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折々の豆腐(8)

前回に続いて、『角川 短歌 5月号 2018』(角川文化振興財団)から。
三枝むつみの作品7首「豆腐工房」から抜粋させていただきます。
       ☆
早春の八ヶ岳山麓に降り立ちぬ豆腐工房の友を訪ひ来て
木綿しか作らぬと聞けばさうだらう絹の歯ざはり君になかりき
水槽に豆腐まつすぐ断つ作業手は荒れぬとぞ心根も然うか
地下水を掘り当てし日を語りつつ寒くないかと薪足しくるる
苦汁とは海水の母液と聴いてゐる乳含まする苦さを思ふ

       ☆
7首中、5首も採ってしまいました。歌がどうのと言うより、何より、
豆腐を作る友人の姿が素敵です。全面的に同意しつつ、にんまり。
八ヶ岳山麓で木綿豆腐にこだわる豆腐屋さんと言えば、
業界筋では、すぐに絞り込めてしまいますよねえ。ふむ。
個人的に、大豆の味わいが深い木綿は好物ですし、
手も(心根も)荒れないときっぱり言い切る凛々しさ、
豆腐の命ともなる(地下)水や苦汁への探求心にも惚れました。
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テーマ : 短歌
ジャンル : 小説・文学

tag : 豆腐短歌

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
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