倉敷の昼と夜

当日(10月13日)、JR倉敷駅に到着したのが、
ちょうど、お昼の時分時でして、倉敷市美観地区に
入ってから食事を取るという選択肢もあったのですが、
駅から車道を渡ってすぐのアーケード街を徘徊。
この通称「えびす通り」は「倉敷えびす通商店街」が
正式名称のようで、対して、美観地区の方は
「倉敷本通り商店街」となる模様。えびす通りの界隈、
昭和42年まで旧町名が「戎町」だったということで、
アーケード内のあちらこちらに、ゆるキャラ化された
えべっさん像も祀られていました。
いかにも倉敷といった佇まいの美観地区と比べ、
えびす通りはどこにでもある地方都市の商店街といった風情。
平日の昼時とあって、(美観地区と異なり)観光客もまばらで、よそ者気分です。
じゃぶじゃぶ洗われている店先の水槽に、鰻が生かされているのを目にしながら、
暖簾をくぐってみたのが「喜久味」。定食が供されているランチ・タイムでしたが、
一品料理も注文可能といわれ、鰻の骨焼きなどをアテに昼酒としてしまいました。
何故に倉敷で、鹿児島直送の鰻を摘まみ、沖縄県産の泡盛を呑んでいたのか?
ともかく、そんな次第で、「大原美術館」へ赴いた時は

かなり、ご機嫌な状態になっていたかもしれません。
倉敷川沿いに映える白壁の町を駆け足で回った具合。
日も暮れて、時刻表どおりにやって来ない下電バスを
「倉敷市芸文館」前で待ち続けたのも、思い出の一つ。
ひとまず チェック・インだけ済ませて、向かった居酒屋が
「ポン太」……“星のソムリエ”講座を受けていた時期、
毎回のように通い、店主の長瀬さんやお手伝いに来る
別店のママさんには 非常にお世話になっていたので、
「喜八洲総本舗」のきんつばを大阪土産に挨拶がてら。
海の幸・山の幸に恵まれた岡山の呑み屋ですから、
小体な店の造りとはいえ、一夜干しの魚の焼き物など、
その日のお薦めに目移りします。定番は豚のするめかな。
店主の気さくな人柄もあってか、集まる客層もフレンドリーで、後からやって来た
パン教師の講師を務めているという女性客からは、手作りの香ばしいパンを頂き、
その場で美味しく賞味させていただきました。最初に呑んだのは「キリンビール」。
「一番搾り」の岡山工場(岡山市東区)限定版「一番搾り 岡山づくり」でした。
“幻の酒米”と呼ばれる岡山県産の雄町米を敢えてビールに使用している、とか。
その後は、ふっくらと焼かれた鯖や、店主が最近凝っているという“りゅうきゅう”
(この日は魚責めに遭ったような気がします……)を摘まみながら、倉敷の酒
「萬年雪」を頂戴しました。「荒走り」と名付けられた本醸造の未搾り酒です。
喉に流し込んだ一瞬、清冽な光が差してくるようで、その後、日本酒らしい 馥郁たる
味わいに浸ることとなります。ポン太さん、美味しいお酒をありがとうございました!
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