オレらの舞台

きました。19時から「オレらの舞台~3act~」の開演。
ロック好きの月亭遊方が、ROLLY(「すかんち」の
ボーカル兼ギター=ローリー寺西)と組んでのイベントで、
第3幕は、故・桂米朝師匠の薫陶を受けたバリバリの
古典芸能継承者、桂吉坊(吉朝さんの弟子の一人)を
ゲストに招いた形ですね。創作落語家にして、“高座の
ロックン・ローラー”を自ら任じる遊方としては、ロックと
伝統芸能との化学反応を期待したのですが、何にしろ、
初顔合わせ。スリリングな瞬間は何度も垣間見えました
が、今回は沸点に達せず。異種格闘技戦ではよくある
ことでして、個人的には、女性客の比率の高さも含め、
かなり、面白かったです。ロックなど、普段聴いたことのない吉坊のROLLY理解が
「高槻の電器屋の息子」で終わったことにも大笑い……他人のことはとやかく言えず、
ぼく自身も、彼は『自殺サークル』(2002)での鈴木宗男・役として銘記しています。
そういうラフな状況下、吉坊は折り目正しく「狐芝居」を好演。遊方が現在になって、
古典落語へ心が揺れつつあるのも、痛いほど、よくわかります。自分のバックボーンは
何なのか? 今一度、問い直される年頃でしょうか。自作ネタ「ベカーズバンケット」も
良く出来ていて、楽しかったのですが。“変態のおっさん”と自称するROLLYの演奏は、
落語の定席という場、寄席の法被姿などの相乗効果が加わり、得も言われぬ異空間。
隣で眠っていた相方に、早速、舞台上から突っ込んでくる姿が……芸人さんだなあ。
スポンサーサイト
tag : 落語