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安倍文殊院

12月19日(土)、近鉄・大阪線で桜井へ向かいました。2020_12_19_金閣浮御堂(霊宝館)
のんびりと午後から出発したため、桜井駅へ到着すると、
14時前でしたか。バス乗り場を探す間も惜しく、冬曇りの
空の下、「安倍文殊院」までタクシーを走らせるのでした
(乗車賃800円)。大化元年(645)、安倍倉梯麻呂の
創建といわれ、“日本三文殊”第一霊場となります。
他の2つは、「智恩寺」(京都府宮津市)の切戸文殊
「大聖寺」(山形県東置賜郡高畠町)の亀岡文殊です。
前回、「安倍文殊院」(奈良県桜井市阿部645)を
訪れたのが、2010年10月19日(ぼくの黒子時代)…
…十年ぶりの安倍文殊。文殊池に浮かぶ金閣浮御堂
(霊宝館)は以前スルーしたものですが、今回は氷雨の
降る中、「七まいり」を敢行。浮御堂の周りを時計回りに
7周しながら、おさめ札を投じて、七難を避けられるように
祈願しました(ぼく自身がどうのという欲は無くっても)。
       ☆
2020_12_19_開運招福橋 霊宝館では、室町時代の「安倍晴明公像」、
 「弁才天像」、「安倍仲麻呂公像」等を拝観
 できましたけれども、拝観料が本堂と同じく
 700円(セットで1,200円)なのが、若干疑問。
 本堂の「渡海文殊群像」が素晴らし過ぎる
 せいにしましても(画像の「開運招福橋」の
 上に見えているのが本堂です)。平成25年
 (2013)6月には、重要文化財から国宝に
 格上げされていますしねえ。快慶・作である
本尊「文殊菩薩」は当然として、後補となる「維摩居士像最勝老人像)」が慶長
12年(1607)、宗印の作と裏付けられていたことにも驚きました。宗印は「蔵王権現
立像
」(金峯山寺)の制作者です。10年前はちょうど修理期間中でしたから、文殊
菩薩も唯の木箱の上に鎮座していたものでしたけれども、本来の騎獅像の姿に戻る
と、さすがに現存最大の文殊菩薩像(総高7m)。本堂の下から見上げれば、余計に
これほど大きかったのかと呆れるばかり。それなのに、なおも優美な気品を失わない
快慶の表現力よ。「善財童子像」は、「西大寺」の童子像より、躍動感というか、
ストップ・モーション感が強いですね(路上で、ふと呼び止められたかのような)。
須菩提像(仏陀波利三蔵像)」、「優填王像」も良いですが、個人的には初対面
だった獅子像(後補で、宗印・作の可能性が高い模様)の健気さがいじらしく映って
仕方なし。本堂に接続した釈迦堂の「釈迦三尊像」も拝観することが出来ましたよ。
       ☆
西古墳」を再訪し、「願かけ不動」を観るだけで終わらず、稲荷社、十一面観音、
白山堂、合格門、「天文観測の地」碑、晴明殿、ウォーナー塔、「東古墳」も観て
歩きます。「花の広場」には、パンジーか何かの花で、五芒星と「合格」の文字や
干支の丑(牛)が描かれていました。天文観測の地に立ち、二上山の方(西)に
伸びる“長寿道”の近くに「おふさ観音」が載る地図を見て、位置関係を頭の中で
整理。奈良(も京都)も、もっと土地勘を鍛えなければなりません。そうそう、安倍
文殊院も“大和十三仏霊場”の一つ(第三番)となるのです。菩提寺ではなく、
祈祷寺としての性格上、各所で“攻め”の姿勢が感じられました。端的に言うと、
客寄せのネタが満載かな。「渡海文殊群像」だけでも十分のように思うのですが。
帰り際、境内の売店「いわれ茶屋」に立ち寄りまして、手土産の「亀パン」を調達。
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テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 仏像史跡おやつ

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
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