きんしカレー

&カレー「伊勢」(大阪府堺市堺区竜神橋町
2-1-23)に立ち寄りました。昭和45年(1970)
創業のレトロ感満載、昭和な喫茶店です。
珈琲を飲みつつ、看板メニューとなる“きんし
カレー”も頂きます。2Lサイズの卵が2個以上
使われているのでしょうか。ふわとろの半熟
玉子が、じっくりと煮込まれたカレーのルウと
絶妙のコンビネーション。堺市なのに何故、
“伊勢”? 思いを巡らせていたところ、すぐ近所に「堺のお伊勢さん」と呼ばれる
「神明神社」が在ったことに考え至りました。カウンターに陣取った地元の男性客が
「朝からカレーはよう喰わん」などと言い出し、おいおいと内心突っ込んでいると、女性
店主が「イチローは朝からカレー」とフォローを入れてくれたので一安心。イチローより
早くから、徹夜明けの早朝カレー、呑んだ後の締めカレーで育ってきた ぼくですけど。
tag : カレー
津門川の橋
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架かっている橋について、阪急・西宮北口駅周辺を
散策した折、撮影できた分を掲載してみましょう。
「甲風橋」、「上昭和橋」に関しては、以前、触れて
います。「下昭和橋」はともかく、津門川に「昭和橋」が
架かっていたことがあるのか、疑問が湧いているところ。
☆
「上昭和橋」の上流に架かっているのは「幸運橋」
(上画像)。白塗りのシンプルな桁橋で、西詰には
「兵庫栄養調理製菓専門学校」が建っています。
橋名板によると、平成8年12月に完成した模様。
下流に向かって歩き、「上昭和橋」、「甲風橋」の南に
架かるのが「北口橋」。阪急・神戸線(今津線)の
駅名に因んでの命名でしょうが、現在の津門川が
出来たのもそう古いことではないらしく、要注意です。
西宮北口の橋上駅舎化が1986~1987年で、「北口
橋」は1985年の完成。その橋を西へ渡って、左(=
南)に線路を潜ったのですが、桁下制限高1.9mの
「富倉川西架道橋」……何故、「津門川西架道橋」
と呼ばないのか? 何故、富倉(ふくら)川なのか?
つらつら考えるに、阪急(往時は「阪神急行電鉄」)
電車が走る頃、まだ、現在の津門川は無く、富倉川
が流れていたのでないかと憶測。機会があれば、
再調査しましょ。ガード下から芸文センターに向かう
際、渡ったのは「上両度橋」。1997年完成とあれば、
「幸運橋」とほぼ同年代ですね。阪神・淡路大震災
後の土地区画整理事業(再開発)に連動するのかも。
だしカレー

「森元」、「もりやま屋」の両店が共に閉まって
いたので、消去法で「ヤドカリー」に入店。
牛すじカリー(辛口)を食しながら、西宮北口の
カレー(のような物)を思い浮かべるのです……。
☆
落語会の開演までに余裕が若干ありまして、
有り難いことに、16時過ぎから営業していると
思しき板前おでん「なか野」に潜り込みました。
おでんが美味しいのは知っています。旬の一品料理とおでんの盛り合わせを摘まみ、
「楯野川」(山形)を呑みました。焼き餅、結びこんにゃく、厚揚げ、葱味噌豆腐も追加。
昆布が結び昆布でなく、刻み昆布だったのには意表を突かれましたが……それから、
どうしても、目を離せなくなっていた だしカレーライス(500円)。お腹が膨れ上がる
ことを気に懸けつつ、注文しましたところ、だしの利いたカレーではなく、カレー風味の
だし茶漬けというベクトル。これまた、非常に美味。さらさらと滑り込んでいき、呑んだ
後の締めには最適でありました。小さくカットされた大根なども胃に優しく、どこまでも
好印象。西宮北口で、遅くまで呑む機会は当分無いだろうことが、口惜しくもなり。
道行の美
3月19日(金)は午前中から、大阪府堺市内の
気になる物件を観察しておりまして(委細は後日)…
…日に焼けてぐったりとしたため、南海本線・堺から
南海高野線・堺東駅周辺に移ると、堺東商店街を徘徊
した後、コーヒーとサンドウイッチの店「モナミ」に入店。
くつろぎながらも、関西のおばちゃんらの姦しいこと。
堺市役所・高層館の21階、展望ロビーへ再び昇り、
堺市の西側を少しは把握できてきたかな、と考えながら、
夕刻から足を運ぶ「フェニーチェ堺」を見下ろすのでした。
☆
17時から小ホールにて、「人形浄瑠璃文楽“道行の美”」を
鑑賞します。13時からのマチネー公演もありましたけれど、
チケットを押さえられませんでした。桐竹勘十郎 プロデュース
と言ってよいでしょう。演目は「妹背山婦女庭訓」道行恋苧環
と、「曽根崎心中」天神森の段です。道行がテーマならば、
「三大道行」でまとめる手もあるのでは? 一瞬、妄想しますが、
流石に並び物だと会場的に無理でしょうし、時代物だけでなく、
バランスを取って、世話物と組み合わせたものと思われます。
大体、全2回の「ワカル文楽“観る前セミナー”」も受講して
いるので、内容は熟知しており、床本が手元に無くとも無問題。
勘十郎師匠は妹背山でお三輪、曽根崎で徳兵衛を遣っており、
昼は求馬、お初を遣っていたそうです。個人的には、女形の
印象が強い豊松清十郎の徳兵衛(昼)も観たかったなあ。
妹背山では、豊竹呂勢太夫の声に意識を傾けてみました。
曽根崎での竹本錣太夫と鶴澤藤蔵のコンビは、先月末の
「木下蔭狭間合戦」竹中砦の段と同じで、抜群の安定感。
ただ、心中場面の演出は小綺麗になっていて、過去の公演を
想起すると、凄みと言うか、凄愴美が格段と抑えられていた感。
気になる物件を観察しておりまして(委細は後日)…
…日に焼けてぐったりとしたため、南海本線・堺から
南海高野線・堺東駅周辺に移ると、堺東商店街を徘徊
した後、コーヒーとサンドウイッチの店「モナミ」に入店。
くつろぎながらも、関西のおばちゃんらの姦しいこと。
堺市役所・高層館の21階、展望ロビーへ再び昇り、
堺市の西側を少しは把握できてきたかな、と考えながら、
夕刻から足を運ぶ「フェニーチェ堺」を見下ろすのでした。
☆
17時から小ホールにて、「人形浄瑠璃文楽“道行の美”」を
鑑賞します。13時からのマチネー公演もありましたけれど、
チケットを押さえられませんでした。桐竹勘十郎 プロデュース
と言ってよいでしょう。演目は「妹背山婦女庭訓」道行恋苧環
と、「曽根崎心中」天神森の段です。道行がテーマならば、
「三大道行」でまとめる手もあるのでは? 一瞬、妄想しますが、
流石に並び物だと会場的に無理でしょうし、時代物だけでなく、
バランスを取って、世話物と組み合わせたものと思われます。
大体、全2回の「ワカル文楽“観る前セミナー”」も受講して
いるので、内容は熟知しており、床本が手元に無くとも無問題。
勘十郎師匠は妹背山でお三輪、曽根崎で徳兵衛を遣っており、
昼は求馬、お初を遣っていたそうです。個人的には、女形の
印象が強い豊松清十郎の徳兵衛(昼)も観たかったなあ。
妹背山では、豊竹呂勢太夫の声に意識を傾けてみました。
曽根崎での竹本錣太夫と鶴澤藤蔵のコンビは、先月末の
「木下蔭狭間合戦」竹中砦の段と同じで、抜群の安定感。
ただ、心中場面の演出は小綺麗になっていて、過去の公演を
想起すると、凄みと言うか、凄愴美が格段と抑えられていた感。
tag : 文楽
方正独演
3月18日(木)18時から、「兵庫県立芸術文化センター」
(阪急・中ホール)で、「月亭方正 独演会」を聴きました。
正直、TVタレントからの転向組としては、方正よりも、
桂三度の方が好みなのですが、ホールで独演会を
開けるようになっているのですから、立派なものです。
前座は月亭遊真で「時うどん」。前座噺といえども、
磨けば、春風亭昇太クラスには持って行けるから
……すっかり、評価基準にしてしまっているなあ。
続いて、方正が「星野屋」。ぼくが生で聴いたのは、
2015年2月17日の「佐ん吉大一番」(天満天神繁昌亭)。
お花の同居母をどう演じるかで、笑いの振れ幅が
大きく変わってくるネタですね。正に色物、間寛平
師匠が何をやらかすのかと思えば、まさかの浪曲
「高田馬場の決闘(アヘの語り)」。とにかく、人柄で
笑わされてしまいましたよ。曲師(三味線)は沢村さくら。
中トリは、桂小文枝(4代目)。きん枝時代の軽妙さを
抑えているように見えました。COVID-19 の脅威
そのものに対する疑問には、ぼくも同感(生きているから
こその所感でしょうけれど)。「禁酒関所」は笑えるのです
が、汚い噺でもあって、難しい。トリの月亭方正の演目は、
桂ざこば師匠に稽古を付けてもらったという「しじみ売り」。
ざこばは嵌まった時のネタの破壊力が凄まじいです。
方正はまだ若いかなぁ。あと、サービス精神にせよ、
終演後の一人楽屋話みたいなトークは要らない。
(言い訳や弁明に聞こえかねないし)そんなに悪くもないの
だから、黙って(自信を持って)高座を下りればいいのに。
(阪急・中ホール)で、「月亭方正 独演会」を聴きました。
正直、TVタレントからの転向組としては、方正よりも、
桂三度の方が好みなのですが、ホールで独演会を
開けるようになっているのですから、立派なものです。
前座は月亭遊真で「時うどん」。前座噺といえども、
磨けば、春風亭昇太クラスには持って行けるから
……すっかり、評価基準にしてしまっているなあ。
続いて、方正が「星野屋」。ぼくが生で聴いたのは、
2015年2月17日の「佐ん吉大一番」(天満天神繁昌亭)。
お花の同居母をどう演じるかで、笑いの振れ幅が
大きく変わってくるネタですね。正に色物、間寛平
師匠が何をやらかすのかと思えば、まさかの浪曲
「高田馬場の決闘(アヘの語り)」。とにかく、人柄で
笑わされてしまいましたよ。曲師(三味線)は沢村さくら。
中トリは、桂小文枝(4代目)。きん枝時代の軽妙さを
抑えているように見えました。COVID-19 の脅威
そのものに対する疑問には、ぼくも同感(生きているから
こその所感でしょうけれど)。「禁酒関所」は笑えるのです
が、汚い噺でもあって、難しい。トリの月亭方正の演目は、
桂ざこば師匠に稽古を付けてもらったという「しじみ売り」。
ざこばは嵌まった時のネタの破壊力が凄まじいです。
方正はまだ若いかなぁ。あと、サービス精神にせよ、
終演後の一人楽屋話みたいなトークは要らない。
(言い訳や弁明に聞こえかねないし)そんなに悪くもないの
だから、黙って(自信を持って)高座を下りればいいのに。
tag : 落語
大依羅神社
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北詰に下りると、西へ向かいながら、「枯木
会館」などを横目に、「大依羅(おおよさみ)
神社」を訪ね歩くも、なかなかに行き着かず。
参拝を拒まれているのではないか? と
他所者の意識を強く植え付けられつつ、
庭井公園に接する北側から入り込みました。
主祭神は、建豊(たけとよ)波豆羅(はずら)
和気王(わけのきみ)、住吉三神の底筒之
男命、中筒之男命、上筒之男命とされ、
建豊波豆羅和気王は、古代豪族、依羅
(よさみ)氏の始祖と見なされているようです。
他に、大巳貴命(おおなむちのみこと)、月読命
(つきよみのみこと)、垂仁天皇、五十猛命(いそ
たけるのみこと)や、大山咋大神(おおやまぐいの
おおかみ)、草津大歳(おおとしの)大神、建速
(たけはや)須佐男大神、奴能太比売(ぬのた
ひめの)大神、奇稲田媛(くしなだひめの)大神、
八柱御子(やはしらひめの)大神、素戔嗚命
(すさのおのみこと)らが配祀・合祀されており、
末社に天照大御神が入っているなど、困惑
させられてしまいました。大阪府立阪南
高等学校のグラウンドに突き出た辺りで、
見つかるのが「龍神井」。南参道の神門の
前に「神橋」(中画像)が架かり、1m程度の
小ぶりな石橋ながらも、親柱に刻まれている
橋名をいじらしく感じました。さて、かつては
約1平方kmにも及ぶ大池で、龍神も住んで
いたといわれる依網池(よさみいけ)ですけれども、
宝永元年(1704)、大和川の付け替えによって
分断され、現在では影も形も見えなくなっています。
唯一、阪南高校の校庭沿いに延びる大依羅神社の
南側の参道の向かいに位置する空き地、もとい、
庭井2号公園(大阪市住吉区庭井2丁目17)に
「依網池址」の石碑(下画像)が、ぽつねんと。
行基大橋
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とも縁のある あびこを訪ねました。古代の
氏族、依羅(よさみの)吾彦(あびこ)が本拠と
していたことに因んでの地名でして、Osaka
Metro・あびこ駅で下車しました。あびこの
辺り(住吉区)まで来ると、大阪市という
感覚が薄く、実際、大和川を渡った先の
次の駅、北花田は堺市となります。地下鉄
あびこ中央商店街を東へ少し進んでから、
南へ折れ、大和川の堤防に出ると、右岸
沿いに東へ上がっていきました。天候の
せいか、何やら荒涼とした雰囲気。遠くに
見えていた「行基大橋」も近付いてきます。
昭和53年(1978)に完成した連続桁の橋
(橋長208.0m、幅員20.5m)で、合成桁を
使用。大阪狭山線(都市計画道路・豊里
矢田線)に架かっています。合成桁とは、
「鋼桁とコンクリート床版部をずれ止め
装置によって緊密に結合し 一体となって
外力に抵抗するようにした桁形式」です。
大和川の向こう側は、てっきり、堺市(~
松原市)だとばかり思い込んでいたところ、
地図を見ますと、大阪市東住吉区矢田7丁目
が飛び地のように食い入っている様に一驚。
参考文献:松村博 『八百八橋物語』(松籟社)
参考記事:大阪市 ― 行基大橋
tag : 橋
RAKUGO SHIP

毎月投稿を続けてきた短歌(のようなもの)も、
今月は投函できず。いよいよ、正念場ですか。
昼食時、足を向けた辛口飯屋「森元」が既に
「準備中」だったので、「もりやま屋」を利用。
夕飯はどうしたものかしら? 思案しながらも
退出した後は、「グランフロント大阪」うめきた
広場へ向かいます。19時から「アーバン寄席
in 梅田」の開演です。1時間ばかり間がある
ので、台湾カフェ「春水堂」を利用しました。魯肉飯(ルーローハン)やタピオカ茶などを
頂くと、締めのデザートに豆花(トウファ)も注文。軽いカフェご飯で小腹を満たしたところ
で、エレベーターに乗って、B1Fから2階の
「うめきたSHIPホール」へ上がるのでした。

☆
皮切りに、桂おとめ「猫と金魚」。おとめの噺を
聴くのは3回目くらい。どちらかと言うと、滑り芸。
ネタは笑福亭たまの会で覚えています。林家
愛染は初めて。ネタは「地下鉄」だったのです
が、活きの良さを買うにせよ、桂しん吉ほどの
鉄道愛は望むべくもなく、演目のセレクトが少し
違うような気がしました。笑福亭鶴二は2回目。
不味くはないのですが、「御神酒徳利」は先月、
春風亭昇太のトリのネタでしたから、比較して
しまい、どうしても分が悪い。詰めが甘いと言うか、
粗いと言うか……昇太が実は理詰めで、過不足なく
落語世界を構築していたと、反証された訳ですけれども。
人間浄瑠璃
京阪・中之島線、なにわ橋駅の地下1階コンコースに
設けられた「アートエリアB1」でのチケットを購入
できませんでした。残念至極ではありますが、気を
取り直して、オンライン観覧。3月14日(日)15時から
「『人間浄瑠璃』事始め」をPCで視聴しましたよ。
副題に「現代美術と伝統芸能による新たな表現に
ついての対話」とあり、森村泰昌×桐竹勘十郎
創作公演プロジェクト・プレ企画――ぼくの愛好する
ジャンルを異にする両者が相見えることに快哉を叫び…
…セルフ・ポートレイト写真から飛び出し、時間の流れる
文楽の舞台に立つモリムラの勇姿を想像するだけで、
鳥肌が立ちます。どんな展開になるものやら、空恐ろしい。
森村先生以上に、受けて立つ勘十郎師匠も勇気あるなぁ。
イベントの出演者は2人に加え、平田オリザ(劇作・演出家)、
石黒浩(ロボット工学者)と、これまた、ぼく好み!
しかし、森村先生が一番、世慣れていないような喋りに
終始していて、やけに微笑ましく。実現までのハードルは
かなり高いと見受けられるにせよ、心して、お待ちします。
設けられた「アートエリアB1」でのチケットを購入
できませんでした。残念至極ではありますが、気を
取り直して、オンライン観覧。3月14日(日)15時から
「『人間浄瑠璃』事始め」をPCで視聴しましたよ。
副題に「現代美術と伝統芸能による新たな表現に
ついての対話」とあり、森村泰昌×桐竹勘十郎
創作公演プロジェクト・プレ企画――ぼくの愛好する
ジャンルを異にする両者が相見えることに快哉を叫び…
…セルフ・ポートレイト写真から飛び出し、時間の流れる
文楽の舞台に立つモリムラの勇姿を想像するだけで、
鳥肌が立ちます。どんな展開になるものやら、空恐ろしい。
森村先生以上に、受けて立つ勘十郎師匠も勇気あるなぁ。
イベントの出演者は2人に加え、平田オリザ(劇作・演出家)、
石黒浩(ロボット工学者)と、これまた、ぼく好み!
しかし、森村先生が一番、世慣れていないような喋りに
終始していて、やけに微笑ましく。実現までのハードルは
かなり高いと見受けられるにせよ、心して、お待ちします。