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鹿を追う(承前)

藤原永手が「鹿島神宮」(茨城県)から藤原氏の氏神を勧請するのと
併せて、鹿も一緒に「春日大社」(奈良県)にまでやって来た――と。
鹿の来歴を探ることは、藤原氏の出自を問うことにつながりそうです。
       ☆
 鹿島神宮の境内に鎌足神社がある。『大鏡』によれば、初代藤原氏を名のった藤原鎌足の出生地であるといわれ、当時はこのあたりまで浜辺がせまっていたという。
 鎌足は、のちに天智天皇に仕え、六四五年に大化の改新を断行、以後藤原氏は天皇にかわって政治を取りしきる摂政、関白として数世紀にわたり日本を牛耳ったことはいうまでもない。いわば鹿島神宮は、藤原氏発祥の地であるということができる。
 鎌足は推古天皇二十一(二十二年説もあり)年に生まれたといい、幼名は「鎌子」、姓は「中臣
(なかとみ)」といった。中臣とは神と人の中をとりもつ神職の家系であるといわれ、数ある臣の中でも中心的な部族であったために命名されたという説もある。
       ☆
別の史料(『藤原家伝』等)では、藤原鎌足の出生地が大和の生まれと
されていますが、ポイントは鎌足個人の出生地でなく、藤原氏の地盤となった
土地が鹿島神宮だったのであろうということ。そう考えれば、腑に落ちます。

参考文献:宮元健次『神社の系譜 なぜそこにあるのか』(光文社新書)
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 史跡

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
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