ぼける父子
月初め、父に電話を入れる。母の事故後の経過は良好な模様。
父が在所で最近亡くなった人の話を始める――。
その人の子だか、孫だかの家庭教師をぼくが昔、務めたことがある
と、父は語るのだが。ぼくが家庭教師を出来るほどの一定期間、
父の実家に帰省した時期といえば、学生時代の一夏限り。
その時、無理にねじ込まれた格好の家庭教師のアルバイトは、
実家から数軒隣に在った雑貨店の小学生男子であって、
父の指摘するJR駅近くに住まう一家ではないし、心当たりが無かった。
ぼくが家庭教師をした男子と、故人の子供を取り違えたか?
あるいは、故人の子らを家庭教師した人と、ぼくとを取り違えたか?
確認の言葉を選んでいると、「もう、ぼけ始めたか?」と父に先手を打たれる。
電話越しに、ぼけ同士で罵り合っても詮方なく、有耶無耶なままに終話する。
父が在所で最近亡くなった人の話を始める――。
その人の子だか、孫だかの家庭教師をぼくが昔、務めたことがある
と、父は語るのだが。ぼくが家庭教師を出来るほどの一定期間、
父の実家に帰省した時期といえば、学生時代の一夏限り。
その時、無理にねじ込まれた格好の家庭教師のアルバイトは、
実家から数軒隣に在った雑貨店の小学生男子であって、
父の指摘するJR駅近くに住まう一家ではないし、心当たりが無かった。
ぼくが家庭教師をした男子と、故人の子供を取り違えたか?
あるいは、故人の子らを家庭教師した人と、ぼくとを取り違えたか?
確認の言葉を選んでいると、「もう、ぼけ始めたか?」と父に先手を打たれる。
電話越しに、ぼけ同士で罵り合っても詮方なく、有耶無耶なままに終話する。
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