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★ 2021年1月に読んだ本 ★

カミュ『ペスト』(新潮文庫)……「二人の読書会」に併せて、精読しています。
 同人小説家ならば、必ず愛おしくなるであろう小役人ゲランが良いですねえ。
 私生活において“小説”を書こうと長年企図しながら、冒頭の一文をいつまでも
 推敲し続けるというカフカ的なキャラ。医師リウーと青年タルーの友情が読み所。
『第161回=文楽公演 令和3年1月 国立文楽劇場』
 (独立行政法人日本芸術文化振興会)
カミュ『異邦人』(新潮文庫)……マイ・クラシック。中高生時代から読んでいますが、
 不思議と読後感は変わらないのよね(良い意味で)。常に孤独ということかな。
『文楽床本集 国立文楽劇場 令和3年1月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
歴史ミステリー研究会編『終戦直後の日本』(彩図社)
『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 完全ガイドブック』(朝日新聞出版)
『新装版 大大阪モダン建築』(青幻社)……橋爪紳也・監修、高岡伸一、三木学の
 編著。あちらこちらと摘まみ読みしていましたが、ようやく通読。枕元に置いてあり、
 大阪市内を散策する折、ぱらぱらと捲って、物件の見落としがないか、気に懸けて
 ……酒井一光氏(2018年に49歳で病没)の文章をもっと読みたかったものです。
『第29期文楽研修修了発表会』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
 ……国立文楽劇場企画制作課養成係の編集。研修生に対する愛情を感じました。
カミュ『シーシュポスの神話』(新潮文庫)……マイ・クラシック。評論集かなぁ。
 「不条理な論証」、「不条理な人間」、「不条理な創造」、「シーシュポスの神話」、
 「《付録》フランツ・カフカの作品における希望と不条理」を収録。カミュの自著の
 解説として読む分には役立ち、ドストエフスキーやカフカへの偏愛も目立ちます。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

鶴瓶落語

1月31日(日)、阪急・西宮北口で下車しています。
(同日のランチに頂いたカレーの件については、後述
兵庫県立芸術文化センター」阪急・中ホールにて
14時開演の「笑福亭鶴瓶 落語会」を聴きました。
当代の人気者の独演会ですから、会場は最初から
最後まで沸きっ放し。老若男女に支持されている様は
圧巻でした。そうなると、ぼくが推している(ゲストの)
桂三度はまだまだ、ニッチな存在なのかもしれません。
でも、ぼくの感覚が良いと判断しているので、支障無し。
笑福亭鶴瓶が妻をネタにした鶴瓶噺(前説)で会場を温め、
噺家の正装に着替えた後、師匠の笑福亭松鶴(6代目)の
逸話を基にした創作落語「癇癪」で一席。鶴瓶も実力を認めた
という口上で、三度はNHK新人落語大賞で優勝――と紹介
されていましたが、もう3年も前のことですねえ。どの演目で
来るのか?と思えば、コンビニ強盗を取り上げた創作落語
心と心」。上方落語に特有の小道具である“小拍子”を
枕で使い、登場人物の外面/内面の切り分けに用いる
だけでなく、サゲへの伏線にもなっていた構成に舌を巻き。
幕間の演出には、オリジナル映像を流すなど、経費を掛けて
いる以上に、コロナ禍で落語会も思うようにならない状勢を
(直截な言葉を使わず)示し、鶴瓶なりのメッセージを観客に
届けていました。他会場と異なり、隣席との間にスペースを
設けない配置を喜ぶのは芸人の性でしょう。落語家入門
(1972)は約50年前。回り道をしていたのかどうか、落語
回帰は約17年前と語っていました(……「六人の会」結成や
上方落語協会理事就任が、2003年のこと)。トリに選んだ
演目は、“笑福亭一門の必修科目”といわれる「らくだ
でした。4代目・桂文吾(1865~1915)が完成させたと
いわれる「らくだ」は、松鶴(1918~1986)の得意ネタであり、
一門では、笑福亭松喬(6代目)のみが師匠のお墨付きを
得ており、門下の弟子にとっては、大切に取り扱わなければ
ならない大ネタなのです。ぼくが生で聴いた「らくだ」の中では、
「動楽亭昼席」(2014年5月16日)で遭遇した桂福車(1961~
2018)が桁外れのベスト……どういう巡り合わせか、聴いて
しまったんですよねぇ……鶴瓶の「らくだ」のサゲは2パターン
用意されているらしいですが、今回は“生きている”バージョン。

テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

tag : 落語

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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