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折々の蒟蒻(5)

締切日の当日消印有効から、締切日必着に
システム変更されて以降、どうにも間に合わず、
やれんなぁ。と感じながらも、締切日を過ぎての
到着を確信しつつ、「角川歌壇」への投稿を
試みている訳ですけれど……昨年の8月号から
誌面全体も読み切れていない状態が続いているし、
まだ1月号も購入していなかったのに、2月号を
先に予約してしまうし、混乱の度合いが酷過ぎ。
(短歌手帖が12月号の付録なのが、紛らわしい)
       ☆
大森静佳
宦官のもういない世に蒟蒻をあらえばゆびの芯があかるむ
       ☆
『角川 短歌 5月号 2019』の特集、「ヘビーヴァース
人間を差し出す歌」に引かれていた一首を孫引き。
誌上のテーマに絡めれば、普遍的な存在としての
人間から、個的な存在としての人間を汲み取るため、
触感に焦点を当てた歌――という風な読解でしょう
けれども、野蛮人の散文感覚からすれば、こんにゃくを
冷たい水の中で洗う際に、白く冷え切った指の芯が
ほんのり明るむ――という情景を、くっきりと描き切った
それだけのことに過ぎません。ただ、のっけから唐突な
宦官」という語の斡旋を行ったことにより、“歌”としての
存在感が極まっている訳ですが、歌壇的に美しいと嘆賞
するか、散文家的に気障な詞章だと鼻白んでしまうか。
ぼく的には、「宦官」、「蒟蒻」という語の対比から、
(そこには無い、非在という形式を取りながらも)却って
生々しい、セクシュアルな臭いを嗅ぎ当ててしまうのよ。
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テーマ : 短歌
ジャンル : 小説・文学

tag : 短歌こんにゃく

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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