新春名宝・補遺(2)

「明王院」から伝来した「木造薬師如来坐像」と、
「木造阿弥陀如来坐像」の2体以外に、もう1体の
レギュラー・メンバーがいらっしゃいます。西側(第2
展示室)の片隅に追い遣られているように見えなくも
ない、村上炳人・作の「救世観音菩薩像」なので
あります。「四天王寺」金堂の本尊の原型というだけで
なく、制作年は昭和45年(1970)……元を辿れば、
日本万国博覧会での「法輪閣」の本尊でありました。
法輪閣は現在、「庚申堂」として利用されていますね。
約1t の石膏像は、ブロンズ色に彩色されていました。
村上炳人(1916~1997)は富山県出身、平櫛田中
(1872~1979)に師事した彫刻家です。尼崎市にも炳人の作品があるそうな……。
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