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文福一門

弄堂(ロンタン)」で摘まんだ焼き小籠包に加え、「だるま亭」でビールにおでん。
小腹を満たしたところで、「天満天神繁昌亭」へ向かいました。18時半開演の
落語会「文福一門ヤバスギ」を聴きに行くのです。桂文福師匠の雄姿は、
喫茶「ケルン」の前で、既に目に入っていましたが……定席に上がる前に必ず
立ち寄っているようですねえ。師匠のイラストも、同店の広告に使われていますし。
桂文福は現在「吉本興業」に(再)所属。昔、大阪市・鶴橋のD印刷で働いていた頃、
I 部長から、文福も同工場で数年働いた後、噺家になると宣言して巣立っていった
と聞かされ、また、「船場センタービル」で開催されていた「船場寄席」にも複数回、
足を運んだことを覚えているのですが、もう十年近くも前のことになりましょうか。
ぼくの上方落語愛好は、桂米朝一門の芸風になびいているので、文福を聴く時は
“落語”というより、下世話な上方芸能を楽しむといった気分にチェンジします。
会報「いちもん新聞」を見るまでもなく、5代目・桂文枝の弟子、6代目・文枝
(=桂三枝)の弟弟子でしたね。正直、何を喋っているのか聴き取れない紀州弁を
まくし立てる芸風は一貫して変わらず。要所要所で、相撲甚句や昭和歌謡を美声で
披露します。一門の噺家もバラエティ豊か。前座の桂鹿えもんは、文福の息子。
「狸の賽」のサゲは、天神さんの立ち姿でなく、3の目のサイコロが2個のパターン。
桂ぽんぽ娘ピンク落語は客を選びますが、からっと陽気に仕上げているので
後味が悪くないです。また、現代のバレ噺としても、エロで誤魔化すのでなく、
意外や、骨組みはしっかりしていましたよ。中入り後の桂和歌ぽんは元力士。
桂文鹿は、“河内にわか”を野放図にやってのけてくれました。どこかしら、
鬱屈を抱え込んでいるような風情が、何とも、気になる噺家です。トリが一番ヤバい
というか、冒険となる上方落語の大ネタ。桂まめだのやる気は素晴らしいと思います。
ただ、見えてくる情景がまだ小さく、華やかさの場面に欠け、特に番頭の演技では
全然足りていないかも……若旦那への愛情を抑え込む、大店を管理する者の責務が。
偉そうなことを言ってしまうのは、小松左京天神山縁糸(えにしの)苧環(おだまき)」を
読んだせいで、「立ち切れ」のハードルが滅茶苦茶に上がっているからなのでしょう。
       ☆
桂鹿えもん「真田小僧」
桂恩狸「狸さい」
桂ぽんぽ娘「ミッションインポしゃぶる?」
桂文福「同窓会」
 中入り
桂和歌ぽん「ちりとてちん
桂文鹿「河内仁○加」
桂まめだ「たちぎれ線香」
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テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

tag : 落語呑む豆腐

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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