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MR. DYNAMITE

 7月29日(金)、「シネマート心斎橋」に赴き、
 映画鑑賞。アレックス・ギブニー監督の
 ドキュメンタリー、『ミスター・ダイナマイト
  ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』

 (2014)です。ミック・ジャガーのプロデュース
 ということもあって、ミック本人の思い出話も
 挟み込まれますが、正直、どうでもいいです。
同じく彼が製作に関わっていた テイト・テイラー監督『ジェームス・ブラウン 
最高の魂を持つ男』
(2015)と混同してしまったという腹立ちもありましたが……。

ファンカティアーのぼくとしては、全盛期の貴重なライヴ映像の数々に触れるだけで
腰が疼きますし。JBの権利関係を管理するジェームス・ブラウン・エステート
所蔵の資料から、貴重な映像が引用されています。俗な言い方ですが、“光と影”。
JBの音楽的な凋落は、政治的な日和見主義と軌を一にしていたことは、
日本ではあまり表立って語られてこなかったような気がします。
貧乏人からの叩き上げですから、現実主義。なのに、情勢を見誤ってしまったのか? 
もちろん、作品自体とアーティストの政治的立ち位置は切り分けてあげるべきで、
ファンク草創期から HipHop世代による再評価に至る谷間の時期、
(JBやスライはファンクの発火点に立っていながら、微妙にフェイド・アウトした印象)
1970年代のJBのアルバムでも、サントラ盤などは、ぼくの大好物ですけれど。

作中、いくつもの胸を衝かれるエピソードがありますが、2つだけ、挙げておきます。
JBは「ショービジネス」という表現を好んでいなかったという事実。
「ショービジネスではない。ショーとビジネスなんだ」と常々言っていたそうです。
政治への接近もそうですが、レストラン業などに首を突っ込まず、
ショー(=音楽関連)だけに活動を絞り込んでくれればよかったのに、と嘆息。
また、ザ・ルーツのクエストラヴも半笑いしながら語っていたことですが、
JBのシングル曲で「ファンキー・ドラマー」がいちばん売れなかった、と。
ヒップホップ畑の最強サンプリング・ネタとなるドラム・ブレイクを含むあの曲が!
もっとも、当のドラムを叩いたクライド・スタブルフィールド本人も、
やっつけ仕事だった「ファンキー・ドラマー」には良い印象が無いようで、歴史の皮肉。

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テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音映画

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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