電話でのランチ予約を試みたのですが、どうやら無理でした。

ままよ、とランチ営業時間の11時半を回った頃、
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お店に直行。複数名、“待ち”が出ていましたが、
割とスムーズに入店を果たせました。
内装、雰囲気なども良いのですが、いちばん
感心させられたのが、スタッフの接客態度。
日本人であっても、飲食店の若い店員など、
態度がなってないシーンがちらほら見受けられる
昨今、“おもてなし”の気遣いが感じられる
一人ひとりの立ち居振る舞いに、心安らいで、タイ(イサーン?)料理の数々を賞味。

タイ香り米の炒飯やヌードルも気になったのですが、炭水化物の摂取は自己規制。
ナンプラーや各種スパイスを効かせたドレッシングは、どれも好みです。
色鮮やかな前菜やサラダを取り分けに行くと、見ているだけでも満足感を得られます。
グリーンカレー(ゲーンキョワーン)など、タイのカレーは基本的に甘く、重たいので、
ちょっとしか食べていないつもりでも、お腹が膨れてしまいますが。
軽やかで鮮烈な辛味、酸味も欲しいなぁ、などと贅沢なことを思いつつ、
珈琲を飲み、デザートを頂きます。マシュマロのチョコ・フォンデュがお気に入り。

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tag : カレー

MR. DYNAMITE

 7月29日(金)、「シネマート心斎橋」に赴き、
 映画鑑賞。アレックス・ギブニー監督の
 ドキュメンタリー、『ミスター・ダイナマイト
  ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』

 (2014)です。ミック・ジャガーのプロデュース
 ということもあって、ミック本人の思い出話も
 挟み込まれますが、正直、どうでもいいです。
同じく彼が製作に関わっていた テイト・テイラー監督『ジェームス・ブラウン 
最高の魂を持つ男』
(2015)と混同してしまったという腹立ちもありましたが……。

ファンカティアーのぼくとしては、全盛期の貴重なライヴ映像の数々に触れるだけで
腰が疼きますし。JBの権利関係を管理するジェームス・ブラウン・エステート
所蔵の資料から、貴重な映像が引用されています。俗な言い方ですが、“光と影”。
JBの音楽的な凋落は、政治的な日和見主義と軌を一にしていたことは、
日本ではあまり表立って語られてこなかったような気がします。
貧乏人からの叩き上げですから、現実主義。なのに、情勢を見誤ってしまったのか? 
もちろん、作品自体とアーティストの政治的立ち位置は切り分けてあげるべきで、
ファンク草創期から HipHop世代による再評価に至る谷間の時期、
(JBやスライはファンクの発火点に立っていながら、微妙にフェイド・アウトした印象)
1970年代のJBのアルバムでも、サントラ盤などは、ぼくの大好物ですけれど。

作中、いくつもの胸を衝かれるエピソードがありますが、2つだけ、挙げておきます。
JBは「ショービジネス」という表現を好んでいなかったという事実。
「ショービジネスではない。ショーとビジネスなんだ」と常々言っていたそうです。
政治への接近もそうですが、レストラン業などに首を突っ込まず、
ショー(=音楽関連)だけに活動を絞り込んでくれればよかったのに、と嘆息。
また、ザ・ルーツのクエストラヴも半笑いしながら語っていたことですが、
JBのシングル曲で「ファンキー・ドラマー」がいちばん売れなかった、と。
ヒップホップ畑の最強サンプリング・ネタとなるドラム・ブレイクを含むあの曲が!
もっとも、当のドラムを叩いたクライド・スタブルフィールド本人も、
やっつけ仕事だった「ファンキー・ドラマー」には良い印象が無いようで、歴史の皮肉。

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テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音 映画

黒糖じーまみ豆腐ぷりん

相方から手土産(?)に頂いていた黒糖じーまみ豆腐ぷりん
黒糖じーまみ豆腐ぷりん」。
ジーマーミ豆腐自体も、狭義の“豆腐”でなく
豆腐様の食品といった意味合いですから、
ちょうど、胡麻豆腐のような位置付けですね。
そう思っていたらば、「Wikipedia」にも
胡麻豆腐の胡麻をピーナッツに、
葛粉を芋くずに置き換えたような食品

と同様の記述を見出しました。
さらに加えて、「プリン」と謳っていますが
……美味しければ、何だって有り。ただ、この商品、きな粉をかけて食するため、
本来の豆腐ではなくとも、大豆を使用していることになりますね。ごちそうさまでした。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 豆腐 おやつ 大豆

蒸し料理「MUS」

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 7月26日(火)の日中は「二人の読書会」。
 山川方夫の「夏の葬列」など、
 掌編というか、ショートショートを中心に
 いつもの読書会を開いたのですが……
 その前に腹ごしらえ、ランチなのです!

 この日は大阪・梅田の蒸し料理専門店
 「MUS」を訪れました。駅的に言うと、
 梅田や中崎町より、中津の方が近い感じ。
 ぼくは肉食獣ですから、放っておくと、
 肉々しい食事になってしまいがちですから、
 身体に優しい自然派志向は大歓迎です。

 相方が同伴していたからよいものの、お店は
 女子率高し。独りだと入りづらかったかも。
 ぼくの日替わりランチは、焼き穴子の蒸籠飯、
 豆腐のピリ辛ソース。冷や奴かなと思えば、
 温豆腐でして、全体の穏やかな味にマッチ。
相方の蒸し野菜ランチは、色とりどりの野菜が目に楽しく、ほぼ油を使っていないため、
にがりの旨みの感じられるで頂く野菜の滋味が、ある種、感動的ですらありました。

参考文献:山川方夫『夏の葬列』(集英社文庫)

テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説 読書会 豆腐

お笑い怪談噺の夕べ

7月26日(火)、「天満天神繁昌亭」へ出掛けました。
18時半から「お笑い怪談噺の夕べ vol.10」の開演です。
全5回となる今回の初日は、1階右側最後方の席に陣取りました。
舞台も(それなりに)怪談仕様となっています。
笑福亭たま彼女は幽霊」で軽快なスタート。
たまさんは笑福亭福笑の弟子なので、最初と最後を師弟で締める、と。
続いて、林家染雀深山隠れ」というかな~りのレアなネタ。
(ぼくの偏愛する泥田坊堅丸が出て来ないバージョンでした)
染雀さんも述べていたように、珍しい噺というのは、得てして
基本的にお客に受けない内容が多いので、通好みとなってしまいます。
個人的に、途中のスラップスティックで、スプラッターな展開は好きなのですが、
枕で「桃太郎」を持ってきたところで、サゲがどうしようもなく、強引に感じてしまいます。
桂米左除夜の雪」も割に珍品。永滝五郎の新作落語(?)のようです。
しかし、真夏に大晦日のネタとは、“季違い”を敢えて狙ったのでしょうか?
仲入りの後、講談で旭堂南鱗小夜衣双紙」。
講談ですから続き物で、今回は最も盛り上がりそうな“蛤の吸い物”の下り。
トリが笑福亭福笑「呪いの瓢箪」でしたが、福笑さん自身の創作なのですね。
どもったり、つっかえたりも芸の内なのか、異様なテンションで笑かしてくれます。
最後は、来場者だけのお楽しみとなる蒟蒻を使ったアトラクションも行われ、盛況。
告知にもあった本物の“幽霊”も登場し、出口で幽霊との記念撮影もありましたが、
もう1日聴きに行く予定なので、画像は後日用意させていただきますね。

テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

tag : 落語 こんにゃく

伊丹スカイパーク

7月25日は毎年、大阪の「天神祭本宮です。
南エントランス_丘の上駐車場
夜の滑走路

今年の25日は月曜日。大阪・天満住まいの
ぼくが仕事から帰ると、日本三大祭り
にぎわう雑踏のど真ん中に入り込むことに
なってしまう訳で……その他、諸般の事情から
当日は、大阪・豊中市に進路を取りました。
急に、飛行機を見たくなったのでした。
       ☆
正式名称は「大阪国際空港」ですが、
ぼく的には、通称「伊丹空港」の方がしっくり。
学生時代、同空港至近に暮らしていたので、
伊丹空港には一種の郷愁すら覚えます。
よく取り違えられるのですが、伊丹市は
兵庫県。しかし、空港最寄りの駅、蛍池
大阪府豊中市ですし、一部は池田市にも
またがっています。元をたどれば、摂津の国。
       ☆
一昔、二昔前は、空港滑走路の南端、
千里川沿いで着陸する飛行機の機体を
真下から見上げていたものでした……。
現在は、空港西側に「伊丹スカイパーク」が在ります。2008年夏に全面オープン。
もう十年近く経ちますが、入園は初めてでした。まず、北エントランスから入りました。
「パークセンター」では、弥生時代の岩屋遺跡の出土品や、航空管制レーダーなど、
大阪国際空港の存する土地の、古代から現代に至る歴史の流れをまとめています。
       ☆
南エントランスに移動しても、まだ空には明るさが残っていました。
丘の上駐車場やウイングデッキから、滑走路に離着陸する飛行機を眺めていました。
伊丹空港の滑走路は南北に伸びているので、西側に在るスカイパークでは、
横から眺める格好です。傍観者的なポジション?!と言えましょうか。
千里川沿いの土手だと、圧倒的な臨場感を味わえたはずで、ちょっと、さみしいです。
       ☆
ごん太 日が暮れ、夜闇が濃くなるにつれて、
 イルミネーションが幻想的な別世界への道を
 啓示するようです。まだ、出発すべき時機では
 ないのかもしれませんが……スカイパークを
 離れると、蛍池を回り、手頃な飲食店を物色。
 昭和チックなラーメン屋「ごん太」へ入ると、
 羽付き餃子や叉焼と共に豚骨ラーメンを食し、
 ビールや冷酒を呑みました。
 ラーメンはスープがもう少し熱ければ、
と感じた以外は、なかなか美味しく、しっかりと替え玉も注文。
豊中市から大阪市へ帰る頃、もう花火も終わった時分かなあ、と思い出しました。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 呑む

「菜美ら」で泡盛

沖縄ダイニング&カフェの「菜美ら(なちゅら)」がランチ営業も行っていたので、
7月22日に訪ねました。映画の上映時刻にまだ間が随分とありましたので。
大阪市営地下鉄、御堂筋線・本町駅から歩いて5分は掛かりません。
ただ、今年の夏の日差しが……ならば、やっぱり、テキーラ泡盛でしょ! 
ラフテー丼ランチを頂きつつ、泡盛をグラスで注文しました。
(欲を言えば、泡盛に合わせて、一品料理も提供してほしいところですが)
泡盛の品揃えはなかなか豊富なので、選ぶ愉しみがあります。
平日の昼下がり、涼しい室内でまったり、泡盛をきゅっと飲(や)る喜び。
まずは古酒(くーすー)で、「残波」と「瑞泉」。その後、「請福」と「珊瑚礁」も
賞味させていただきました。次回はディナーで、海葡萄やゴーヤも摘まみたいです。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 呑む

歌わぬ歌人

7月23日(土)、中之島公会堂(=大阪市中央公会堂)にて、同人の月例合評会。
1編の短編、1編の掌編、短歌(?)50首の月旦、今後の活動予定の打ち合わせ等。
短編はリライトしたもので、まだ詰めておきたいシーンがいくつか見受けられるところと、
中心テーマについては、より具体的なアクションで描いてほしいなあと感じました。
機械仕掛けの神(deus ex machina)的な作中人物の説法で締められても……。
掌編は短過ぎるとの感は否めませんが、「平成の志賀直哉か?」と面白かったです。
同人誌の次号制作は、2017年の「文学フリマ京都」に合わせたので、先送り。
ただし、今秋9月18日(日)開催の「文学フリマ大阪」にも参加を決めているので、
バック・ナンバーの展示以外に、その出し物も企画~制作しなければなりません。
中之島を出ると、同人有志で「坐・和民」に入って二次会。皆は電車で帰宅します。
ぼくは歩いて帰れる近場なので、もう一軒だけ、はしご酒。以前から目について、
気になっていた「絆創膏」に入り、カレーを頂きながら、「剣菱」を呑みました。
カラオケ・スナック的な雰囲気の外装に、水商売っ気たっぷりなマダムが待つのか?
と身構えていたのですが、ライトな店主の娘と客あしらいに毒気を抜かれました。

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

tag : 同人 呑む カレー

AMY...

7月22日(金)、「シネマート心斎橋」で『AMY』を鑑賞。シネマート心斎橋_AMY
2015年製作、アシフ・カパディア監督のドキュメンタリー。
英国のソウル、ジャズ、R&Bシンガー、
エイミー・ワインハウス(1983~2011)を描いた作品。
まだエイミー・ワインハウスを知らない人が観ても、
彼女の短い生涯を過不足無くまとめ上げているので、
嗚呼、そういう女性だったんだあ、と
わかったような気になります。酒とドラッグと男で
ぼろぼろになり、早逝しても仕方ないんですけれど、
やはり最期は、物悲しい気分にさせられます。
元・夫で最低のブレイク・フィールダーに限らず、
(父親も含め)彼女の周りの男がくそ野郎ばかりで、
暗澹たる気分にさせられてしまうのですが……。

 そんな逆境の中でも、いや、そういうファンク
 状況から生まれる彼女の歌声だからこそ、
 言葉が突き刺さり、胸を揺すぶられるのかも
 しれません。自分の体験したことしか歌えない
 と、正直者過ぎたエイミーが、“虚構”という
 表現手段を持ち得ていたら、己の命を削らず、
 彼女の作品世界にもより大きな広がりが
 得られていたのでは?……と夢想します。
 英国だけでなく、全米でも成功を収めた
 2006年の『BACK TO BLACK』より、
2003年の『FRANK』がぼくの好みです。
「STRONGER THAN ME」「YOU SENT ME FLYING」にはいつも泣かされ……
もう少しだけ生き延びて、クエストラヴ、ラファエル・サディークと組んでほしかったな。


テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

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ぽか

Author:ぽか
通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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