福笑古希

天神橋筋商店街のアーケードの南の端に位置する
「一天」で腹拵え。泡盛の珈琲割りをちびちび飲りつつ、
沖縄料理をアテにして、スパムの炒飯で締めました。
「天満天神繁昌亭」夜席へ出掛ける場合、他には
「弄堂(ロンタン)」、「だるま亭」、「餃々」南森町店を
よく利用しますかねえ。この日は18時半から開演の
「福笑の古希を祝う会」を聴きました。笑福亭福笑
師匠も古希……松鶴一門の中で仁鶴、鶴光に次ぐ
3番弟子ですから、そういう歳になりますか。来場客に
プレゼントされた手ぬぐいには、『梁塵秘抄』から
引かれた歌が染め抜かれていました(その昔、舞台の
裏方時代に愛用していたこともあり、手ぬぐいは何本
頂いても悪い気がしません)。舞台は大喜利があり、
紙切りや、姉様キングス(桂あやめ&林家染雀)の
音曲漫才もあって、大変に賑やかなムードで終始。福笑は声が出ていない感が
あったにせよ、その分、唯一の弟子、笑福亭たまが爆裂していました。新作落語
「アマゾンの朝は早い」は三遊亭圓丈・作。ちなみに、笑福亭松枝(と桂文昇)、
たまの3人は、同じ岸和田高校出身のようです。福笑一門は(と言っても、2人しか
いませんが)、単に同じ型を繰り返すだけの古典落語に対して、批判意識が強い
のですけれども、“落語らしさ”の要諦がどこに存するかをきちんと考えようよ、と
いう絶えざる問題提起だと思うのです。福笑師匠の代表作「葬儀屋さん」を聴いて
いると、ぼくにはブラッシュ・アップされた「代書屋」が感知されてくるのでした。
☆
桂おとめ「雑俳」
笑福亭たま「アマゾンの朝は早い」
笑福亭松枝「紀州」
古希記念大喜利=〈司会〉笑福亭鶴笑
笑福亭福笑/笑福亭松枝/桂あやめ/林家染雀/笑福亭たま
中入り
笑福亭鶴笑(紙切り)
姉様キングス(音曲漫才)
笑福亭福笑「葬儀屋さん」
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