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★ 2019年4月に読んだ本 ★

小松左京『明烏 落語小説傑作集』(集英社文庫)
 ……再読。4月の「二人の読書会」テクスト。「天神山縁糸苧環(おだまき)」が最強!
『時空旅人別冊「静謐と光の画家 フェルメール」』(三栄書房)
『角川 短歌 3月号 2019』(角川文化振興財団)
『第154回=文楽公演 平成31年4月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
『角川 短歌 4月号 2019』(角川文化振興財団)
『文楽床本集 国立文楽劇場 平成31年4月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
山本博文『これが本当の「忠臣蔵」』(小学館101新書)
丸谷才一『忠臣藏とは何か』(講談社文芸文庫)
石川啄木『啄木歌集』(岩波文庫)
 ……小説家崩れとしての石川啄木(1886~1912)。碌でもない駄目男ぶりは
 つとに有名ですが、『一握の砂』だけは本当に神懸かっているとしか言えません。
 『悲しき玩具』はともかくとして、他の歌はどうしようもないなあ、と目を瞑り。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

毛馬橋

大阪市北区豊崎4丁目から走る城北公園通2019_04_30_毛馬橋
旧淀川(=大川)に架かっているのが「毛馬橋
です。下流には阪神高速12号守口線が見え、
上流には「毛馬閘門」が在ります。“毛馬(けま)
の由来の一説に、周辺に淀川河口洲が複数
在って、その一つ「毛志馬(けじま)」の短縮形と
するものがあり、毛(=地上に生じる草木)+
洲(=島)の語源説ですね。大正3年(1914)に
最初の木橋が架かるまでは、“毛馬の渡し”が
活躍していた模様。昭和35年(1960年)に
永久橋化(幅員8m)された後、昭和44年(1969)、
同54年(1979年)に、現25m幅の橋に拡幅。 橋長150mの桁橋。
幅員が上流側11.25m、下流側7.63m、側道橋3.65m と、まちまち。
一見、上流側、下流側ともに同じ幅の造りですが、段階を踏んだようです。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag :

古潭

2019_04_29_古潭 昔々、大阪市・西梅田に「産経新聞 大阪
 本社
」が位置していた頃、「ホテル阪神
 (1967年開業)地下に在ったと思われる
 「古潭」を利用することがよくありました。
 平成11年(1999)4月に1駅隣の福島に
 「ホテル阪神大阪」として移転開業して
 いるので、西梅田の辺りの「古潭」は、もう
 無いと思われますが……さて、10連休も何も
 無く、働きづめの4月29日(月)、仕事上がりに
「古潭」ホワイティ梅田店のラーメンと餃子を賞味。昭和43年(1968)に「あべの地下
センター」で創業した当時は、札幌ラーメンに寄せた濃いめのスープも目新しかった
でしょうが、今ではすっかり大阪の老舗店といった風情です。西梅田に在った店舗は、
当時、バイト仲間だったOさんによく引っ張られて入ったもので、“お笑い”志望だった
彼はNSCに入ると公言していましたが、どうしていることやら……TVのお笑いや
バラエティ番組について熱く語っていましたが、お笑いをやるのにお笑いのことしか
眼中に無いというのはどうなのだろう? 小説家になるに当たっては、まず、哲学
修めなければ、と(頭の固い)夏目漱石ですら考えたことだけど、と感じていました。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : ラーメン呑む小説

Vixen

4月3日に(おそらく)職場で眼鏡を紛失した話は、既にしましたっけ? 
読書やPCの操作には困らないのですが、少し離れた人の顔は見えず。
世の中、見たくない物ばかりなので、まぁ、要らないと言えば、要らない
のですけれども(活字は読めるし)、ライヴや美術館に足を運んだ際が
問題ですねえ。最前列で注視できる環境ばかりとは限りませんので。
ならば、取り急ぎ、眼鏡を調達したかというと、斜め上の行動に走ります。
4月16日、大阪市・梅田の「八百富写真機店」で、「Vixen」の双眼鏡、
MZ 10-30×21」を入手。同日夜から Meshell Ndegeocello
4月23日の四月文楽公演」第2部、同月26日の河鍋暁斎」展
27日のGeorge Clinton のライヴで活躍しています。ちょっと、どこかへ
お出掛けの際は、「HOLGA DIGITAL」と共に持ち歩き、遊んでいます。
ビクセン」と聞けば、まずは望遠鏡を思い浮かべてしまうのでしたが、
双眼鏡での星空観測も有りか……長いこと、夜空を見上げていません。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : 黒い音文楽美術

Be Like George

4月27日(土)、「ビルボードライブ大阪」に足を運び、
George Clinton の来日公演を堪能してきました。
誤って1st ステージ(16:30~)の予約をしていたつもりで、
早めに会場入りしてしまったので、一旦、出直しましたけど。
余裕があれば、同日の2公演ともに鑑賞したかったのですが、
軍資金が不足していましてねぇ……ともあれ、総帥の最後の来日公演
かもしれないので、心して、19時半の2nd ステージを待っていました。
おひとりさま”に最適のカジュアル・シートの端、バー・カウンターも
近い席を押さえてあり、テキーラ・バックで早くもご機嫌になっています。
       ☆
「ビルボードライブ大阪」は、じっくりと音楽を愉しむには非常に優れた
箱だと思われますが、今回はジョージ・クリントン……通常のソロ・
コンサートとは考えられず、ぶっちゃけ、P-Funk All-Stars な訳で、
どうするのかなあ? 「NPR Music Tiny Desk Concert」のような
少人数のバンド編成で臨めるのか?……などと危惧もしまして、ところが、
運営サイトで公表された来日メンバーを確認すると、優に20人を下らず。
嘘でしょ!と思いつつ、大笑い。ロック・バンドならば3~4人で侘び寂び、
渋がるのも結構でしょうが、ファンク・バンドだもの。特に、Parliament
であれば、コーラス部隊は必須。ホーン・セクションも欲しい、ダンサーも!
Funk であるとは、そういうことなのです。無茶をやり抜くことの美学。
       ☆
 George Clinton - Musical Director, Vocals
 Steve Boyd - Vocals
 Gary "Mudbone" Cooper - Vocals
 Michael“Clip”Payne - Vocals 
 Brandi Scott - Vocals
 Tonysha Nelson - Vocals
 Patavian Lewis - Vocals
 Tairee Parks - Vocals
 Tracey Lewis Clinton - Vocals, Rap
 Bouvier Richardson - Rap
 LuShawn Clinton Jr. - Rap
 Carlos "Sir Nose" McMurray - Dancer
 Daniel Bedrosian - Keyboards
 Trafael Lewis - Guitar, Stage Manager
 Dewayne "Blackbyrd" Mcknight - Guitar
 Garrett Shider - Guitar, Vocals
 Lige Curry - Bass
 Bennie Cowan - Trumpet
 Greg Thomas - Saxophone
 Benjamin "Benzel" Cowan - Drums
       ☆
ぼくの知っている「ビルボードライブ大阪」では、大抵
開場から1時間ほど経って、開演ジャストというパターンなのですが、
2nd ステージ開場18時半から呑んだくれていると、いきなり19時に
Miss Velvet & The Blue Wolf のオープニング・アクト。
30分間の延長サービスを受けたようで、嬉しかったです。
ファンクと言うより、スワンプ・ロック臭が強い印象でしたが、
いろいろと雑多な物を呑み込んできてのP-ファンクですから。
       ☆
いよいよ、ジョージ総帥のお出ましとなって、超興奮。
ビルボードライブで、テーブル席の客が最初から総立ちになるのは
なかなか見られませんよね。往年のP-ファンクと別物と、頭では
割り切っていたつもりですが、やはり、感慨深くはなりました……。
(1993年、大阪市・上本町に在りし日の「近鉄劇場」=現「新歌舞伎座」での
狂気のコンサートがぼくの基準。前座にBootsy's New Rubber Band
後半にP-ファンク・オールスターズが登場し、ぶっ続けで4時間オーバー)
      ☆
ジョージ・クリントンは1941年7月22日生まれ……ステージに上がり続けるのは
しんどいでしょ、流石に。椅子に座り込んでいるシーンが目立ってはいました。
でも、その場にいるだけでよいのです。バンド・メンバーも世代交代、孫の代まで
入れ替わっています。が、Funkadelic~パーラメントの名曲、「Super Stupid」、
Maggot Brain」、「Give Up The Funk」が今なお、新鮮に胸を打つこと。
文楽や落語などの古典芸能(良い意味で使っています)ではないですけれども、
バンド・メンバーも、“何代目”と名乗ってもよいのではないか、などと愚考したり。
それより何より、かつてのヒット曲でなく、勘所では新曲で攻めてくる強気の姿勢が
格好良くてねえ。オープニング・ナンバーが「I'm Gon Make U Sick O'Me」。
ファンク者としては、あくまで現役をアピールしたいのか。同曲では、マッドボーン
スムーズな声音に惑溺。さらに、 『first ya gotta SHAKE THE GATE』(2014)
からの「Ain't That Funkin' Kinda Hard On You?」の哀愁に滅多打ち。
リミックス仕様でのケンドリック・ラマーやアイス・キューブでの味わいを望むのは酷
と思いきや、グレッグ・トーマスのサックス・ソロが物凄くて、めろめろになりました。

テーマ : Soul, R&B, Funk
ジャンル : 音楽

tag : 黒い音呑む

暁斎没後130年

2019_04_26_河鍋暁斎 ここ数年、河鍋暁斎(1831~1889)をあちら
 こちらでよく観ています。4月26日(金)は、
 「兵庫県立美術館」に赴き、「没後130年 
 河鍋暁斎
」展を鑑賞しました。梅田から阪神・
 普通電車で岩屋へ移動。「岩屋肉劇場」に
 寄って、劇場丼を食した後、ゆっくり、のんびり
 観て回ったせいで、県美を出ると、もう17時半
 頃になっていましたけれども、暁斎の画業を
 満喫することが出来ました。会期が4月6日~
5月19日の間で、河鍋暁斎の作品約200点が展示されるのですが、油断は禁物。
前期(~4月29日)と後期(4月30日~)で大規模な作品の入れ替えがあるのです。
彼の多様な作品群が4章に分けて紹介されており、幅広い画業(1章)、眼の思索
下絵からはじまるネットワーク(2章)、民衆の力(3章)、身体・精神をつむぐ幕末明治
(4章)――といった具合。小難しい理屈は抜きにして、見て、あっ!と感嘆できる絵
自体の面白さが、暁斎の魅力かとは思いますが。ぼくが一目惚れしたのは「大森
彦七鬼女と争う図
」、「舞楽 蘭陵王図」、「河竹黙阿弥作『漂流奇譚西洋劇』
米国砂漠原野之図
」、「元禄日本錦 み 村松三太夫高直」、「九相図」、「地獄
極楽図
」……最高にして最狂なのが、「処刑場跡描絵羽織」。黒い羽織の裏地に
描かれた無残絵という趣向ですが、凄惨極まりないです。描く方も描く方だけれど、
発注する方もどうかしているだろう、と突っ込みつつ、にやけてしまうぼくなのでした。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

忠臣蔵メモ

国立文楽劇場」開場35周年記念として、
『仮名手本忠臣蔵』の通し公演が行われると知った時、
忠臣蔵の基本は押さえておかないといけないな
と、すぐさま思った次第です。正直、“義”やら何やら
武士道徳に対して胡散臭いものしか感じないし、
大河ドラマや時代小説からも目を背けてきたので、
もしかすると、「忠臣蔵」に関して、一般人以下の
理解しか持ち合わせていないような気もしていましたし。
“史実”としての「忠臣蔵」については、山本博文
『これが本当の「忠臣蔵」』がコンパクトにまとめられていて便利。
発表当時(1984)は、書評などにより、そのパラダイムだけは
了解したつもりになっていたものの、今回、きちんと通読してみた
丸谷才一『忠臣藏とは何か』では、梅原猛らの「御霊信仰」や、
藤森照信の建築論が奇跡的な邂逅を果たす構成に、うんうんと
唸らされてしまいました。現在では文楽から入っていくので、
物語自体への抵抗感が無くなっていますし、そもそも、武士の忠義も何も
無縁なところで議論が進むこともあって、非常に愉しかったのです。
       ☆
 大石内藏助に率ゐられた赤穂四十七士の事件を仮名で書いたやうにわかりやすく仕組んだもので、いろは歌のやうに哀れ深く、火難その他の災厄に対しては浅野内匠頭が先頭に立つたと伝へられる浅野の火消や、町火消のいろは組のやうに勇敢であり、土藏造りの家のやうに強く、武士の鑑である忠臣を叙しただけではなく、また町人の鑑とも言ふべき人間像を描いてゐて、その忠臣ないし理想的な人間たちの霊で作られた神の宿るところである藏にもたとへるべきこの芝居は、五十年忌を記念して彼らおよびその亡君の霊を祀つてゐるゆゑ、災厄のときにはそれらの霊がそこから出て来てわれわれを助けてくれる、まるでいろは藏や金藏のやうにめでたく、いろは茶屋のやうににぎやかで、色恋沙汰の見本集あるいは手本集のやうな芝居。

参考文献:山本博文『これが本当の「忠臣蔵」』(小学館101新書)
       丸谷才一『忠臣藏とは何か 』(講談社文芸文庫)

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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説文楽建築演劇

Rudy's CLUB

久方ぶりに、大阪駅前第3ビルの地下2階に2019_04_23_Rudy's CLUB
入っている「Rudy's CLUB DELICIOUS」を
利用しました(4月23日)。勤務体系に余裕がある
時は、ランチでよく訪れていたのですけれど
(……最後に入店したのがいつだったか調べて
みれば、2015年11月15日、同人誌の外部
合評会の打ち上げで、三次会に使った模様)。
休日なので、ディタを呑みながら、イスラエル・
プレミアム・ランチを頂きました。ファラフェル
(ひよこ豆のコロッケ)、ピタタヒーナ(白胡麻
ペースト)、シュニッツェル(鶏で、胡麻がまぶされています)等。
夜に訪れて、コース料理なども愉しみたいところですが、
勤務先が近過ぎ。転職しない限り、可能性は低いでしょう。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 呑む同人

動物文楽

2019_04_23_国立文楽劇場 4月23日(火)、「国立文楽劇場」にて「四月
 文楽公演」第2部を鑑賞してきました。16時
 開演。やはり、第1部の“忠臣蔵”に比べると
 客席が若干寂しく見えるのは仕方がないかも
 しれませんが、なかなか面白い演目でしたよ。
 まずは、「祇園祭礼信仰記」金閣寺の段/
 爪先鼠の段――人質を取って金閣寺に立て
 籠もる松永大膳の下、密命を受けた此下東吉
 (豊臣秀吉)が訪れて……というエピソード。
雪舟の孫娘=雪姫が桜の木に縛られる絵面が良いですね。名剣・倶利加羅丸
滝に映し出す雲龍は映像で処理するものと思っていたところ、人形(?)での表現を
貫いていたのには天晴れと感じました。雪舟の故事に倣って、雪姫が桜の花びらで
描いて実体化した白鼠たちが可愛かったです。金閣寺の三層の高楼を東吉が登って
いく演出も気に入りました。気分はブルース・リー『死亡遊戯』(1978)かな。
25分の休憩後、「近頃河原の達引(たてひき)」四条河原の段/堀川猿廻しの段。
井筒屋伝兵衛が横淵官左衛門を斬り殺してしまう場面が陰惨なのに対して、後半、
2匹の猿のコミカルな芸に脱力してします。官左衛門は吉田玉勢が遣っていました。
振り返ってみると、桜も季節を踏まえ、動物三昧で楽しませようという心意気が○。

テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽

BUILCO地蔵

三角ビル”の鋭角部分の処理は非常に難しいというか、2019_04_12_BUILCO地蔵
それ故に、建築家のセンスが問われるところでしょう
けれども、大阪市・中津の「BUILCO」は面白いですよ。
地上階部分のスペースに、お地蔵さんが祀られています。
説明板も何も無いので、由来も正式名称も不明ですが、
後ろから眺めると(画像参照)道祖神のようにも見えるし、
現代アート風オブジェにも見え……ところが、正面に回る
と、随分と風雪に晒され、磨り減った地蔵尊なのです。
元々在ったお地蔵さんを尊んで、敢て余白を残したのか、
或いは三角ビルの空きスペースに他所からお地蔵さんを
勧請したものやら、判断不可。ただ、今でこそ、ビルの
地上部分に当たりますが、JR梅田貨物線の地下化で
どうなるのでしょう。「能勢街道架道橋」のすぐ北側ですから。

テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 仏像建築

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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