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弥作鎌腹の段

7月7日(水)、午前中で業務を抜けると、阪急・神戸線で
梅田から西宮北口に向かいました。14時から、「兵庫県立
芸術文化センター
」(阪急・中ホール)にて、「文楽 in Hyogo
の開演です。第1部は、トーク「文楽の楽しみ方」。吉田和生と
漫画家・細川貂々が舞台に上がり、聞き手は岩城則子。妙に
気の抜けた構成で、せっかくの演目(25年ぶりの上演と聞きました)
なのだから、もう少し、マニアックな展開に走ってもよいと思われ
……比較対象は「舞台芸術としての伝統芸能 Vol.3」。
       ☆
20分間の休憩を挟んで、第2部の演目が「義士銘々伝~弥作
鎌腹の段
」。『仮名手本忠臣蔵』の外伝となり、萱野三平に
相当するのが、弥作です。設定には随分と異同があり、弥作は
百姓であるが故、鎌を使用する訳ですけれども。弥作を遣うのは
吉田和生、芝村七太夫は吉田玉男。25年前の公演(1996)では、
各自の師匠が逆の役を遣っていた模様。すなわち、弥作は初代・
玉男、七太夫が文雀。他に出遣いでは、女房おかやを吉田文昇、
萱野和助を吉田玉佳、狸の角兵衛を吉田玉路。吉田玉勢、玉翔
らは見つけられず。竹本千歳太夫が張り切って、朗々と語って
いるのに対して、鶴澤寛太郎が鬱々としているように見えたのは
気のせいかしら。アバウトに“摂津国”(兵庫県南東部を含む)の
人であったから、と弥作の登場する演目が選ばれたようですが、
萱野村は大阪府箕面市で距離があるだろう、と突っ込むまでもなく、
弥作の苦衷自体が、時世にそぐわないと言うか、魅力が薄いと
言うか。個人的には、弥作が粗忽に見えて仕方なく、もうちょっと、
上手い立ち居振る舞いは出来なかったのか、と苛立ちを覚えます。
特に、当人の意向を確認もせず、勝手に請け負うな! さらには
一大事をべらべらと口外するな! この2点は何とも擁護が困難。
しかし、生で観る機会はそうそうないので、好事家向けではあり。
(トークが30分ほどで)16時前の終演。正味1時間も無い上演は、
技芸員らのコロナワクチン予防接種前で、気持ち、巻いたのかな。
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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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