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★ 2019年9月に読んだ本 ★

西東三鬼『神戸・続神戸』(新潮文庫)……9月の「二人の読書会」テクスト。
彩図社文芸部・編纂『文豪たちが書いた「猫」の名作短編集』(彩図社)
青木淳[選]『建築文学傑作選』(講談社文芸文庫)
 ……収録作品10編は以下のとおり。澁澤や幸田文の短編はマイ・クラシック。
 須賀敦子「ヴェネツィアの悲しみ」
 開高健「流亡記」
 筒井康隆「中隊長」
 川崎長太郎「蝋燭」
 青木淳悟「ふるさと以外のことは知らない」
 澁澤龍彦「鳥と少女」
 芥川龍之介「蜃気楼」―或は「続海のほとり」―
 幸田文「台所のおと」
 平出隆「日は階段なり」―《遊歩の階段》の設計公式つき
 立原道造「長崎紀行」
『人気アニメ・マンガの怖い元ネタ』(鉄人社)
『角川 短歌 8月号 2019』(角川文化振興財団)
『角川 短歌 9月号 2019』(角川文化振興財団)
『葛飾北斎傑作選 DVD付きBOOK』(宝島社)
『小泉八雲集』(新潮文庫)
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

とろろ鍋 in 「暁」

国立国際美術館」を出ると、京阪・中之島線に乗って、
渡辺橋から大江橋まで移動。そのまま、徒歩で北上して、
阪急東通り商店街の外れに位置する「」を再訪しました。
既に美術館から電話を入れており、席は予約済みです。
前回、白鍋を堪能していたので、今回は赤鍋にトライ
する予定だったところを、“季節限定”の文字に踊らされ、
想定外のとろろ鍋を注文してしまいました。意志が弱いなぁ。
鍋料理自体はシンプルで、ただ、仕上がりにとろろを掛ける
というスタイルでして、それはそれで、美味しかったですし、
まだまだ、蒸し暑い日でしたから。冷や奴も勿論オーダー。
ドリンクや単品の注文に失敗したか、多少割高に付いたかも
しれませんが、皮煎餅や馬刺しも旨かったから、文句は無しよ。
後日、「鍋プログラム(23)」に数え入れようと思い立つのでした。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 呑む豆腐

ジャコメッティとⅡ

数年前に『わが父、ジャコメッティ』というお芝居を観た2019_09_27_棚田康司「入道雲の少年」
こともあり、Alberto Giacometti (1901~1966)が
ついつい、気に掛かります。「国立国際美術館」では、
彼のブロンズ彫刻「ヤナイハラⅠ」を収蔵した記念に、
コレクション特集展示「ジャコメッティとⅡ」(同Ⅰが
8月4日まで)を開催中。“ヤナイハラ”とは、件の哲学者、
矢内原伊作(1918~1989)のことですけれど、実物に
対峙しても、ふむ……と黙り込むしかなくてね。矢内原
とジャコメッティの作品に絞り込んだⅠの期間に、足を
運ぶべきだったかもしれません。Ⅱは20世紀終盤から
今日に至る現代作品の展示となっているため、散漫な
印象を受けないでもなく……ただ、その分、何度か
お目見えしている作品との再会も愉しめる訳で、例えば
1年半ほど前、「東洋陶磁美術館」で出会っていた
棚田康司入道雲の少年(=右画像)が目に飛び込むと
思わず、にっこり。千原ジュニア似な気がします。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

たましか

2019_09_28_たましか 9月28日(土)午前10時から、「天満
 天神繁昌亭
」の朝席を聴きました。
 桂文鹿笑福亭たま二人会の第2回
 「たましか」です。お二方とも新作落語
 志向とはいえ、素手ごろ系と知能犯…
 …?! 毛色は随分と異なるのですが、
 上手く嵌まったようで、めっちゃ爆笑。
 開口一番は、文鹿の弟子の桂白鹿
 「田楽喰い」(別名「ん廻し」)。中入り
後、たまと文鹿は互いの創作落語を交換して演じるという趣向でして、たま作「憧れの
人間国宝
」は“人形文楽”をネタとしているだけに、所作事は文鹿さんにも、ぴしっと
決めてほしかったかなあ。逆に、相撲に元々興味薄なせいか、たまの方は、「紙相撲
風景
」で延々と列挙される部屋名や出身地名がしどろもどろ(舞台袖から文鹿さんが
教えていました)。それはそれで面白かったですけれども。順番が前後しましたが、
中入り前は二人とも古典落語。たまの「六尺棒」は軽快。文鹿の「祝いの壺」が結構
曰く付きのネタで、枕で唸らされました。文鹿さんが学生時代、深夜バスの中で故・
桂米朝師匠の「祝いの壺」を聴いて感動したことから、落語家志望となった経緯、
ネタ下ろしに際して(米朝門下の)桂団朝とのやり取り、また、(おそらくは)最晩年の
米朝師匠が稽古を付けた最後の噺家のような格好になってしまったこと……新作は
新作として、古典落語も面白いので、これからもずっと大事にしてもらいたい演目です。

テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

tag : 落語豆腐文楽

ウィーン・モダン

9月27日(金)、大阪市・中之島の「国立国際美術館」に出掛け、
ウィーン・モダン」を鑑賞してきました。日本・オーストリア外交
樹立150周年記念での企画。サブ・タイトルに「クリムト、シーレ
世紀末への道
」ですか……何とも、もどかしいタイトルだなあ
と訝しみ、今さら“世紀末”でもないだろう、とぼやきたくなるも、
英語表記による“Vienna on the Path to Modernism”を見て、
溜飲が下がる思い。世紀末(年表的には20世紀初頭も含め)という
どん詰まりの状況は、同時にまた、近代主義(modernism)に至る
過程でもあった訳ですからね。ただ、Gustav Klimt(1862~1918)や
Egon Shiele(1890~1918)らの画業を辿るといった展覧会ではなく、
ウィーンという街全体の歴史を辿るような展示で、多岐にわたる膨大な
出品作品の数々に、圧倒されてしまいました。情報量が多過ぎて、
処理し切れない感じ。場内で撮影可能だったクリムトの「エミーリエ
・フレーゲの肖像
」よりは、「パラス・アテナ」の凄みが良いです。
エゴン・シーレのデッサンはもっと見たくなりました。ウィーン分離派
グラフィック(表紙やポスター、絵葉書)、ウィーン工房の応用芸術
(家具・調度・テーブルウェア)も目に楽しかったのですが、――しかし、
総合芸術”としての建築を忘れてはいけません。Otto Wagner
(1841~1918)が「近代建築の先駆者」として1コーナーを与えられて
いることに、強く頷いている自分がいました。街があっての芸術です。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術近代建築

au WALLET

9月23日(月)だったか、業務を終えて深夜に帰宅すると、
au」から封書が届いていたようで、開いてみれば
オレンジ色の「au WALLETプリペイドカードでした。
携帯電話の紛失に伴う機種変更で、「INFOBAR xv
購入時、「au WALLET」に(半ば押し込まれた格好で)
加入させられた感じ。クレジットカードだけは頑強に避け、
プリペイドカードでぎりぎり留まったのですけれども……
携帯電話機で直接インターネット接続するつもりはなく
(「603HW」を介するWi-Fi 接続のみ)、アプリは不使用。
プリペイドカードもそのまま使えるということはなくて、
Webサイトで手続きが必要でした。ただ、そちらに関しては
大阪ガスの電気」に切り替える際、四苦八苦しながら
au IDを登録していたので、今回はすんなり。さらに、3G
携帯電話から4G LTE携帯電話に機種変更(?)したことで、
5,000円のキャッシュ・バック。主要コンビニでも利用可能ですが、
現金との併用は基本不可。TポイントPontaカードと競合しそう。

テーマ : 周辺機器
ジャンル : コンピュータ

tag : モバイル電話機

徳兵衛大明神

2019_09_25_徳兵衛大明神 大阪駅前第1ビルの屋上に「狐塚
 が在るように、大阪駅前第2ビル
 3階に祀られているのが、「徳兵衛
 大明神
」なのでありました。調べて
 みると、いろいろと誤解を招いている
 物件ですねえ。駅前ビルに建っている
 ことから、至近に位置する「露天神
 社
」のお初/徳兵衛かと思いきや、
 同名の別人。また、お稲荷さんでも
何でもないのに、第1ビルの「正一位福永稲荷大明神」と混同されたか、ネット上の
(個人ブログはおろか、大手旅行サイト)記事でも、「徳兵衛稲荷大明神」と紹介されるなど、
何ともはや。「正一位福永稲荷大明神」の真後ろには「マルビル」が控えていました
が、徳兵衛大明神の背後には「梅田DTタワー」。脇の縁起を読むと、大坂・曽根崎の
蜆川のほとりに在った祠に移り住んできた 河内の修行者・徳兵衛の霊験あらたかで
あったことから、“大明神”との尊称を奉られた模様ですが、碑文に誤字が彫られて
いることもあり、今ひとつ、感服いたしかねるのですよ。個人的に注目しているのは、
地上3階の駐車場を通じて、大阪駅前第2、第3、第4ビルがつながっていることです。
徳兵衛大明神に参詣した後、ビルの中に入らず、第4ビルまで散策することが可能。

テーマ : 史跡
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 史跡建築

MM印刷

9月24日(火)、大阪市・中津でランチを2019_09_24_MM印刷
取りました。「IRISH CURRY」は2年
ぶりの再訪ですか。エアコンの調子が
悪いのか、ドアを開け放していたにも
関わらず、かなり、蒸し暑かったです。
上空に、いつ降り出してもおかしくない
雲が垂れ込めており……「GEO」で
入手したレンタル落ちのDVDのうち、
2作品を鑑賞。ダイナマイト平・監督の
『釘打ちのバラッド』(2016)は良心的な自主映画。
沖縄というロケーションが活かされた美しいカットがちらほら。
無国籍的な街並みも好みでした。終盤の温いヒューマン・ドラマは
個人的に頂けないのですが、観客層を広げるには仕方ないかな。
Israel Adrian Caetano 監督 『キリング・ファミリー 殺し合う一家』
(2017)はアルゼンチンが舞台。誘拐ビジネスが常態化しているなど、
メキシコ同様、あの国も治安は悪化する一方と知り、暗澹たる気分。
原題は『EL OTRO HERMANO』、英題『The Lost Brother』と明快。
ただ、内容に比して、如何せん、長いわ。時代や国情に対する鬱憤は、
存分に伝わってきましたけれど……22時半も過ぎて、大阪市北区
本庄西の辺りを歩いていると、目に入った「MM印刷」の看板。
これまでも周辺を散策している際、何度か、目についていたはずですが、
その昔、職を求めて、面接に訪れたこともある会社だと思い出しました。
梅田から歩き倒して、彷徨い続けた記憶だけはうっすらと残っていまして、
土地勘も身についた今は、嗚呼、こんな所に在ったのか、と拍子抜け。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

tag : カレー映画つぶやき

狐塚(駅前第1ビル)

2019_09_23_正一位福永稲荷大明神 9月23日(月)も食欲が無くて、食事休憩の
 時刻(15時過ぎ)になると、ふらふらと大阪
 駅前第1ビル
まで足を運び、エレベーターで
 12Fまで昇りました。そこから、さらに階段を
 上がり、屋上へ出ますと、夏場は中華料理
 「神仙閣」がビア・ガーデンを開催する場所
 ですが、既にシーズン終了。「大阪ヒルトン」、
 「大阪マルビル」が北側に迫って見えます。
 そんな屋上の北東隅に“狐塚”は祀られている
のでした。抜群のロケーションですね。背後にマルビル、右は「梅田DTタワー」です。
2基の鳥居を潜ると、両側に狛狐もいますし、立派な“狐塚碑”も建っていましたよ。
正式名称が「正一位福永稲荷大明神」――「狐塚の由来」に目を通してみますと、
あの源融や「露天神社」と縁があり、何とも引き込まれてしまいます。南北朝時代の
応安年間、源融公から18代目に当たる渡辺十郎が稲荷の祠を祀ったことに始まり、
元禄時代から丘は“狐塚”と呼び習わされていたらしく、同地に昭和45年(1970)4月
築かれた大阪駅前第1ビルの屋上が新たな神域と定めされ、崇敬されている、と。

参考記事:大阪駅前第一ビル 歴史巡り

テーマ : 史跡
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 史跡建築

折々の豆腐(11)

佐藤衛『十四歳の兵』
町並みはミニチュアなれど江戸に聞く竿を売る声豆腐売る声
       ☆
同じく、『角川 短歌 10月号 2018』の書評中に見出した豆腐詠。
作者は太平洋戦争末期(1945年3月)に14歳で、海軍少年兵を志願し、
広島県の大竹海兵団に入隊したそうです。粗忽にも、広島の人か、
あるいは在東京の人かと思いましたが、どうも北海道の人のようです。
ミニチュアの江戸の町並みを目に留めたのでしょうか。ぼくとしては
江戸東京博物館」のような施設を思い浮かべたのですけれど、
全国各地に類似の博物館は少なくないでしょうし……ぼくの近所でいうと
大阪くらしの今昔館」がありまして、以前と同じならば、故・桂米朝
師匠のアナウンスが流れているはずです。さて、掲出歌において
豆腐売る声」などが、博物館のような場所で、実際に流れていたのか?
それとも、“心の耳”(記憶)に聞こえてきたのか?で、違った鑑賞法に
なりそうです。実際に音声として提供されていたのならば、ミニチュアの
町とはいえ、リアルな豆腐屋の声に飛び込んできたことに対する驚き――
ただし、その場合、感動は若干平板で、散文的な嫌いがあるのは否めず。
対して、効果音声などは使用されておらず、町並みの模型を眺め入る
うちに、心の奥底から竿竹売りや豆腐屋の声が蘇ってきたというならば、
しみじみと感じ入るものがあります。書いていてはっきりしたのですが、
短歌的には間違いなく後者で、前者のように事実、効果音声を場内で聴いた
などと受け取るのは、足繁く博物館に足を運ぶような者だけかもしれません。

テーマ : 短歌
ジャンル : 小説・文学

tag : 短歌豆腐

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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