折々の大豆(5)
喜多昭夫
ぬばたまの丹波黒豆ふつくらとつややかなるを箸につまみぬ
☆
『角川 短歌 4月号 2019』に掲載されていた「金柑シロップ」と
名付けられた作品12首から、大豆を詠った一首を引きました。
12首の劈頭を飾ります。「ふつくらとつややかなる」と平仮名の
多用が、黒豆の質感を過不足なく表していると言えましょう。
“ぬばたまの”は、黒のイメージを引っ張ってくる枕詞ですが、
何に掛けられるかと思えば、日常的な食物である丹波黒豆
に行き着くところが、この歌の肝ですね。丹波黒豆=丹波黒は
品種名(在来品種)であり、原産地を示す名ではないので、
兵庫県や京都府だけでなく、岡山県などでも作られています。
掲載歌の如く、煮豆の印象も強いでしょうが、ぼく的には枝豆。
ぬばたまの丹波黒豆ふつくらとつややかなるを箸につまみぬ
☆
『角川 短歌 4月号 2019』に掲載されていた「金柑シロップ」と
名付けられた作品12首から、大豆を詠った一首を引きました。
12首の劈頭を飾ります。「ふつくらとつややかなる」と平仮名の
多用が、黒豆の質感を過不足なく表していると言えましょう。
“ぬばたまの”は、黒のイメージを引っ張ってくる枕詞ですが、
何に掛けられるかと思えば、日常的な食物である丹波黒豆
に行き着くところが、この歌の肝ですね。丹波黒豆=丹波黒は
品種名(在来品種)であり、原産地を示す名ではないので、
兵庫県や京都府だけでなく、岡山県などでも作られています。
掲載歌の如く、煮豆の印象も強いでしょうが、ぼく的には枝豆。
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