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★ 2018年12月に読んだ本 ★

小森健太朗『大相撲殺人事件』(文春文庫)……再読。本文を読み進めるまで、
 既に一読していたことを思い出せずw 痴呆症ですかな? これだけの傑作を
 忘れてしまっているなんて。「中相撲殺人事件」、「小相撲殺人事件」に期待。
月亭方正『僕が落語家になった理由』(アスペクト)
吉田簑助・山川静夫『文楽の女 吉田簑助の世界』(淡交社)
江弘毅『街場の大阪論』(新潮文庫)
清水勲『ビゴーが描いた明治の女たち』(マール社)
『角川 短歌 11月号 2018』(角川文化振興財団)
織田作之助『五代友厚』(河出文庫)
中里介山『大菩薩峠 Ocean の巻』(青空文庫)
手塚治虫『手塚治虫小説集成』(立東舎)
沼田まほかる『猫鳴り』(双葉文庫)……マイ・クラシック。12月読書会のテクスト。
 今のところ、まほかる作品の中では一等お気に入り。猫好きだからかなあ。
織田作之助『夫婦善哉 決定版』(新潮文庫)……マイ・クラシック。
 「続夫婦善哉」は、織田作ファンへのボーナス・トラックのつもりで。
七月隆文『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(宝島社文庫)
鹿毛敏夫『月に名前を残した男』(角川文庫)……副題が「江戸の天文学者
 麻田剛立」。『月のえくぼを見た男 麻田剛立』(くもん出版)の角川文庫版。
 天文学好き(あるいは、大阪人?!)ならば、必読かもしれません。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

bockass

ぼくは泣き虫だけれど、この小説本ばかりは
ボロボロ泣けやしないのだがなあ、と溜め息。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』
(=通称“ぼく明日”)は、中途半端に
SFチックな設定に乗れなかったのだと思う。
(以下、ネタばれ有り)

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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説

フジハラビル

一見して疑いなく「近代建築」物件なのですけれども、2018_12_18_フジハラビル_2
明らかに、空気感が異なっていました。矛盾する表現
にしかなりませんが、“生きている建築”どころか、
“生きている近代建築”と言いましょうか、公の
お墨付きのある「大阪市中央公会堂」などとは
また違った立ち位置を感じさせてくれるのが、
天神橋筋商店街の南外れに建つ「フジハラビル」です。
生きているというか、生かされて、生々しく蠢いている
ゾンビのような存在感に気圧されます(褒め言葉)。
何とは無しに惹かれ、周囲を観察して回ったり、
内部に立ち入って探検気分を味わったりしてきた
旧知の建築物件です。大阪市北区天神橋1-10-4
に在り、大正12年(1923)の建設。もうすぐ100歳ですね。

2018_12_18_フジハラビル_1 以下、『大大阪モダン建築』からの受け売り――。
 現オーナーの藤原英祐氏が昭和63年(1988)、
 先代から「フジハラビル」を譲り受けた時は、特に
 どうといった関心も無く、そのまま放置しつつあった
 そうです。ところが、見知らぬ建築ファンなどから
 次第に声を掛けられることが増えるにつれ、ビルの
 再生を決意。床や壁を塗り直し、照明を付け替え、
 4階にはサン・ルームを造成するなど、外壁の補修
 以外は、自らの手作業で改修。4階と地下には
 ギャラリーを設けるなどしたことで、演劇や音楽など
 アートの場として開放され、方向付けられたような
 格好です。建物の内外にアートなオブジェも多々。
ぼくが「フジハラビル」に感じる生気の正体は、作り手の意志なのかもしれません。

参考文献:『新装版 大大阪モダン建築』(青幻社)

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 近代建築美術

樽屋橋

今はもう無い川に架かっていた、今はもう無い橋の痕跡2018_12_28_樽屋橋
……無に無を重ねる、何とも不毛としか言いようがない
存在が、こんなにも愛おしいのは、何なのでしょうか? 
大阪市北区の天満堀川に架かっていた橋のひとつ、
樽屋橋」の(欄干)親柱が残っています。
堀川は完全に埋め立てられ、頭上を阪神高速12号
守口線が走っています。もう少し、南へ歩いていくと
菅原町に突き当たります。昔は、周辺に“樽屋”が
多かったのでしょう。親柱はただ残して置いてあるだけ。
往時の位置に、往時の向きで復元している訳では
なさそうです。親柱の後ろ(南側)に、ちらりと
別な物件が見えますが、興味深いので、現在調査中。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 史跡

恒例忘年会

2018_12_28_梅ヶ枝橋 12月28日(金)、まだ返却できていなかった
 資料8点を持って、「大阪府立中之島図書館
 まで赴きました。ルートの途中で、あれこれと
 気になる物件を画像に収めておきましたよ。
 中之島から梅田へ戻ると、「まんだらけ」を
 冷やかした後(中古DVD1点購入)、扇町通を東進。
 プレミアム・クロワッサン「SAN)」で、1個
 330円の高級クロワッサンを試し買い。12層に
 織り込まれた生地……ね。「綿屋橋」同様、
天満堀川跡=扇町バイパスに架かっている「梅ヶ枝橋」を渡り、天神橋筋の先で
左(北)に折れて、少し上がれば、忘年会の会場に毎年使わせていただいている
ごますりちゃんこ」です。同店は現在、扇町公園の東側、「グリフォンビル」2Fに
入っていますが、昔は扇町公園の南側に在ったんだよ、と学生時代からの常連と
しては、つい口を挟みたくなり。ここ数年、ほぼ同じ日取りで予約していたはずです
が、今年は常よりも混雑。28日(金)まで営業している会社が多かったのかしら? 

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テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 呑むおやつ

猪が来る

2019年の干支は(いのしし)年。正確に言うと、2018_12_27_露天神社
「干支」とは「十干十二支」の略なので、
2019年は“己亥”となります。十干は、五行
)をさらに兄(え)・弟(と)
分けたもので、順に、(きのえ)(きのと)
(ひのえ)(ひのと)(つちのえ)(つちのと)
(かのえ)(かのと)(みずのえ)(みずのと)
となっています。「戊」辺りから、うろ覚えに
なりがちでして……勤務先近くの「露天神社
境内には、既に猪の描かれた大きな絵馬が
設えてあり、新年を迎える準備は万全でした。
例年どおり、ぼくは年末年始も関係なく、働いている次第ですけれども。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : 年中行事

中津の架道橋

2018_12_25_豊崎第6架道橋 JR東海道線支線(JR梅田貨物線)の地下化
 作業が進行中の話は、以前にも記しました。
 前日(12月25日)、大阪市・中津界隈を徘徊
 している際、見られなくなってからでは遅い
 と、「中国街道架道橋」以外の架道橋
 いくつか、画像を押さえておいたのです。
 ちなみに、“架道橋”のうち、道路上の物を
 「跨道橋」、鉄道上の物を「跨線橋」と呼ぶ
 場合もあるようです。まず、上の画像は、
豊崎第6架道橋」。名前のとおり、大阪市北区豊崎6丁目に在ります。桁下
制限高1.4mはかなり圧迫感があり、油断していると、頭をぶつけそうです。
車が入ってくると、ひやひやさせられます。平仮名表記の
ぼうごこう」に頭を悩ませますが、「防護工」のことらしく2018_12_25_能勢街道架道橋
柵やら網やら板やらシートやら、とにかく、防護のための
構造物を指す模様。下の画像は「能勢街道架道橋」。
地下宮殿とは申しませんが、なかなか、壮麗な絵面に
見えなくもありません。桁下制限高2.6mですからねえ。
能勢街道は、落語好きだと「池田の猪買い」などで
耳に覚えがあるかもしれません。現在の中津1丁目
辺りで、中国街道から分岐していました。「能勢街道
架道橋」の南側には、焼き肉「さんちゃんや」が在り、
そのまま潜り抜けて、北へずっと歩き続けていくと、
カンテ・グランデ」中津本店へ行き当たることに
なります。ここまで案内してきて、薄々気付いていた
訳ですが、まだ、「中津町架道橋」が抜けていましたか。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 落語

羊たちの顰蹙

2018_12_25_羊 羊毛フェルトで“”を拵えようと初トライ。
 フェルティング・ニードルで刺すだけ。
 真っすぐに刺し入れ、真っすぐに抜く。
 その繰り返しで、羊毛がフェルト化して、
 ニードルを刺せば刺すだけ、サイズが
 小さくなる……と理屈は簡単なんですけど、
 根気と時間が必要なのでした。耳や脚、
 尻尾が我がままに突き出す“謎の物体”が
 誕生していますが、あくまで“羊”と自己申告w

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : つぶやき

BIBLE OF LOVE

例年、この季節はXマス・アルバムを聴いているはずが、多忙につき、
心中慌しく、Xマス・ソングより、ゴスペルな気分だったのです。
類型的な表現で言えば、R&B……いや、リズム&ブルース、所謂、
ブラック・ミュージック(=黒い音)はゴスペルブルース
出逢いから生まれたものだから、神と悪魔の混血児な訳だから、
ぼくとしては、当然の如く、ゴスペルも好物としていたし、
P-ファンクでも、誰でも、ゴスペルのルーツは嗅ぎ取れるしね。
ジャズも、ロックンロール、ロック、ハウス、ヒップホップも
全ては《ファンク》で片付くように思うし、何でもありで無問題。
単色の黒ではなく、あらゆる清濁を併せ呑んだ“黒色”なのです。

 Snoop (Doggy) Dogg はデビュー
 当初から、Dr.Dre のプロデュースと
 関係なく、また、Charlie Wilson
  (of The Gap Band)の甥である
 といった出自とも無縁に、そのゲスト
 起用法やセンスからして、どう見ても
 ファンカティアーであることは丸見え
でしたから。そうなると、ギャングスタ・ラップの大御所が、ゴスペル・アルバムを
制作!といった驚きは特に無く、ファンク好きなんだから、ゴスペルも良いよねえ
……という理解で、自然に受け止めてしまいました。単に葉っぱを吸いたいだけ?
と懸念された Snoop Lion のレゲエ路線より全然まし。そのスヌープ・ドッグの
手掛けたゴスペル・アルバム『BIBLE OF LOVE』は2枚組み。ゲスト陣も豪華。
R&Bやヒップホップ系の人選はともかく、ゴスペル畑の方ではまだ見ぬ強豪、
というか、よく知らなかった歌い手たちに出会えて、思わず唸らされてしまいます。

テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音

綿屋橋

大坂は“八百八橋”の街でした。現在も賑わう2018_12_21_綿屋橋
天満を左右に分けていたのが、堂島川に注ぐ
運河「天満堀川(=堀川)」の下流部分だった
ようです。天満堀川は現在、大阪市内の他の
大半の堀川と運命を同じくして、“川”ではなく
なってしまいました。高架上を阪神高速12号
守口線が走っています。高速の扇町出口を
出てすぐに、扇町バイパスが地下に潜り込む
格好となっており、かつて、堀川に架かって
いた橋のひとつ、「綿屋橋」の欄干から下を見ると、
バイパスを走る車の流れが目に入る訳です。
綿屋橋を西へ進んですぐの場所、扇町公園南側の旧水道局庁舎跡が
一時期、「天満警察署」の仮庁舎として使用されていましたね。
建て替えは既に終わり(2017年8月31日竣工)、天満警察署は
元の「鉾流橋」北詰に在る新庁舎で業務を再開しています。

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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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