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薔薇のルーツ

殿下の地下潜伏期と、ヒップホップの隆盛期が被ること。
あるいは、殿下自身のラップが、微妙過ぎたこと……
あれやこれやで、Prince(1958~2016)とヒップホップを
別物として捉えがちではありますが、とんでもないことです。
同じ黒い音であり、Questlove が看破したように、
殿下はヒップホップの先駆者。そう考える方が自然です。
ただし、同時代の日本国内での紹介の仕方などが
明らかに一線を画していて、ブラック・ミュージック好き以外には
その辺りの事情が上手く伝わっていなかったような気がします。
ぼく自身は、2Pac(1971~1996)が大好きだったにもかかわらず、
Degital Underground 出身、D-Funk もとい P-Funk 経由で
2パックと殿下を結び付けていて、ファンクという括りの中で同一視。
両者を直接的に関連付けて聴いていた訳ではなかったように思います。
       ☆
しかし、黒人女性詩人、ニッキ・ジョヴァンニが2パックについて書いた
文章の中で、唐突に殿下のことを語り出すのも不思議ではなく、
2パック自身が殿下のファンであったものなあ(彼の曲名などの表記で、
殿下にインスパイアされたものを多々見つけ出すことは易しいはず)。
そういった当たり前のことも、当時の音楽誌では隠されていたような
気がしないでもなく……あれだけ、ジャンルの越境を訴えてきた殿下の
ファンの中にすら、ヒップホップは聴かないよ、といった変な志向を
持っていた人らがいたようにも記憶していますし。2パックに対して、
ハードコアな先入観しか持たない人らは、彼の根底から抜け切れない
べたべたなロマンティシズムを見落としているのではないかなあ? 
例えば、「2パックがプリンスの大ファンだったことも。高校時代に
プリンスの話をしようよ』と女性を口説いたラヴレターが残っている
ようだ
」――推して知るべし。ぼくの耳は間違っていないと安心しこそすれ。

参考記事:クエストラヴが語る、プリンスがヒップホップの先駆者たる40の理由
参考文献:トゥパック・アマル・シャクール『ゲットーに咲くバラ』(PARCO出版)
       丸屋九兵衛『丸屋九兵衛が選ぶ、2パックの決めゼリフ』(スペースシャワーネットワーク)
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テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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