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★ 2018年1月に読んだ本 ★

藤森照信『日本の近代建築(下)』(岩波新書)……大正・昭和篇。
 本野精吾の建築史上の位置付けがよくわかる。大阪、神戸の名建築も続々と登場。
高橋克彦『緋い記憶』(文春文庫)……再読。初読は単行本でした。
 本年最初の「二人の読書会」テクスト。ミステリーの骨格に幻想小説のコーティング。
火田博文『日本人が知らない神社の秘密』(彩図社)
ソニア・フェルナンデス=ビダル『3つの扉の鍵』(晶文社)
 ……副題に「ニコの素粒子をめぐる冒険」。“宇宙のもつれ”に俄然、興味。
『角川 短歌 12月号 2017』(角川文化振興財団)
穂村弘『はじめての短歌』(河出文庫)……あまりにも、ビジネス書に寄せ過ぎ。
角田光代『曾根崎心中』(リトルモア)……ほぼ“翻案”と言ってよい内容。
 現役小説家としての矜持が、お初の過去の描写に筆を走らせたのかもしれず。
三島由紀夫『午後の曳航』(新潮文庫)……再読。学生時代に読んだ記憶と異なる。
 二等航海士・塚崎竜二の物語でなく、黒田登(13歳)の物語として読み改める。
 何故だか、長谷部安春・監督『レイプ25時/暴姦』(1977)を思い起こす。
三島由紀夫『真夏の死』(新潮文庫)……「サーカス」や「翼」が好きだなあ。
与謝野晶子『みだれ髪』(角川文庫)……なるほど、星菫派。とにかく、“恋”がくどい。
マックス・エルンスト『慈善週間または七大元素』(河出文庫)
 ……これにて、エルンストのコラージュ・ロマン三部作を完読(?)。
 後になるほど、ポップに、また笑える内容になっていると感じますね。
青木翼『示談と賠償』(評言社)
『第149回=文楽公演 平成30年1月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

玉姫稲荷社

2018_01_30_玉姫稲荷社 近世までの寺社仏閣の敷地は、大概広大なもので、
 近代になると、諸般の事情から土地を手放さなければ
 ならなくなってしまい、その結果、飛び地やら何やら、
 けったいな事態が出現してしまうことにもなるのです。
 大阪市・梅田の茶屋町の街並みに、さりげなく神社が
 交じって建っており、あの「綱敷天神社」の社殿の
 一部、「綱敷天神社 御旅社(おたびしゃ)」となります。
 角田町の「歯神社」も「綱敷天神社」の社殿でしたね。
 「御旅社」は曲がりなりにも“天神社”ですから、
 コンパクトな境内に小ぶりのの像が飾られています。
 牛の左側には「玉姫稲荷社(画像)も建っています。
 玉姫稲荷大神宇迦御魂大神)を祀ってあり、
朱塗りの木製の玉垣に書かれているのは、ほぼ女性の個人名ばかりでした。

参考記事:綱敷天神社 ― 社殿と境内

テーマ : 神社
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 史跡

観覧車の影

1月30日(火)、大阪市の「ワイモバイル」2018_01_30_ABC-MART梅田ビル
梅田OS店へ出向いて、モバイルWi-Fi
ルーターの機種交換の打ち合わせを行う。
キャンペーン期間の兼ね合いから、実機の
受け取りは1週間後とする。中津へ向かって
歩を進めていると、「ABC-MART梅田ビル」
壁面に、観覧車の影が映っているのが見えた。
「HEP FIVE」の赤い観覧車の影が、くっきりと
映っていけたれど、観覧車自体は見えなかった。

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テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : つぶやき建築黒い音

ワイモバ不信

最初は、「DDIポケット」のPHS事業(1995)に始まります。
通常の携帯電話とは別に、データ専用回線をキープしたく、
ぼくとしては「Air H"」を入手すべく、加入したものです。
そのコンパクトフラッシュ型通信カードは複数メーカーで製造・販売。
酔った勢いで、歴代のモバイル・マシンごと、CF型通信カードも
紛失を繰り返していますが、今なお、現役で使用も続けていました。
2005年、「DDIポケット」から「ウィルコムWILLCOM)」に改称。
現在の中高生らは、「DDIポケット」をまず知らないでしょう。
ウィルコムはソフトバンクの完全子会社となったことから、
2014年、「ワイモバイル(Y! mobile)」に改称されました。
名称や株主がどうあれ、PHS回線が使えれば、構わないのですが、
LTEサービス拡大のため、1.7GHz帯3Gサービスは、2018年1月末日
(2月1日午前0時)にサービス提供を終了いたします
」の告知が来ています。
ご契約中のお客さまの回線は自動的に契約解除(解約)となります
       ☆
……仕方ないなあ。乗換機種の相談で、JR天満駅前の「ワイモバイル」ショップへ
足を運べば、「キャンペーン期間が終わっているので、事務局へ電話してください」。
事務局に電話すれば「最寄りのショップでお問い合わせしてください」と、たらい回し。
さらに、実機の在庫が無ければ解約もやむなしと、無責任な対応に倦んざりです。
ワイモバ(~ソフトバンク)は、キャンペーンの告知を打ちまくっていますが、
そのキャンペーンごとに、縦割りのオペレーションを行っているためか、
未熟な店員やオペレーターに当たると、該当キャンペーンの適用可否だけで、
約20年もの顧客をあっさりと切り捨ててしまうのか。残念だなあ、と感じました。
からくりが読めたので、再度、連絡した際のオペレーターには事情を説明しましたが。
旧キャンペーンの情報を得た後、(1時間近くも待たせた)顧客情報も確認している訳。
ならば、現キャンペーンでの乗り換えを推奨するのが、ノーマルな対応ではない? 
近所の「ワイモバ」ショップを再訪する気は失せ、梅田で手続きしようと思いました。
目先のマニュアルに縛られ、大局的なサービス・マインドを疎かにするのは駄目です。

テーマ : 周辺機器
ジャンル : 携帯電話・PHS

tag : つぶやき

びっくりぜんざい

2018_01_26_和カフェ「ちさと」 呑んだくれだけれど、甘い物が好きです。
 お酒を飲まない人に限って、酒呑みがスイーツ好き
 と知るや、心外な顔をされがちですが、放っといて!
 と思います。ただ、甘味処やケーキ・ショップへの
 入りづらさは何でしょうね? 性差別にも似た何かを
 感じないでもなく……天王寺の「MIO プラザ館」4Fの
 和カフェ「ちさと」へ上がり、びっくりぜんざいを注文。
 通常のぜんざいより、栗も餅も白玉も倍増しています。
 本当は、さらに二回り、三回りくらいビッグに見える
 ××ぜんざい(名称を失念)を試したかったけれども、
 周囲の婦女子の顰蹙を買いそうだったので、今回は
 見送ることに。コーヒーと追加の磯巻きも、ご馳走様。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : おやつ

「しもたや」再評価

大阪市・天王寺で美術館に行った帰るさ、2018_01_26_「しもたや」
森田屋」を覗き、満席のカウンターを確認して
早々に諦め、まだ16時過ぎでもあったので、
“あべの横丁”(=アベノ地下街の一部)に
潜りました。冬メニューのもつ鍋に惹かれ、
しもたや」に入店。お魚がメインであることには
変わりない(ぼく的にはアウェイな)のだけれど、
居心地が良過ぎて、びっくり。印象が違う。
味の濃く染みたおでんも好みだから、お代わり。
おそらくは昼間、立ち働く女子店員の采配のせい。
呑んだくれの呼吸をつかんでいる感が半端無くて、すっかり掌の上。
「鍋プログラム」にも「おでんプログラム」にも数え入れはしませんが、
普通に旨くて、気兼ねなく呑める時空間は貴重ですもの。

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テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 呑むおでん

ジブリ建築

2018_01_26_「ジブリの立体建造物展」 1月26日(金)、「あべのハルカス美術館」へ出掛け、
 「ジブリの立体建造物展」を観たのです。しかし、
 何たる混雑ぶり。冬休みも終わり、平日日中なのに、
 子供連れ、家族連れでチケット売り場までの行列が
 20分待ち。館内に入っても、出口まで壁に張り付いた
 人の塊が、うにょうにょと切れ目なく続いていました。
 セル画なんか、そんなに目を凝らして見なくてもねぇ。
 そもそも、ぼくに「スタジオジブリ」アニメで育った
 覚えは無いし、宮崎駿・監督で好きなのは
 ジブリでなくて、「ルパン三世」の一部だし……。
 「ディズニー・アート展」の会場もつらかったけど、
 今回も一種の苦行。いつもの半分から3分の1程度の
時間で、会場を駆け抜けました。唯一、愉しみにしていたのが「監修:藤森照信」。
その一点に賭けていた訳ですが、会場内で悠長にコメントを読み耽ることも出来ず。
ディズニー展もジブリ展も同じ雰囲気を強く感じまして、何だろう? 皆が、それこそ
年端も行かぬ子供たちまでが“思い出”に強く憧れ、懐古趣味に浸りたがっている
ような……新しい、衝撃的な“”など薬にもしたくないし、欲しがってはいないのか。
藤森さんの解説文を読みたいがため、図録を買い求めました。そのグッズ売り場も
完全に「どんぐり共和国」(=ジブリショップ)と化していましたけれど。

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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術建築アニメ

あの日あの時

画像整理をしていて、思い出す……2017_02_10_大阪城
オフの日の昼下がり、大阪市・梅田の
「阪急三番街」を漫然と歩いていると、
シフト調整のことで電話をくれたよね。
目の前では、大阪城を守ろうとして、
ウルトラマンがゴモラと闘っていた。
……一生懸命に頑張っていたのに。
現在、どこにいて、何をしているのだろう。
多くの人が傷付き、疲れ果て、姿が消える。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : つぶやき特撮

良弁伝説

『元亨釈書』などにも記されている良弁伝説の一つを基にして、
南都二月堂 良弁杉由来」は作られているのですけれども
……茶摘みの時季、志賀の里で、渚の方が亡き夫を偲んで
形見の扇で舞っていたところ、大風とともに舞い降りてきた大鷲に
嫡子・光丸をさらわれてしまったのでした。それから30年、
気がふれたように、ぼろを身にまとい、我が子を捜し続ける渚の方。
一方で、(東大寺の辺りの)杉の梢に引っかかり、義淵僧正に救われ、
成人して、立派な僧になっているのが、かつての光丸=良弁なのでした。
母子は再会を果たすのですが、何をもって、親子の証しとするのでしょうか? 
(まぁ、鷲にさらわれてしまう子供自体、レア・ケースとはいえ、そこは突っ込まず)
答えは如意輪観音! 渚の方は「守りのぜぜでその守り。小像如意輪観世音
なぜいとし子の行末を、知らぬというて済むかいな
」と嘆いていたように、
幼い光丸に如意輪観音像を収めた守り袋を持たせていた次第。その説明を
背なしの絹の後紐、末長かれと結びさげ守りの中の尊像は水無瀬が家に
伝はりし、一寸八部の如意輪観音
」と聞いて、良弁が取り出した錦の守り袋。
光丸の衣に提げていた守り袋に違いないと同定されて、ハッピー・エンドなのです。

テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 仏像文楽

初春文楽

2018_01_23_良弁杉由来 1月23日(火)、「初春文楽公演」にお出掛け。
 大阪市営地下鉄・堺筋線で、扇町からだと
 日本橋まで乗り換え無しで行けるので、便利。
 本当は第1部から鑑賞予定だったのですが、
 2等席が売り切れていたので、諦めました。
 「平成女護島」、「摂州合邦辻」はまたいつか。
 第2部は16時から。文楽弁当を欲しくなりました
 が、食べ過ぎてもいけないので、お酒(白鶴)と
 するが焼 3個を買い込んで、席に着きました。
       ☆
初春公演とあって、舞台の上方には(ロビーにも飾られていた)「」の絵馬と
にらみ鯛”が設えてありました。「戌」の揮毫は、東大寺別当・狭川不普文氏。
上演演目に合わせての人選だったのでしょうか? ふと、そう思いました。
第2部は「南都二月堂 良弁杉由来」。良弁は、東大寺の“開山”に当たります。
開基”の聖武天皇が膾炙されていますが、開山はあくまで良弁ですね。
東大寺に行って、良弁杉を見ても、ただの杉の木でしかない訳ですが、
こうした物語を知っていて眺めると、また違った目で見えてくるでしょう。
志賀の里の段、桜の宮物狂いの段、東大寺の段、二月堂の段を鑑賞。
10分休憩を挟みましたが、縁起物だけに冗舌な印象。飽きさせないために、
大鷲や吹玉屋などの仕掛けが工夫されているのだろうなあ。その後、30分休憩。
傾城恋飛脚」は、近松門左衛門の『冥途の飛脚』と若干設定は異なりますが、
新口村(にのくちむら)の段はコンパクトにまとまっていて、良かったです。
横領罪で大坂から逃亡して、故郷の大和・新口村に辿り着く忠兵衛と遊女・梅川
2人が潜伏する旧知の忠三郎の家の障子から、寺へ法話を聴きに行く村人らの
懐かしい姿が見え、一人ひとりに対する忠兵衛の愛憎交々の評釈が泣かせどころ。
この段は、実父・孫右衛門が梅川・忠兵衛を逃してやる別れの場面で幕引きです。

テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽呑む樹木

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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