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科と白

先週、ロングTシャツとパンツの綻びの直しをお願いして、
21日に引き取ってきた「天五加工所」へ再び足を運び、
チノパンの寸法直しを頼みました。同店は火曜が休業日。
故実の調査が面白くて、もはや、伝説中の人物でしかない
太夫や人形遣いが登場する三宅周太郎の劇評を読み耽り、
目から鱗をこそげ落とされるような気分を愉しんでいますが。
       ☆
ついでにいうと、芝居の上のしぐさせりふとは漢字ではとが正しい。これは既に明治時代に坪内逍遥氏などが唱えて、演劇常識では分り切っているはずの話である。ところが、近年相当な劇団人でさえ科白の二字にしぐさのるびを振っている。しぐさなら科の一字でよく、もし科白と書けばるびはかはくとでもして、無理にしぐさとせりふとを意味するわけだろうが、それとて本来は誤りである。よけいな事ながらこの誤りとて我々には余り愉快ではない。
       ☆
本当にごめんなさい、と平謝りしたい心境に陥ります。
子供の頃から、「科白」と書いて「せりふ」とルビを振って
いましたからねえ。誤用が定着してしまったのでしょうか。

参考文献:三宅周太郎 『文楽の研究』(岩波文庫)
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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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