TENET
9月22日(火)は「秋分の日」。4連休最終日の混雑を
心配しながら、「大阪ステーションシティシネマ」へお出掛け。
1席ずつ空けて座るような制限は無くなっていましたが、
チケット売り場から人間は消え、ポップコーン等の販売も無し。
映画が観られれば、それでいいよね。Christopher Nolan 監督
『TENET』を鑑賞しました。クリストファー・ノーランは、ぼくにとって
『THE DARK KNIGHT』三部作の人ですが、今回はお得意?!の
時間ネタ。ハードSFに陥ることなく、微妙な匙加減によって、
“時間の逆行”を映像という“比喩”で説明しようと頑張ってくれます。
あくまで比喩であって、どんな物体でも単独では時間を逆行できず、
空間(全体)をも巻き込むはずですから、この世の人間の視覚では
本来、認識が極めて困難な事象です。「考えるな、感じろ!」を超えて、
「感じ方を(変えられるものならば)変えてみろ!」ということ。
感じ方が変われば、自然と考えも変わりますし。名も無い主人公
(Protagonist)を演じたのは、John David Washington
……デンゼル・ワシントンの息子ですが、自分の色を確立しており、
肩書不要。安心して、スクリーンに集中できます。相棒のニールは、
Robert Pattinson……来年公開予定の『The Batman』の
ブルース・ウェイン役に抜擢されていますね。敵役のセイター(Sator)が
Kenneth Branagh、その妻・キャットにElizabeth Debicki。
ケネス・ブラナーは来月公開の監督作品にも期待。とにかく、
役者が揃っているので、ややこしい設定でも、最後まで目を離せません。
ラテン語の回文 “sator arepo tenet opera rotas.”
中の単語が各所にちりばめられたストーリー・テリング。
セイターと息子・マックスをめぐって敵対する妻・キャットが
手を出したゴヤの贋作(作品名は明かされず……)の
作者名はアレポ(Arepo)、序盤での偽装テロの舞台が
オペラ・ハウス、空港内の脱税用金庫室を運営するのが
ロータス社(Rotas)。終盤の10分間(TEN)の挟撃作戦――
逆行部隊にも10分間(NET)しか猶予無し――に至って、
主人公と相棒の繰り返される男の友情(?)のドラマに涙。
乱暴に結論だけを言うと、アンブローズ・ビアスの短編
「アウルクリーク橋の出来事」、あるいは荒木飛呂彦
『ジョジョの奇妙な冒険』第5部(黄金の風)でしょうか。
唐突だけれど……ツァラトゥストラも読み返さないといけないなあ。
心配しながら、「大阪ステーションシティシネマ」へお出掛け。
1席ずつ空けて座るような制限は無くなっていましたが、
チケット売り場から人間は消え、ポップコーン等の販売も無し。
映画が観られれば、それでいいよね。Christopher Nolan 監督
『TENET』を鑑賞しました。クリストファー・ノーランは、ぼくにとって
『THE DARK KNIGHT』三部作の人ですが、今回はお得意?!の
時間ネタ。ハードSFに陥ることなく、微妙な匙加減によって、
“時間の逆行”を映像という“比喩”で説明しようと頑張ってくれます。
あくまで比喩であって、どんな物体でも単独では時間を逆行できず、
空間(全体)をも巻き込むはずですから、この世の人間の視覚では
本来、認識が極めて困難な事象です。「考えるな、感じろ!」を超えて、
「感じ方を(変えられるものならば)変えてみろ!」ということ。
感じ方が変われば、自然と考えも変わりますし。名も無い主人公
(Protagonist)を演じたのは、John David Washington
……デンゼル・ワシントンの息子ですが、自分の色を確立しており、
肩書不要。安心して、スクリーンに集中できます。相棒のニールは、
Robert Pattinson……来年公開予定の『The Batman』の
ブルース・ウェイン役に抜擢されていますね。敵役のセイター(Sator)が
Kenneth Branagh、その妻・キャットにElizabeth Debicki。
ケネス・ブラナーは来月公開の監督作品にも期待。とにかく、
役者が揃っているので、ややこしい設定でも、最後まで目を離せません。
ラテン語の回文 “sator arepo tenet opera rotas.”
中の単語が各所にちりばめられたストーリー・テリング。
S | A | T | O | R |
A | R | E | P | O |
T | E | N | E | T |
O | P | E | R | A |
R | O | T | A | S |
セイターと息子・マックスをめぐって敵対する妻・キャットが
手を出したゴヤの贋作(作品名は明かされず……)の
作者名はアレポ(Arepo)、序盤での偽装テロの舞台が
オペラ・ハウス、空港内の脱税用金庫室を運営するのが
ロータス社(Rotas)。終盤の10分間(TEN)の挟撃作戦――
逆行部隊にも10分間(NET)しか猶予無し――に至って、
主人公と相棒の繰り返される男の友情(?)のドラマに涙。
乱暴に結論だけを言うと、アンブローズ・ビアスの短編
「アウルクリーク橋の出来事」、あるいは荒木飛呂彦
『ジョジョの奇妙な冒険』第5部(黄金の風)でしょうか。
唐突だけれど……ツァラトゥストラも読み返さないといけないなあ。
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