浅野川の橋(2)
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「浅野川大橋」でしょうか。パンフレットや
ポスターなど、観光案内でも引っ張りだこ。
美麗過ぎて、ひねくれ者のぼくなんか、
「犀川大橋」だって、背伸びしている中学生
男子みたいで、可愛いじゃないか!と、変な
肩入れをしそうになってしまいますけれど。
「犀川大橋」同様に、国の登録有形文化財。
主計町茶屋街とひがし茶屋街をつなぎ、
左岸の袂には火の見櫓も建っています。
橋長55m、幅員17mの鉄筋コンクリート造り、
3連充腹式上路アーチ橋で、スパンドレル
部(外壁)はドイツ壁(=モルタル掃き付け
仕上げ)で処理されています。アーチ環は
目地付きコンクリート洗い出し、橋脚の水切り
部には花崗岩を使用。何とも、技の博覧会!
☆
この辺りの右岸の沿道が「秋聲のみち」、
左岸の沿道が「鏡花のみち」と呼ばれて
いるのはともかく、“金沢の三文豪”として
挙げられる徳田秋聲、泉鏡花、室生犀星
のうち、秋聲はちょっと格が落ちるのでは
ないか、と……「浅野川大橋」の上流に
架かるのが「梅ノ橋」。「中の橋」と似て、
木製欄干、桁隠しを持ちますが、擬宝珠を
有せず。代わりに、橋の袂には純和風の
カーブミラー(?)が設けられていましたね。
鏡花の『義血侠血』に描かれたことから、その戯曲版『滝の白糸』碑も在りました。
一番下の画像が、今回は実地に渡れず、遠目に眺めただけの「天神橋」です。
現在の橋は昭和30年(1955)に架けられたローゼ橋。橋の名前だけで、即座に
大阪市の地元の橋を連想してしまいますが、金沢市に限らず、大阪府池田市でも
見かけましたし、全国各地に散在するかと思われます。どこかへ流れたにしても、
そのどこかとここはつながっていて、逆に、ここはまた別のどこかでもあるのでしょう。
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