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清林文庫

ぼくらの「イケフェス 2018」は、「東畑建築事務所」で終了。
同事務所(=新高麗橋ビル)は、大阪を代表する建築設計事務所。
創業者の東畑(とうはた)謙三(1902~1998)は学者一家に育ち、
武田五一の下で外務省嘱託、「東方文化学院京都研究所」設計
等を通して、実務に携わるようになったそうです。今回は国内最大・
最良といわれる建築書のコレクションが一部、特別公開されました。
その「清林文庫」展では、東畑謙三が蒐集した稀覯本の他、
グーテンベルクの印刷革命」と名付けての特別展示も……
グーテンベルク聖書の復刻版や“四十二行聖書”を目に入れました。
名前だけを聞くだけのウィトルウィウス『建築十書』やパラーディオ
『建築四書』も、実物(初版本他)の持つ豪華さ、重厚さに息を呑み、
建築とやかくでなく、“書物”自体が価値を有していた時代に思いを
馳せるのでした。手土産に井村屋招福羊羹」も頂きましたよ。

参考記事:東畑建築事務所 - 東畑謙三について

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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 建築おやつ

太陽の塔展

10月30日(火)、「あべのハルカス美術館」へ2018_10_30_初代「黄金の顔」
「太陽の塔」展を観に出掛けました。元々が
岡本太郎(1911~1996)好きですから、
通り一遍のぬるい展示内容であったにせよ、
歯牙にも掛けませんし。同塔から失われた
展示空間を擬似的に再現しようという趣旨は、
既に今年3月から、リアル「太陽の塔」の内部
公開が48年ぶりに再開されたことを思えば、
どうしても弱く感じてしまいますけどね。
ぼくも11月下旬に「太陽の塔」の入館予約を
行っているので、何となく予習気分。しかしながら、
「太陽の塔」に限らず、絵画や彫刻など、岡本太郎の作品に触れた
観客らが、老若男女、皆、幸せそうに笑っているのが印象的でした。
最大の見せ場は、初代「黄金の顔」でしょう。現在の「黄金の顔」は
1992~1993年の改修工事の際に交換された2代目。現「黄金の顔」は
ステンレス板ですが、初代は鉄板。169枚から成り、直径は10.6m
輝きの失せない金色の部分は「住友3M」の「スコッチカル」フィルムでした。

参考文献:平野暁臣『「太陽の塔」新発見!』(青春出版社)

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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術建築呑むおでん蕎麦

食道園

2018_10_28_食道園 「リバーサイドビルディング」を離れると、淀屋橋から
 大阪メトロ・御堂筋線で、なんばへ移動。「食道園
 宗右衛門町本店ビルを訪れました。ランチ・タイム
 営業の始まる11時半まで、1階が特別公開されて
 いまして、生山高資の強烈なオリジナル・デザインを
 堪能。「食道園」は焼肉店ですが、スナックやダンス・
 ホールの設計を多く手掛けた高山の芸風(?)は
 夜にこそ映えるだろうと思わされ、「ミス大阪」や
 「味園」の時代が恋しくなるのでした。食道園ビルは
 現在、外壁を改装中。残念ながら、一部を残して
 元の姿は見られなくなると聞きました。飲食代10%
 引きのクーポン券を頂きましたが、使う機会は無さげ。
ど派手なインテリアつながりで、久しぶりに純喫茶「アメリカン」へ足を向けますか。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 建築

イケフェス大阪2018

2018_10_28_リバーサイドビルディング1 10月28日(日)9時半、大阪市北区の曽根崎
 警察署前で待ち合わせ。信州から来阪した
 同人のMさんと合流すると、中之島へ向かって
 歩き始めました。前日から開催されている日本
 最大級建築イベント「生きた建築ミュージアム
 フェスティバル大阪2018
」に参加しますよ。
 通称「イケフェス」は本年度で5回目でしたか。
 正式な参加は、ぼくも初めて。見慣れた「大阪
 富国生命ビル
」、村野藤吾の「梅田吸気塔」、
堂島ビルヂング」を横目に、御堂筋を南下。「大江橋」を渡ると、中之島を西進。
最初の目的地は、土佐堀川沿いに建つ「リバーサイドビルディング」なのでした。
国立国際美術館」や「大阪市立科学館」を訪れる際、いつも横を通っているのに、
中に足を踏み入れるのは初体験。10時から始まるトーク
セミナー「建物の特徴と建築に至るまで」を聴講しました。2018_10_28_リバーサイドビルディング2
設計は丹下健三らの先生に当たる岸田日出刀(1899
~1966)で、1965年建設。国登録有形文化財としては
例外的に若く、“昭和”を色濃く伝える意匠が当時のまま
ビルのあちこち(階段の手すり、階数表示板、郵便受け
……)に残されています。高速道路の構造を引用したと
いわれる横長平面的な建造物が、土佐堀川のラインに
沿って微妙に湾曲していると聞かされ、驚かされます。
すっきりとした連続水平窓に目を奪われますが、内部に
高速道路の橋脚そのものでしかない2本の柱が聳え、
塔屋の外壁にはガードレールが張り付いているなど、
遊び心も満載。妻壁(東側)に使用されている有田焼
タイルを確認しながら、次の目的地へ向かうのであります。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 建築講座陶磁器

だる満

2018_10_26_だる満 「細見美術館」を訪れる前に、北隣に在る
 おばんざい料理店「だる満」を利用しました。
 昼時のピークを抜けており、テーブル席に
 ゆったりと座れます。各種蕎麦メニューに
 目を奪われましたけれど、“京のおばんざい
 御膳・盛り合わせ
”(1,600円)にしました。
 本日のお蕎麦&ご飯も付いてきますし。
 最初のビール一杯は、本当に美味しいですね。
 ただ、特製・胡麻どうふ以外にも、目に彩な
おばんざいを摘まんでいる中、やはりお酒が欲しくなり、「鶴の聲」を注文したのです。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 呑む蕎麦豆腐

「わらい」と「こわい」

10月26日(金)、京都市の「細見美術館」に2018_10_26_細見美術館
出掛けました。工事中の「京都市美術館」、
「京都国立近代美術館」の並ぶ岡崎公園の
西――「ロームシアター京都」の向かい、
琵琶湖疏水を挟んで、「二条橋」西側に建ち、
赤土色した櫛目引きの塗り壁が、瀟洒です。
今回の企画展は、「描かれた『わらい』と
『こわい』展―春画・妖怪画の世界―
」。
いずれにしましても、嫌いな訳がございません。
いそいそと足を運び、愉しんできましたよ。
1987年、日本文化に関する国際的・学術的な総合研究と
世界の日本研究者に対する研究協力・支援を行うことを
目的に設置された「国際日本文化研究センター(=日文研)」の
コレクションから、妖怪画・春画150点ばかりが紹介されています。
西洋美術における“死と乙女”のテーマと一緒だなと感じさせる
髑髏との交合場面、初代豊川豊国「絵本開中鏡」に見惚れました。
また、月岡芳年河鍋暁斎を見かけるたびに、ぐっと安心感を覚えて。
春画復刻プロジェクトとして、鳥居清長の「袖の巻」を復刻する様を
捉えた映像には、ただただ呆れ、陰毛の表現に対する執念に口をあんぐり。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

木村家住宅主屋

2018_10_05_木村邸 「enoco」(=江之子島文化芸術創造
 センター
)の前に、何とも思わせぶりに
 建っているのですよ。下見板張りや
 淡い緑色のペンキ塗装が、昔の村の
 小学校舎か、何かの趣を感じさせますが。
 「文化遺産オンライン」の記述によれば、
 大阪府の官舎として大正期に建設された
 そうです。木造2階建て、瓦葺き。玄関には
 瓔珞飾り付きの切り妻破風が載っています。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 近代建築

雑喉場橋之碑

江戸時代に“大坂三大市場”と呼ばれていましたのが2018_10_05_雑喉場橋之碑
天満の青物市、堂島の米市、雑喉場(ざこば)の魚市。
木津川橋」を少し東へ行った所に「雑喉場橋之碑」が
建っています。大坂の市場ですから、当然、水運の便が
良い立地に在った訳で、雑喉場の場合は百間堀川
接していました。川幅は30mほど。他の(同様に埋め
立てられた)江戸堀川、京町堀川、阿波堀川を集めて
木津川に合流していたようです。百間堀川が埋められる
前、東岸の鷺島に雑喉場は位置しており、江戸時代
後期に対岸の江之子島と鷺島の間に架かっていたのは
上之橋と下之橋。江之子島に大阪府庁舎が建設され
(明治7年)、翌年、下之橋の辺りに架けられたのが
雑喉場橋」で、大阪では5番目の鉄橋に当たります。
大阪初の鉄橋は「高麗橋」でしたね。2度の改築を経て、
昭和39年(1964)、百間堀川の埋め立てとともに、雑喉場橋も退場。
そもそも、昭和6年(1931)の中央卸売市場の開場の際に、
雑喉場市場も終わっていたのでしたけれども……。
「雑喉場橋之碑」の親柱は大正11年(1922)改築時の物。
上部の照明灯は当時のレプリカ。この親柱、複数の存在が
確認されておりまして、2度の改築があったということを
念頭に入れておかないと、いろいろと取り違えてしまいそうです。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 史跡

DON'T YOU WEEP

大阪市北区のローカルな話をば――。
天神橋筋5丁目から中津へ向かうとします。
大阪メトロ・谷町線の天神橋筋六丁目、
あるいは中崎町駅から東梅田へ移動。
その後、御堂筋線に梅田駅で乗り換え、中津へ。
梅田へ向かうのに、JR大阪環状線で
天満駅から大阪駅へ移動して、大阪メトロに
乗り換えるという手もあります。が、どう考えても
遠回りしているような、隔靴掻痒感は否めません。
ストレートに天神橋筋6丁目~本庄東~本庄西
~豊崎~中津と行けたらば、楽なんですけどね。
真っすぐに歩いて、20~30分ほどでしょうか。
       ☆
大阪市北区豊崎に入り、いつもとは逆方向から
歩いていたせいか、風景が少し違って見え、
新規開店したばかりの店も発見しました。
北京料理「吉祥楼」の斜め向かいの辺りで、
文房具店をほぼ居抜きで利用したかの造り。
タイ料理店「BAAN SUKI THAI(バーンスキタイ)」で、
宮廷料理の流れでなく、屋台風のカジュアル感です。
900円もしくは1,000円のランチ・コースが用意され、
セルフ・サービスとなりますが、サラダやスープ、
副菜類はお代わり自由。黒オリーブの焼き飯、
グリーン・カレーなどを頂き、辛さが個人的には良い塩梅。
       ☆

9月21日にリリースされていた殿下の新譜
『PIANO & A MICROPHONE 1983』をようやく聴けました。
9曲入り35分のアルバムで、プライベートな弾き語り。
一般リスナー向けというより、ファン向けの空気が色濃いですけど、
そこが良いですね。落ち着いて、しんみりと何度でも聴けます。
シングル「When Doves Cry」のB面曲だった「17 DAYS」で
幕を開け、未発表3曲が終盤に並べられ、幕を閉じます。
1983年当時は未発表だった「STRANGE RELATIONSHIP」に
泣けます。ジャケット写真を撮影したのは、Allen Beaulieu……
『DIRTY MIND』、『戦慄の貴公子』のジャケ写の撮影も彼でした。
黒人霊歌「MARY DON'T YOU WEEP」は、スパイク・リー監督
『BLACKkKLANSMAN』(2018)のエンド・クレジットで流れる模様。

テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音カレー映画

愚者の轍

ぼくは何度目覚めるのだろう。
覚めても、覚めても悪夢の只中。
持ち上げられては落とされ、
前に押し出されては後ろから刺される。
学ばないものだから、いつまでも青く、
軽んじられるままに、飛ばされていく。
利用したければ、利用すればいいさ。
踏み台でも、当て馬にでも、お気に召すまま。
ぼくは、いつでも呼ばれるがままに動くだろう。
便利屋稼業も板に付き、路地裏の近道を早歩く。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : つぶやき

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Author:ぽか
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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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