擬装天使

気になる物件が在りました。「ハートンホテル北梅田」の
一角を占めているというか、ホテルに抱き込まれるように
して建っている「カトリック大阪梅田教会」です。
直方体の一部をざっくりと切り取ったようなモダンな
デザインで、角に掲げられた十字架や、壁面・周囲に
飾られたオブジェが無ければ、教会とは気付かない
かもしれません。清水建設の施工で、2011年の竣工。
“ノアの箱舟”をイメージしていたのでしょうか?
建て替え前の旧称は「カトリック北野教会」。
1906年に初代「北野天主公教会」が設立されており、
2006年に百周年記念祭が執り行われた模様。その後、
現「カトリック大阪梅田教会」設立へとつながるようです。

まだ、大聖堂に入ったことはないのですが、主立った
彫刻作品を制作したのは、チェッコ・ボナノッテ
(Cecco Bonanotte)。教会自体の意匠設計も
チェッコの息子で建築家のピエール・パオロマリア
・ボナノッテが行っています……そうなると、
エントランスの両側で待ち受ける異形の天使像2体も、
チェッコ・ボナノッテの仕業かぁ!と、改めて目を見張る
ことになります。いや、てっきり、堕天使(=サタン)の
類ではないかと見ていたものですから。腺病質に細く、
鋭角的な体躯。翼の先も尖っているばかりか、個々の
羽根が鱗にも見紛うのです。さらには、大きく波打つ
髪が見る角度によっては、角のように映る時もありまして……。
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