妙香院(1)

中で、兎我野町の南端、東西に延びている
「西寺町」は、大体、「露天神社」から堀川に
かけて、多くの寺院が連なっています。
「堀川戎」の頃、梅田方面からの参道となる
一帯です。現在の勤務先から天満へ歩いて
帰宅する際、時折、西寺町を東進するルートを
選んでみたりするのですが、「妙香院」門前で
“豆腐”の文字に、ぐいっと足を引き止められ
……読めば、隠元禅師の「豆腐賛」に代表される豆腐アンセムで、にやりと笑い。
(以下、全文書き起こし。原文ママ)
☆
信仰とはお豆腐の様になる事
豆腐は煮られてもよし
焼かれてもよし 揚げられてもよし
生で冷奴でご飯の菜によし
湯豆腐で一杯 酒肴にもよし
柔くて老人や病人にやさしく
子供や若者からも好かれ
男性によし 女性にもよし
平民的でありながら気品もあり
上流へも好かれる
行儀よく切って吸物となり
精進料理によし
握りつぶして味噌汁の身となり
家庭料理に向く
四季春夏秋冬 常に使われ
安価であってもご馳走で
山間に都会に歓迎せられ
貴顕や外客の招宴にも迎えられ
簡単な自炊にも喜ばれる
徹した人は豆腐の如く柔く形を崩さぬ
味がないようで味があり
平凡に見えて非凡なのです
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