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蘭・奢・待

読書中、実見した物件について触れられたページがあり、
いつ見たんだっけ?と思い返せば、昨年末のこと。まだ、
1年も経っていないというのに、もう数年も昔のことかと
錯誤してしまう“蘭奢待(らんじゃたい)”に関して記します。
       ☆
 (織田)信長は先に正親町(おおぎまち)天皇から要請のあった件ばかりでなく、皇室の復興に向けてさまざまな施策を行った。
 (中略)
 もちろん、正親町天皇もこれに応えて、信長の敵対勢力にたびたび講和の勅命を出したり、香木蘭奢待を与えたりしている。
 蘭奢待とは正倉院に安置されている香木で、王者が焚く香木といわれる。信長は一五七三年(天正元)、
(足利)義昭を追放して室町幕府を滅亡させ、宿敵浅井長政・朝倉義景を滅ぼしたが、翌年に蘭奢待を切り取ることを願い出て許されたのである。正親町天皇がこれを認めたのは、信長の勤皇の志と天下統一の実力を認めたからであろうといわれている。
       ☆
何も言われずに見ただけでは、唯の古木の一部でしか
なかったのですけれども(展示室で、匂いは嗅げないし)、
何かと曰く付きの香木です。結構大きくて、象牙か何か、
恐竜の化石かと取り違えそうになりました。38か所の截香
跡があるそうで、信長以外にも、足利義政、明治天皇らが
切り取っている模様。「東大寺正倉院に収蔵されている
香木の雅名、「」「」「」の漢字1字1字をよくよく見ると、
」「」「」の文字を隠し潜ませているところが、ナイス。

参考文献:高森明勅・監修『歴代天皇事典』(PHP文庫)
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 樹木

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
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