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★ 2020年10月に読んだ本 ★

高階秀爾『近代絵画史(上)増補版』(中公新書)
原田マハ『ジヴェルニーの食卓』(集英社文庫)
 ……再読。10月の「二人の読書会」テクスト。セザンヌの取り扱い方が絶妙ですよ。
伊藤武『秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ』(講談社+α文庫)
高階秀爾『近代絵画史(下)増補版』(中公新書)
吉田健一『汽車旅の酒』(中公文庫)……短編「東北本線」、「道端」を収録。
小泉武夫『酒の話』(講談社現代新書)
岡田温司『デスマスク』(岩波新書)
『NHK趣味どきっ! アイドルと巡る仏像の世界』(NHK出版)
『金閣寺』(金閣寺)……京都定期観光バスの“京都三大名所”コースにて入手。
赤瀬川原平・藤森照信・南伸坊編『路上観察学入門』(ちくま文庫)
 ……マイ・クラシック。学生~「サンケイ新聞」時代に、単行本で耽読しました。
 ぼくの外界(=街)に向ける眼差しの根っこを形成し、芯に染み付いています。
 思えば、あの頃に藤森照信の名を覚え、後の建築好きの基盤となった模様。
『角川 短歌 7月号 2020』(角川文化振興財団)
『清水寺』(清水寺)……同じくバス・ツアーにて入手。落ち着いて、観て回りたいもの。
関裕二『藤原氏の正体』(新潮文庫)
関裕二『蘇我氏の正体』(新潮文庫)……ぼくの疑問の出発点は、奈良公園の鹿
 「鹿を追う(2)」で紹介した説とは別の結論。手掛かりとなるはずの史料が、
 『日本書紀』を含め、どれも“アクロイド殺し”のような物だから、始末に負えません。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

山田寺仏頭

現在は、跡しか残っていない飛鳥(明日香)の「山田寺」は
舒明13年(641)、蘇我倉山田石川麻呂の発願により、
造営が始まりました。倉山田石川麻呂は、蘇我入鹿の従兄弟に
当たります。乙巳の変(645)において、中大兄皇子と中臣鎌足の
側に付いた石川麻呂でしたが、大化5年(649)、謀反の嫌疑を掛けられ、
山田寺にて自害。山田寺の丈六仏が鋳造されたのは、天武7年
(678)になってからのことでした。この丈六仏が問題の薬師如来像です。
       ☆
 山田寺仏頭は、読んで字のごとく、現在は首の上しか残っていない。山田寺仏頭は、十二世紀の終わりに、興福寺東金堂の三代目の本尊として据えられるが、応永十八年(一四一一)の火災によって、首から下が焼け落ち、その後再興本尊の台座に納められたまま、忘れ去られていた秘仏であった。ふたたびこの世に姿を現したのは、昭和十二年(一九三七)に東金堂が解体修理されたときのことで、現在では、白鳳時代を代表する彫刻として、国宝に指定され、興福寺の宝物殿に展示されている。
       ☆
ぼくの偏愛する「銅造仏頭」の由来となります。平たく言えば、
蘇我氏が建てた山田寺の本尊の首が、藤原氏の氏寺である
興福寺」に飾られているという皮肉な構図が浮かび上がるのでした。

参考文献:関裕二『蘇我氏の正体』(新潮文庫)

テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 仏像

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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