河合隆三

2号館の前庭、“県民オアシス”の
花々に囲まれた石像を見て、ぼくは
そう思った。河合隆三の「石の親子」
(1987)という作品だった。神戸市に
いて、大阪市のことを想う。記憶が
つなぐ……異なる時間と空間を結び
付ける。大阪市・中之島緑道に在る
彫刻群の中の一体だと覚えている。
☆
数週間後、画像フォルダの中を検索してみる。Eureka!

2008年6月15日に撮影していた。中之島に架かる橋は
島を一周してのチェックを複数回行っているのだけれど、
その過程で、中之島緑道に設置された彫刻群も、画像に
収めていた訳で……確か、前日まで「G8サミット(第34回
主要国首脳会議)財務大臣会合」が、「グランキューブ
大阪」で開催されていた。そんな雑多な世事は、背景に
消え失せ、ただ、河合隆三の「日溜」(右画像)の印象
だけが残っている。十年だろうが、何年経とうが、どこか
別の場所を彷徨うことになったにせよ、ぼくは君たちと
再び出会うだろう。忘れていたとしても、ぼくは思い出す
……むしろ、思い出すために、忘却を図るのか。同じように
君らもぼくを見つけてくれるだろう。無条件にそう信じている。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術