初春第2部
「初春文楽公演」第1部に引き続き、1月22日(火)、
第2部を鑑賞に出掛けました。16時の開演で、空席が
ほとんど無い状態。当初、予約しようとしていた20日
(日)なんて、満席でしたもの。まずは近松門左衛門・
原作の「冥途の飛脚」淡路町の段/封印切の段/
道行相合かご――です。昨年の初春公演で聴いた
「傾城恋飛脚」は、菅専助と若竹笛躬の合作で、
『冥途の飛脚』の改作に当たります。手を付けては
ならない公金に手を出してしまう飛脚問屋・亀屋
忠兵衛は、商売仲間の丹波屋八右衛門からも
50両ほど寸借しており、催促を受け、「この忠兵衛を
人と思へば腹も立つ。犬の命を助けたと思うて
了簡頼み入る」と詫びる訳ですが、淡路町の段の
終盤。懐の公金300両を持って、北(=堂島の屋敷)へ行くはずが、
梅川のいる南の花街(=新町)へ寄って行こうか、やめようか、
逡巡を重ねるシーンで、野良犬が現れ、にやりとさせられました。
(嗚呼、忠兵衛の“羽織落とし”は、往年のJBのマント・ショーと同じ演出ではないか!)
☆
15分休憩の後、「壇浦兜軍記」阿古屋(あこや)琴責の段です。
文耕堂と長谷川千四の合作で、元はやはり、近松門左衛門の
『出世景清』。ヒップホップのサンプリング・ネタの定番がJBで
あったように、人形浄瑠璃界のゴッド・ファーザーが近松なんだなあ。
遊君阿古屋の人形を遣うのは桐竹勘十郎、秩父庄司重忠を
語っていたのが竹本織太夫で、今回、猛プッシュされている印象。
(豊竹呂太夫は、「冥途の飛脚」封印切の段に出演)
いや、阿古屋の衣裳や人形遣いがメインの演目ではないか……と
考えていたらば、琴・三味線・胡弓の“三曲”を操る鶴澤寛太郎に
思わず、聴き惚れてしまいましたわ。本来、ヒールであるべき
岩永左衛門の動きもコミカルで、予想外の楽しさに顔も緩みまくり。

第2部を鑑賞に出掛けました。16時の開演で、空席が
ほとんど無い状態。当初、予約しようとしていた20日
(日)なんて、満席でしたもの。まずは近松門左衛門・
原作の「冥途の飛脚」淡路町の段/封印切の段/
道行相合かご――です。昨年の初春公演で聴いた
「傾城恋飛脚」は、菅専助と若竹笛躬の合作で、
『冥途の飛脚』の改作に当たります。手を付けては
ならない公金に手を出してしまう飛脚問屋・亀屋
忠兵衛は、商売仲間の丹波屋八右衛門からも
50両ほど寸借しており、催促を受け、「この忠兵衛を
人と思へば腹も立つ。犬の命を助けたと思うて
了簡頼み入る」と詫びる訳ですが、淡路町の段の
終盤。懐の公金300両を持って、北(=堂島の屋敷)へ行くはずが、
梅川のいる南の花街(=新町)へ寄って行こうか、やめようか、
逡巡を重ねるシーンで、野良犬が現れ、にやりとさせられました。
(嗚呼、忠兵衛の“羽織落とし”は、往年のJBのマント・ショーと同じ演出ではないか!)
☆
15分休憩の後、「壇浦兜軍記」阿古屋(あこや)琴責の段です。
文耕堂と長谷川千四の合作で、元はやはり、近松門左衛門の
『出世景清』。ヒップホップのサンプリング・ネタの定番がJBで
あったように、人形浄瑠璃界のゴッド・ファーザーが近松なんだなあ。
遊君阿古屋の人形を遣うのは桐竹勘十郎、秩父庄司重忠を
語っていたのが竹本織太夫で、今回、猛プッシュされている印象。
(豊竹呂太夫は、「冥途の飛脚」封印切の段に出演)
いや、阿古屋の衣裳や人形遣いがメインの演目ではないか……と
考えていたらば、琴・三味線・胡弓の“三曲”を操る鶴澤寛太郎に
思わず、聴き惚れてしまいましたわ。本来、ヒールであるべき
岩永左衛門の動きもコミカルで、予想外の楽しさに顔も緩みまくり。
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