★ 2017年6月に読んだ本 ★

橋本喜典『自然と身につく 名歌で学ぶ文語文法』(角川書店)
 ……中学生レベルで平易。引用歌数は、もっと多くてよい。
狩野博幸、森村泰昌ほか『異能の画家 伊藤若冲』(新潮社)
高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』(講談社文芸文庫)
 ……マイ・クラシック。内田樹と高橋源一郎先生の講座を聴きに行ったので。
 ぼんやりしていられない。“考える”ことは身体的行為。脳を使え!
三島由紀夫『美しい星』(新潮文庫)……映画鑑賞を機に再読しました。
高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』(講談社文芸文庫)
 ……マイ・クラシック。実質的デビュー作はこちら。
『角川 短歌 5月号 2017』(角川文化振興財団)
高橋源一郎『虹の彼方に』(講談社文芸文庫)……マイ・クラシック。
吉本ばなな『TUGUMI』(中公文庫)
 ……再読。6月の「二人の読書会」テクスト。
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵雨天決行』(朝日新聞社)
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵神出鬼没』(朝日新聞社)
文・藤森照信、写真・増田彰久『建築探偵奇想天外』(朝日新聞社)
 ……4巻シリーズを完読。
北上秋彦『現場痕』(実業之日本社)
〓井通眞『人はなぜ探偵になるのか』(朝日新聞社)
 ※「〓」=「雨」冠+(「寉」-「ウ」冠)+「鳥」 「〓」は鶴の異体字「靏」のさらに異体字。
編集=国立文楽劇場営業課『文楽入門―鑑賞のしおり―』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
……「文楽鑑賞教室」では床本の販売無し。
編集=国立文楽劇場営業課『第34回 文楽鑑賞教室』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
藤森照信『天下無双の建築学入門』(ちくま新書)……藤森さんの建築本は大好物。
 ですが、この本では1か所、誤記(事実誤認?)を発見。いずれ触れますね。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

夏越の大祓

今年も6月30日を前に、大阪・梅田の「露天神社(=お初天神)」では
茅の輪くぐり」のセッティングが、1週間ほど前から調っていました。
夏越の祓(はらえ)」とはいえ、罪・穢(けが)れにまみれて生き抜いてきたような
意識が消えないぼくとしては、何をどう祓(はら)ったものやら、持て余し気味ですが。
平安時代中期の歌人、壬生忠見に夏越の祓を詠った一首があります。
忠見は父の壬生忠岑とともに、三十六歌仙の1人に数え上げられます。
塚本邦雄は評して「言葉の斡旋冱え冱えとして名手の名を汚さない出來榮え」。
       ☆
みなかみのこころ流れて行く水にいとど夏越の神楽おもしろ

テーマ : 短歌
ジャンル : 小説・文学

tag : 年中行事 短歌

『TUGUMI』と弥勒

6月の「二人の読書会」のテクストは、吉本ばなな『TUGUMI』
昨年、同作家の『ハチ公の最後の恋人』を取り上げた流れを続けて。
何だかんだ言っても“夏”の話ですし、このところ暑くもあるしで、夏を先取りしました。
恭一の犬「権五郎」をめぐる復讐譚は、詰めが甘いようですが、致し方ないですかね。
曲がりなりにもヒト1人を殺そうとした者には、その前後で何らかの変質が欲しいです。
発病~快癒~改心の経過がフラットに過ぎて、狙っているのだとしたら、ずるいな、と。
犬1匹の命、ヒト1人の命も変わりはなく、日常は何事もなく、続いていくよ、なんてね。
そういう考え方は“有り”ですし(どちらかと言えば、ぼくもそちら側に与しますが)、
ならば、この日常世界のシステムに黙って乗っかり続けるのは、どうなんだろう?と。
お前の殺意、悪はその程度なのか?と、問い詰めたくなる主人公、山本つぐみ
美少女ぶりは弥勒菩薩に譬(たと)えられます。もちろん「萬福寺」のではないですよ。
しかし、短いシークェンス内で弥勒と神様の同居……根っから汎神論的な書き手です。
       ☆
 そんな時もつぐみは、
「おまえら、あたしが今夜ぽっくりいっちまってみろ、あと味が悪いぞー。泣くな」
 とせせら笑った。その笑顔は不思議と弥勒のように見えた。
 そう、つぐみは美しかった。
 黒く長い髪、透明に白い肌、ひとえの大きな、大きな瞳
(め)にはびっしりと長いまつ毛がはえていて、伏し目にすると淡い影を落とす。血管の浮くような細い腕や足はすらりと長く、全身がきゅっと小さく、彼女はまるで神様が美しくこしらえた人形のような端整な外見をしていた。

参考文献:吉本ばなな『TUGUMI』(中公文庫)

テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説 仏像

Sun Sister

摩耶埠頭を対岸に眺める「兵庫県立美術館」の2017_06_27_Sun Sister
南側大階段下にすっくと立ちそびえるのが、
ヤノベケンジの「Sun Sister」(高さは台座を含め
6.1m)となります。愛称は“なぎさ”ちゃん。
東日本大震災の復興を祈念して建立された
あの「Sun Child」の姉的存在としての位置付け。
過去・現在・未来を見つめ、希望の象徴としての
「輝く太陽」を手に持ち、大地に立つ少女像である
そうな。公式画像などはいずれも良識(?)を配慮した
かのようなアングルからの撮影になってはいますが、
6m超の像高なので、普通にパンツ丸見えです。
パンツの色は、ワンピースやブーツと合わせて、
ステンレス・スティールの銀色でした。前向きですね。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

ベルギー奇想

2017_06_27_ベルギー奇想の系譜展 6月27日(火)、「兵庫県立美術館」まで
 お出掛けしました。同館は建築物としても、
 周辺ルート(ミュージアムロード)にしても、
 いろいろ触れたいことはありますが、いずれ
 ぼちぼちと……今回は「ベルギー奇想の
 系譜展
」の鑑賞です。幼少期の頃から、
 「快楽の園」など、ヒエロニムス・ボス
 (昔は「ボッシュ」と表記していたような気が
 します)の作品に『世界妖怪図鑑』等で
 親しんできており、是非とも足を運ばねば、
と。しかし、劈頭を飾る「トゥヌグダルグの幻視」も、作家名となると“ヒエロニムス
・ボス工房
”の工房名義。他も“ヒエロニムス・ボス派”であったり、“ヒエロニムス・
ボスの模倣者
”であったり、何とももやもやした気分に陥ります。展覧会全体は
3章に分けられ、大雑把に言えば、中世/近代/現代……第1章「15-17世紀の
フランドル美術」、第2章「19世紀末から20世紀初頭のベルギー象徴派・表現主義」、
第3章「20世紀のシュルレアリスムから現代まで」。かなり広範な時代にわたる上、
しかも前半は版画など、割と小ぶりな作品が固まっているのに、なかなか集中できず。
よくよく近寄って目を凝らさないことには、見えないような細緻な描写も多いのでした。
ピーテル・ブリューゲル(父)、ルーベンスといった大御所、ポール・デルヴォー
ルネ・マグリットといった人気作家の画が架かっていることで、安心感は覚えます。
ぎらぎら光る緑色の甲虫で固められたヤン・ファーブルの「フランダースの戦士
絶望の戦士)」の迫力には感嘆。また、本展にて(再)発見させてもらった画家
として、エドガー・アラン・ポオの「赤死病の仮面」を描いたジャン・デルヴィル
ボードレール悪魔主義の色濃いフェリシアン・ロップスの名を記録しておきます。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

松岡阜

大阪・堂島川に架かる歩道者専用橋「中之島ガーデン2017_06_23_「そよかぜ」
ブリッジ
」中央に、松岡阜(ゆたか)の彫刻「そよかぜ」が
設置されています。行動美術協会に入っていたのかな。
甲子園の「野球王ベーブ・ルースの碑」も有名ですが、
大阪人であれば、中之島フェスティバルホールの
壁面女人像を指し示せば、嗚呼、あれを造った人か!
と伝わるはず。下部の台座には、方角と国内外の
主要都市が主要都市名が記されています。ガーデン
ブリッジは、平成2年(1990)4月1日に開催された
国際花と緑の博覧会花博 '90)」に合わせて
造られました。完成して間もない頃だったと思いますが、
梅田で終電を逃し、高速のナトリウム灯が揺れる水面を
眺めながら、ガーデンブリッジに佇んだ朧ろげな記憶……。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

名前を奪われた橋

中之島の橋の話を続けましょう。一体に“橋”は
2017_06_23_玉江橋
2017_06_23_常安橋

(建築)物であると同時に、その場所の名をも
表します。そのために、橋が存在しなくとも
地名だけが残るという現象がしばしば見られ、
八百八橋」と呼ばれた大阪では、その例が
著しく多いようで、心斎橋四ツ橋桜橋……
現在は架かっていない橋の名前が、ずらずらと
挙がってきます。それとは別に、橋自体は在る
のだけれど、名前が昔と異なる(昔の名前は
他の橋に奪われた)という事態も出現します。
通常は、物としての橋の名前と地名とが
セットになるはずが、同じ場所に架かっている
のに、名前を奪われるという状況ですね。
さて、堂島川に架かる「玉江橋」(画像上)は、
元禄期の堂島開発によって設けられましたが、
当初の名前は「堀江橋」。しかし、追って
元禄11年(1698)の堀江川の開削時、同名の
橋が堀江川に架けられたので、改名を余儀なく
されました。名前を譲られた堀江橋が既に無い
という歴史の皮肉を感じます。堀江橋から見て
四天王寺は南東に位置しているのですが、その昔は、
玉江橋の南に天王寺さんの五重塔が見える」と
大坂の七不思議に数え上げられていた模様。
現在の橋(上流側)は昭和4年(1929)に完成した桁橋(ゲルバー桁)。
昭和44年(1969)に嵩上げと拡幅工事(下流側)が行われています。
玉江橋を南下して、土佐堀川に架かるのが「常安橋(画像下)……ですが、
江戸時代前期までは「田辺屋橋」が先行していたようです。
「田辺三菱製薬」の源流、「田辺製薬」創業者である薬種商、田辺五兵衛
橋を架けていた同地に、中之島開拓時、大坂屈指の豪商、淀屋常安が架橋。
常安橋も玉江橋と同じく、第一次都市計画事業によって
ゲルバー式の鋼桁となり(1929)、戦後は下流側にも拡幅(1969)されました。
いずれの橋も、水管橋(?)が走る上流側と下流側の橋の間に、下方の水面が映り、
2本の橋が近接して架かっているように見え、橋の数え方について悩ましくなります。

参考記事:大阪市 橋梁顕彰碑 玉江橋
       大阪市 橋の紹介 常安橋

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag :

本当にわからないのか?

2017_06_23_みおつくしプロムナード 大阪は中之島、淀屋橋北詰から栴檀木橋
 北詰にかけて、土佐堀川沿いの遊歩道を
 「みおつくしプロムナード」と呼んでいます。
 前日歩き倒したばかりの中之島へ再び足を
 運び、奇妙なループ感。6月24日(土)、
 「中之島公会堂」にて同人の月例合評会を
 行ったのでした。合評作品と関係が無い
 といえば無いのですけれども、某短歌誌
 5月号の特集「わからない歌の対処法」が
 頭の中にぐるぐる、ぐるぐる居座っていて。
細かい議論は煩瑣にわたるので、別な機会に譲るとして、ぼく個人は「わからない」
というレッテル貼りをして、黙して語らずといった姿勢は取りたくないと願っています。
ぼく個人がよく「わからない」と切り捨てられ、黙殺されるのは慣れているにせよ、
他人に対してぼく自身が同じやり方でやり返すことはしないし、面白くも何ともないし。
考えるに、「わからない」が「わからないけど、理解したいから、説明が欲しい」ならば
次につながる、救いがある、と。対して、「わからない」が「わからないし、わかりたくも
ない。興味も関心も無いから、それ以上の贅言は不要」というのであれば、単なる
思考放棄だし、狭量な宗匠ぶったポーズに過ぎず、相手にする時間がもったいなくて。
共感やら情緒の混濁化を一途に求める人らは、単一な価値観を奉じがちなので注意。
「人間」、「生活」、「幸福」……無自覚な文化ヘゲモニーの押し付けは迷惑極まり無し。

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

tag : 同人

中之島の橋


2017_06_23_淀屋橋
2017_06_23_小説「泥の河」舞台の地
2017_06_23_堂島大橋
 大阪市北区の街歩きイベント「北区ぶらぶら
 2017 小さな旅に出かけよう
」の第3回
 「なにわ八百八橋」に参加いたしましたのは
 6月23日(金)。これまでも2015年「北区ぶら
 ぶら~WINTER~」(1月23日、2月3日)に
 参加してきましたが、その後、抽選に漏れて
 ばかりで、久しぶりに当選した格好です。
 当日は9時50分、大阪市役所の南西角、
 「みおつくしプロムナード」に集合。
 淀屋橋(画像左上)に始まり、中之島の橋の
 周辺を巡りつつ、史跡などの解説を聴きます。
 橋自体の建築的な話は内容が薄いかも。
 上天気過ぎて、日に焼け、顔がひりひりして
 困りました。堂島川に沿って西進し、中之島
 ガーデンブリッジ
、堂島米市場跡記念碑、
 渡辺橋田蓑橋蛸の松、福沢諭吉誕生地
 ……玉江橋近くの大阪大学中之島センターで
 休憩。土佐堀川を常安橋から渡ると、長州
 萩藩蔵屋敷跡、大村益次郎寓居跡、薩摩藩
 蔵屋敷(上屋敷)跡を見物しながら、湊橋
 南詰まで足を延ばしました。ひっそりと文学碑
 「小説『泥の河』舞台の地(画像左中)も建って
 います。しかし、以前の「北区ぶらぶら(近松を
 歩く)」でのボランティア・ガイドにも感じたこと
 ですが、基本的な古典作品『曽根崎心中』
 『泥の河』などは一読しておいてほしいなあ。
 湊橋の袂から見て、昭和橋端建蔵橋
 上船津橋船津橋がどれかわからず、混乱
 していたガイド役の人に教えてあげました。
確かに、昭和橋は土佐堀川の終端部、木津川に架かっているし、中之島の西端に
ちょこっとだけ掛かっている端建蔵橋と船津橋は連なって見えないこともないし、
ややこしくはあるのです。湊橋を渡った後、上船津橋の南詰から堂島川沿いに東進。
堂島大橋(画像左下)まで来ると、「大阪国際会議場グランキューブ大阪)」で
アンケートに回答。正午頃の解散となりましたが、単独で中之島の橋巡りをもう少々。

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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 史跡 小説 呑む

DVD付き紫雨

未発表曲「Moonbeam Levels」だけのために、
『4EVER』を入手したぼくですもの……。
アルバム『Purple Rain』はそれほど好きでない
(他のアルバムと比較して、相対的にという意味で)
と、うそぶきつつも、CDだけで各種、手元に持っていますし、
中にはゴールドCDなんて、コレクター・アイテムもあるところに、
生前から準備されており、殿下本人の監修の下、Paisley Park
スタジオにてオリジナル・マスターからリマスターされた音源を収録
云々とあれば、一周忌法要の気分で購入してしまいますよ。うん。
狙いはひたすら、Disc 2 の未発表レア曲なのですけれども。
ほぼ既知のDisc 3 には食指は動かないのですが、Disc 4 のDVDが
ちょっと欲しくなっているので、『EXPANDED EDITION』の方を入手予定。
DVDに収録されているライブ映像「Prince And The Revolution Live
at the Carrier Dome, Syracuse, NY, March 30, 1985
」ですが、
往時はビデオ(VHS)で流通していて、ただDVD化がされていなかったように記憶。
殿下の映像作品で、いくつかDVD化されていない物の一つとなりますね。
VHSは規格として終わるなあ、とぼくは先手を打ったつもりで、殿下の映像作品も
別規格のメディアで収集しており、現在もきちんと保存はしていますけどねえ
……それが、無意味にLPサイズのLD(レーザー・ディスク)だったという。

参考記事:DVD付きはオンライン限定10%オフ!プリンス(Prince)『パープル・レイン DELUXE』

テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音

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ぽか

Author:ぽか
通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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