雨の三千院

しました。生憎の雨模様でしたが、雨霧に煙る
山里の風情も良いものです。幸いにも、本降り
と言うほどのこともなくて。JR京都駅からだと、
「京都バス」17系統の大原行きに乗りまして、
60分強。大原バス停から三千院までの参道は
大して苦にもならず。境内の南北を流れる呂川
(りょせん)、律川(りっせん)のうち、呂川に沿って
上がっていけば、迷うこともなく到着します。
細かい雨が降り続けることもあり、今回は「三千院」のみの拝観にとどめました。
平成14年(2002)、国宝に昇格指定された「往生極楽院」の「阿弥陀三尊仏」が
お目当てですが、単層入り母屋造り・杮葺きの往生極楽院自体も、祀られている
三尊像を収める工夫としての“舟底天井”や描かれた舟底型天井画(復元画が
「円融蔵」展示室に有り)など、見所十分です。来迎印を結ぶ阿弥陀如来像の
向かって右側の観音菩薩坐像、左側の勢至菩薩坐像は共に、膝を少し開いて、
上半身を前屈(かが)みにした“大和坐り”のポーズ。勢至菩薩坐像の胎内から
発見された墨書によって、久安4年(1148)の造立とみられているようです。
往生極楽院を取り囲むような庭園「有清園」の辺りには、杉村孝氏の制作した
愛らしい“わらべ地蔵”があちこちに点在していますが……三千院の話は続きます。
参考文献:『京都大原三千院』(三千院)
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