ズルい女(2)
部屋着のまま、ホテルからタクシー移動。
着の身着のままで、飛び出してきた感に慄然とする。
膨れ上がったタクシー料金――演出としては悪くない。
何度も繰り返せば、単に身持ちの悪い女。あるいは、
感覚の鈍磨したデリヘル嬢。圧倒されるがままに、
タクシー代を請求され、段ボール箱を担がされる。
出逢った瞬間は魅かれていたにせよ、それは呪い。
取り憑かれ、毟り取られて、じわじわと恐れに変わる。
真夜中を過ぎ、入ってくる電話やメール。「来るな!」
と念じつつ、待望する。『牡丹燈籠』の駒下駄のように。
参考文献:三遊亭円朝『怪談 牡丹燈籠』(岩波文庫)
着の身着のままで、飛び出してきた感に慄然とする。
膨れ上がったタクシー料金――演出としては悪くない。
何度も繰り返せば、単に身持ちの悪い女。あるいは、
感覚の鈍磨したデリヘル嬢。圧倒されるがままに、
タクシー代を請求され、段ボール箱を担がされる。
出逢った瞬間は魅かれていたにせよ、それは呪い。
取り憑かれ、毟り取られて、じわじわと恐れに変わる。
真夜中を過ぎ、入ってくる電話やメール。「来るな!」
と念じつつ、待望する。『牡丹燈籠』の駒下駄のように。
参考文献:三遊亭円朝『怪談 牡丹燈籠』(岩波文庫)
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