特別展「古代ギリシャ」

特別展「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」を鑑賞。
哲学科を出たから、ということもないのですが、
ぼくにとってギリシャは基本中の基本であって、
面白くない訳はないのですけれども……全325件、
9割以上が日本初公開と銘打たれていながら、
いつか、どこかで見かけたような既視感に随時、
襲われてしまい、刺激には欠ける嫌いがあるにせよ、
ある意味、親しみやすいアット・ホームな展示でした。
(左の画像は牛頭形リュトン。実物はかなり小ぶり)
冷静に考えれば、紀元前6800年頃の古代ギリシャを
起点として、ミノス文明、ミュケナイ文明、
アルカイック時代、クラシック時代、マケドニア王国から
アレクサンドロス大王の死(紀元前323年)を嚆矢とするヘレニズムをも含めれば、
7000年の歴史ですよ。「古代ギリシャ」と一くくりにするのは、ざっくりし過ぎ。
乱暴な話、無理な企画ではあったのです。どう見ても、“時空を超え過ぎ”ですから、
7000年の年月を貫く棒の如き強靭なコンセプトが欲しかった。惜しいですねえ。
スポンサーサイト
テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術
tag : 美術