Benu / bnw
哲学趣味ですから、学生時代からプルタルコスなどを読み、
ギリシア神話にとどまらず、エジプト神話や北欧神話には
慣れ親しんでいまして、フェニックスの源流がエジプト神話
にあることはわかります。“Phoenix”という言葉自体は、
ギリシア語に端を発する語からのラテン語読みですけれど。
☆
エジプトでは鳥は聖なる生き物として知られている。鳥の顔をもつ神は多く、天空の神ホルス、知恵の神トト、太陽神ラーなどはすべて鳥頭人体の神である。聖鳥の多いエジプト神話の中でも、最も聖なる鳥とされるのがベンヌだ。巨大なアオサギもしくはセキレイをモチーフにしているが、実際にはベンヌのような鳥はどこにもいない。彼は想像上の鳥である。
(中略)ベンヌが発した最初の言葉が世界の静寂を破り、世界が動きだしたという伝説が残る。さらに彼がうまれた時ベンベン石の上に降り立ったといわれているが、このベンベン石とはヘリオポリス神話における聖石。「1番最初に朝日があたる場所」に祀られていた、太陽に深い関わりのある石だ。その太陽でさえ、ベンヌの卵から誕生したという神話もある。そのことから彼は太陽神ラーとの関わりも深い。太陽神を描くヒエログリフではこの鳥の姿が用いられているほどだ。のちに彼はオシリス神話にも習合され、ベンヌは冥界の王オシリスの心臓からうまれた鳥という神話も誕生した。なぜ魂と密接に結びつくかといえば、古代エジプト人たちは魂が鳥の形をしていると信じていたからである。
彼は500年生きると、自らに火を放ち燃えさかる火の中から新しい命としてうまれかわる。そして死んだ父の体をミイラにしてラーの神殿へ運ぶのだ。ベンヌは魂そのものであり、死者の守り神である。のちにギリシア人がベンヌを取り入れた時、不死の鳥フェニックスの原型となった。
参考文献:かみゆ歴史編集部『ゼロからわかるエジプト神話』(イースト・プレス)
ギリシア神話にとどまらず、エジプト神話や北欧神話には
慣れ親しんでいまして、フェニックスの源流がエジプト神話
にあることはわかります。“Phoenix”という言葉自体は、
ギリシア語に端を発する語からのラテン語読みですけれど。
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エジプトでは鳥は聖なる生き物として知られている。鳥の顔をもつ神は多く、天空の神ホルス、知恵の神トト、太陽神ラーなどはすべて鳥頭人体の神である。聖鳥の多いエジプト神話の中でも、最も聖なる鳥とされるのがベンヌだ。巨大なアオサギもしくはセキレイをモチーフにしているが、実際にはベンヌのような鳥はどこにもいない。彼は想像上の鳥である。
(中略)ベンヌが発した最初の言葉が世界の静寂を破り、世界が動きだしたという伝説が残る。さらに彼がうまれた時ベンベン石の上に降り立ったといわれているが、このベンベン石とはヘリオポリス神話における聖石。「1番最初に朝日があたる場所」に祀られていた、太陽に深い関わりのある石だ。その太陽でさえ、ベンヌの卵から誕生したという神話もある。そのことから彼は太陽神ラーとの関わりも深い。太陽神を描くヒエログリフではこの鳥の姿が用いられているほどだ。のちに彼はオシリス神話にも習合され、ベンヌは冥界の王オシリスの心臓からうまれた鳥という神話も誕生した。なぜ魂と密接に結びつくかといえば、古代エジプト人たちは魂が鳥の形をしていると信じていたからである。
彼は500年生きると、自らに火を放ち燃えさかる火の中から新しい命としてうまれかわる。そして死んだ父の体をミイラにしてラーの神殿へ運ぶのだ。ベンヌは魂そのものであり、死者の守り神である。のちにギリシア人がベンヌを取り入れた時、不死の鳥フェニックスの原型となった。
参考文献:かみゆ歴史編集部『ゼロからわかるエジプト神話』(イースト・プレス)
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