淡路人形浄瑠璃

新開地行きの特急に乗りました。十三の次が西宮北口。
目指すは「兵庫県立芸術文化センター」。13時30分、
阪急・中ホールにて開演の「淡路人形浄瑠璃」特別
公演を鑑賞するのです。画像は芸文センター2F、デッキ・
エントランスに設置されているブールデル作「風の中の
ベートーヴェン」。ぼくが親しんでいる文楽(人形浄瑠璃)
の原型とも言える郷土芸能であり、谷崎潤一郎の作品
中に描かれていたこともあり、興味津々だった訳。演目は
「戎舞」と「絵本太功記」尼ヶ崎の段。大ぶりな人形は、
世話物での細やかな情緒の表現にはどうかと懸念され
ますが、豪放な時代物では好都合と思われます。また、
太鼓(竹本友里希)や三味線(鶴澤友勇)を女性が務める
ことに驚かされましたが、太夫や人形遣いにも女性が
混じっているそうです。一方、竹本友冨士の声の高さに、
女性かと勘違いしそうになり……竹本友庄の語り自体にも、ケレン味を強く感じました。
地元・淡路島から応援しに来たと思われる方々が多かったかして、客席は上演中も
ざわざわと落ち着かなかったのですけれど、裏を返せば、生活の場で生きている現在
進行形の芸能とも解せますよね。いつか、淡路島の「淡路人形座」を訪れる機会が
得られるかしら。ぼくはお芝居以上に、芝居小屋が好きかもしれないなぁと再認識。
参考文献:谷崎潤一郎『蓼喰う虫』(新潮文庫)
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