LUCAS CRANACH

2017_01_31_クラーナハ クラナハ、クラナッハ、クラーナハ……大好きな
 ルカス・クラーナハ(父、1472~1553)が
 大阪の国立国際美術館にやって来ました。
 「五〇〇年後の誘惑」と題された日本初の
 大回顧展です。ヴィッテンベルクの宮廷画家、
 あるいはアルブレヒト・デューラーと比肩する
 ドイツ・ルネサンスの立役者の名作が、
 あれも、これもとずらり、立ち並んでいました。
 「ルクレティア」「正義の寓意(ユスティティア)
不釣合いなカップル」「サムソンとデリラ」「ロトとその娘たち
ヘラクレスとオンファレ」「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ
ホロフェルネスの首を持つユディト」……不穏な空気を孕みつつ、冷感症めいた
エロティシズムを発散してくる女性像の数々に迫られ、熱く、冷たく、息を喘がせます。
会期は4月16日までなので、まだ、何度か逢いに行くことが出来るでしょう。
会場で最大の作品、森村泰昌先生の「Mother(JudithⅡ)」には大笑いしましたが。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

池田市の天神橋

阪急・石橋駅から池田市民文化会館へ向かう途中、2017_01_29_箕面川
箕面川を渡りました。箕面川に架かるのが天神橋
天神橋といえば、ぼくの近所(大阪市北区)に在り、
浪華三大橋”の一つでもある天神橋の方が
すぐに思い浮かぶのですが、当然、同名別橋です。
(右画像は、天神橋上から北方を眺めての箕面川)
しかし、池田市民文化会館の所在地も、池田市
天神1丁目7-1という住所であり、“天神さん”と
関係があるのだろうなあ……と調べてみました。
すると、『角川日本地名大辞典27 大阪府』
「石橋」の項から、「石橋とは昭和40年~現在の
池田市の町名、1~4丁目がある。もとは東市場町
野町・中之島町・玉坂町の各一部および石橋町の全域」
とされています。その東市場について、『新修池田市史第5巻』をひもときますと、
「東市場の氏神は天神社で現石橋商店街付近に社があって、付近を天神の森
称した」と明記されていました。記述はさらに、「明治期の神社合祀により、現在は
住吉神社に移された。住吉神社は江戸時代に麻田藩の藩社で、正式には
亀の森住吉神社という。夏祭りは8月4日、秋祭りは10月20日」と続いています。
かつて存在した天神社は明治時代の頃、住吉神社に併合されてしまったけれども、
地名や橋の名に「天神」の文字だけが生き延び、現在なお残るということになります。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 建築

文楽入門

2017_01_29_文楽の入門教室 1月29日(日)15時から、大阪府池田市の
 池田市民文化会館小ホールにおいて、第3回となる
 「わかりやすい!文楽の入門教室」が開かれるため、
 阪急・宝塚線の急行電車で、梅田から繰り出しました。
 「公開講座フェスタ2016」によって、今回のイベントを
 知り、待ち構えていたのです。入場無料で、
 文楽に親しめるとは、何ともありがたい企画です。
 NPO法人 人形浄瑠璃文楽座も協力しています。
 最初に、豊竹亘太夫さんの「文楽のお話」。
 続いて、吉田玉勢さん、吉田玉翔さんらが
 子供を舞台に上げて、「人形の解説と体験」を実施。
 主遣い左遣い足遣いの3人の息の合った妙技に
固唾を呑みます。黒衣に操られているだけの人形が、陰翳を欠損した
ぞんざいな現代人より、よっぽど、血の通った人間らしく見える不思議。
最後に『鬼一法眼三略巻』より「五条橋の段」を鑑賞しました。一部ながらも、実演。
該当の段の床本の抜粋もあり、牛若丸と弁慶の邂逅という有名なエピソードでもあり、
生の文楽を平明に享受できました。いつか、本公演もじっくりと聴きに行きたいですね。

テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽

読めない研究

昨年末に応募していた哲学講座「西田幾多郎『善の研究』を読む
~名著との、ふたたびの出会い、新しい出会い~」が落選していた。
本来ならば、この1月28日13時30分から、大阪市・阿倍野市民学習センター
(=「あべのベルタ」3階)で、第1回(全3回)を聴講しているはずだったのに。
講師は公益財団法人日独文化研究所事務局長の水野友晴氏。
それほど、応募が殺到するような講座とも思えないのだけれど、
年齢が引っ掛かったのかしら? 哲学科出身として錆を落としたかったのに。
中抜けする用事が無くなり、朝8時前から委託業務をこなすために出勤すると、
そのまま、ぶっ続けで、23時過ぎまで残業する仕儀となる土曜日。
働けるだけ、働け。奴隷が“哲学”している余裕は無いんだよ、ということか。
ギリシャ時代は遠くなり、ぼくは奴隷の肉体の上、哲学者の頭脳を掲げて運ぶ。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : つぶやき 哲学

スモーブロー

2017_01_27_ローストビーフスモーブロー ちょうど、大阪市中央公会堂(=中之島公会堂)B1Fに
 「中之島ソーシャルイート アウェイク」が入ったように、
 大阪府立中之島図書館も、2階の一部スペースが
 民営に委託されて、スモーブロー専門店として営業中。
 そもそも、スモーブローって、何よ? という疑問から
 出発してしまいそうですが、北欧の郷土料理である
 オープン・サンドのこと。中之島公会堂と同じく、
 中之島図書館も普段から使っていながら、なかなか
 利用する機会が無かったのですが、1月27日(金)、
 「中之島スモーブローキッチン」に入店できました。
 ランチ・メニューは11時から15時までとなります。
 ぼくはローストビーフ・スモーブロー(1,600円)を注文。
かなり吟味されていると思われる野菜のサラダや、スープがじんわり美味しいです。
スモーブローのベースとなるライ麦パンも旨い。
ナイフとフォークを使って、気取って食べるだけのことで、コスト・パフォーマンスは
宜しくないんだろうなあ、なんて舐めていたのですが、結構、食べ応えもありました。
ちゃんとした素材の美味しい物をしっかり、ゆっくり、味わえれば、文句は無いよなあ。
珈琲の後は、デザートに珈琲ゼリーのバニラアイス&カカオニブ添えも頂きました。
歴史的建造物である中之島図書館での昼食は、雰囲気込みで贅沢なひとときです。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 近代建築

広目天が好き

仏教における四天王のうち、ぼくは広目天を崇敬しているのですが、
西方の守護神で、本尊の左後方を守っていることが多いようです。
ぼく自身が広目天を好く理由は至ってシンプルでして、
筆を持ち、何かを巻物に書き留めようとしている姿が、
物書きのように、いわば“同志”のように感じられるからなのでした。
元来、「広目天」と訳されたのは、「尋常でない眼」「特殊な力を持った眼」
……つまりは“千里眼”を持つと見なされていたからのようですけれども。
       ☆
年頭、四天王寺に詣でた際、宝物館において、杉本健吉の「聖徳太子絵伝」も
鑑賞できた訳なのですが、絵伝の第4面の聖徳太子の肖像を描くのに、
杉本画伯は非常に苦労されたと、かつての講演でも述べておられるようです。
その太子の表情に対して、画伯が参考にしたのが広目天だったのですね。
       ☆
 ある日突如として考えに浮かんだということは少し神秘めきますけれども、秋艸道人会津八一という人がいます。その歌に、
 「吡楼博叉 まゆねよせたる まなざしを
  まなこにみつつ あきののをゆく

 吡楼博叉というのは広目天のことです。一番左にいらっしゃるのが広目天です。
 東大寺の戒壇院へ入りますと、西北隅にいらっしゃるのが吡楼博叉、広目天のことです。広目天は、四つの尊者のうちで、もしもひいきをつけるなら、私は一番好きな人です。好き嫌いを言ってはいけませんが、あえて言えば私は広目天が一番好きなのです。目を細くしまして、現世を見てなくて、現姓
(原文ママ)を超越したはるかむこうを見ているのです。何を見ているかわからない。何かを見つめている。それを秋艸道人は歌ったのです。
       ☆
杉本画伯も(理由は異なりますが)ぼくと同様に、広目天好きでした! 
さらに、絵伝における聖徳太子の表情の表現に推敲を重ねた結果、
広目天のまなざしを援用した述懐が、とても興味深いところです。
聖徳太子が当時の日本の内政ばかりでなく、さらにその遥か向こうまで、
中国の隋であり、仏教であり、すなわち文化に目を向けていたと考えた訳です。
       ☆
 お太子さまのお顔ですが、会津先生の、目を半眼にして遠くを見つめている、隋の国の文化を見てあこがれていらっしゃる。それを日本に取り入れたらなお日本はよくなるだろうと遠いところを見ていらっしゃるお姿だと思っています。
(中略)
 広目天はまゆ毛を寄せています。八の字にしてあります。遠くを見るときに確かになるはずなのです。私はこれをやるのではなくて、目のところにやったのです。そうすることによって、他の絵とは違うような考えを出したのです。

参考文献:『平成二十九年 新春名宝展
       四天王寺絵堂の聖徳太子絵伝―その伝統と革新―』(四天王寺勧学部)

テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 仏像 美術

くろめ

くろめ_お吸い物 昨夏に頂いたお裾分けのお裾分けです。
 まだ封を開けていなかったところが、
 この冬、さらに同じ物を頂いてしまいました。
 豊後水道の味わい「くろめ お吸い物」は
 ちゃんとした 大分県豊後水道産でして、
 瀬戸内海の海流と太平洋の黒潮が交差する
 地の利を活かしたご当地グルメ――。
 熱いお湯を注ぐだけで出来上がりという簡便さが
 時間の無いぼくには、ありがたい限りです。
 “海の納豆”とも呼ばれるクロメは、とろっとした
 粘りが美味しい昆布科の海藻。「鶴亀フーズ」の
 お吸い物では、吉四六のりと合わせています。
インスタントお吸い物なれば、「××園」同様、お茶漬けや和風スパゲティにも
流用できるだろうと、実際に試してみましたが、上品な味わいの底から
漂ってくる しっとりとした風味がかなりの優れものです。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 納豆

ルノワール先生

1月24日(火)、「あべのハルカス美術館」へ赴き、拝啓ルノワール先生
拝啓ルノワール先生」を鑑賞してきました。
副題に「梅原龍三郎が出会った西洋美術」とあり、
梅原龍三郎(1888~1986)と巨匠ルノワール
(1841~1919)の出会いを基軸にして、両者の作品、
梅原の収集した作品、梅原と交流のあったピカソや
ルオーらの作品が展示されていました。
梅原は明治41年(1908)、20歳で渡仏し、南仏・
カーニュのアトリエに老巨匠を訪ねたそうです。
昨年、いろいろと観たルノワール展を思い出します。
両者の「パリスの審判」を併置されていたのが
メインといった格好ですが、どんな作品であれ、
ピカソは別格で、「オンドリと、スイカを食う人」など
目に入っただけで笑い出してしまいましたよ。
ぼくの好きなジョルジュ・ブラックの小品もあり、こんもりと盛り上がるマチエールが
印刷屋泣かせであろう ジョルジュ・ルオーの作品に目を開かされた気分で、
次期開催の「マティスとルオー」展に俄然、興味が湧いてきましたね。

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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術 呑む

クリーピー

黒沢清・監督の『クリーピー 偽りの隣人』(2016)をVODで観ました。
前川裕の第15回「日本ミステリー文学大賞」新人賞受賞作を基にしている
ようですが、未読です。映画と小説は別物と考えているので、
機会があれば、手に取って読むこともあるでしょう。(原作からして、おそらく)
実際にあった北九州監禁殺人事件を彷彿とさせる設定となっており、
家族間を仲違いさせ、殺し合いに至らせるという胸糞悪い展開を踏襲。
そうなると、自らの手は決して汚さない犯人の描き方、演じ方が鍵となる訳で、
報道規制も行われた残虐非道な手口を、香川照之がねちっこく巧演。
被害者を使って他の被害者を虐待するが、自分では他者を傷付けられない
というキャラクター設定は絶妙の匙加減でした(ラストでも効果的に活かされます)。
香川は「西野」と呼ばれていますが、途中で、西野ですらなかったことが明らかに。
家族間の微妙な綻びにつけ込み、内部に侵食してゆく様は、不気味でしたが、
マインド・コントロールの手段に薬物(覚醒剤?)を用いていたのは安易か、と。
確かに手っ取り早くはあるんですけどねえ……黒沢監督の“洗脳”テーマでは、
『CURE』(1997)という傑作があり、ハードルも自然と上がってしまうのかなあ。
現実の連続殺人事件を基に、家族の解体を描いた映画として見ると、
埼玉愛犬家連続殺人事件を下敷きにした園子温・監督の
『冷たい熱帯魚』(2010)ほどの陰惨な衝撃も無くて、小綺麗な印象。
香川が役者と売れ過ぎているために、「香川照之」にしか見えないハンデか? 
それを言うと、主人公・高倉の妻、康子を演じた竹内結子だって
非の打ち所の無い整然とした演技なのですが、単に説明的な“狂気”のようで、
物足りなく感じてしまいますが、R指定を避けようとしたのであれば、仕方無いか。
問題は元・刑事の犯罪心理学者、高倉で、きちんと西野(仮)に対置させるべき。
善悪二元論でなく、ティム・バートン『バットマン』(1989)以降、
メジャー映画でも顕在化するようになったサイコパスVSサイコパスの構図で。
高倉の同僚・野上をはじめ、警察の胡乱な対応が失笑の対象でしかないのは
当然です。この社会に信頼に足るべき正義も、倫理も見当たらないのだから。
過去の一家失踪事件の謎を追う高倉が、捜査自体に耽溺し、内心で「興味深い」
「面白い」と感じていることを知った生き残りの被害者・早紀(=川口春奈)から、
「あなた、それでも人間ですか」「おかしい」と罵倒されるのが、完全なネタばれ。
西野(仮)の狂気に、高倉の狂気が対峙するという構図を透かし見せつつも、
高倉役の西島秀俊の佇まいが真面目な好青年でしかなくて、誤解を招くよねえ
と感じてしまうのでした。高倉も西野(仮)と同じ穴の狢(むじな)なのですが。

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

tag : 映画

第1回 文学フリマ京都

2017_01_22_文学フリマ京都 1月22日(日)、「みやこめっせ(=京都市勧業館)」で
 開催された「第1回 文学フリマ京都」に参加しました。
 11時からの会場ですが、ブース設営の準備に当たった
 他の同人は、もっと早くから会場入りしています。
 ぼくは大阪を11時半に発ったので、正午過ぎの入場。
 京都市美術館や京都国立近代美術館で目ぼしい
 展覧会が催されていないかチェックの上、会場へ。
 売り場に座っていた同人仲間と持ち場を交代し、
 ブースに立ち寄る来場者や他同人のメンバーらと
 言葉を交わします。他の同人誌を拾い読みがてらの
 対応で、少々怪しからんなあ、と自分でも思います。
 京都の会場はスペースがゆったりめで、窮屈でなく、
また客層自体も、大阪より“開けている”印象でした。
“文学”方向にガチガチに振り切っている訳でなく、何とはなく緩い感じを受けました。
さらに、前回の大阪に続き、短歌誌が勢いづいているようにも見えたのですが……。
今回の収穫は、以下のとおりです。
       ☆
『トーキングヘッズ叢書(TH Series)No.68』(アトリエサード)
阿素湖素子『ジュレジュレラダック』
人分子『ミカン、あるいは吹く風』
『酒豪になりたい 第一号』(たけおみしげのぶ・ひらままひら)
『酒豪になりたい 第二号』(たけおみしげのぶ・ひらままひら)
ふしぎあん『大阪市内謎の狸地蔵(仮称)巡り』(さたなき書房)
『堺の怖い話・不思議な話』(さたなき書房)
モーガン・ロバートソン『原始』(Studio120)
モーガン・ロバートソン『三つの法則と黄金率』(Studio120)
鴉彦『寺遊ノート』(からす文庫)
植田弦『幻想文画句巻ノ五』(サクラ伎)
鴉彦『寺遊帳』(からす文庫)
       ☆
関係各位の方々、どうもありがとうございました。

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説 同人

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ぽか

Author:ぽか
通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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