Bye Bye Violence
10月22日(金)10時から、「北区ぶらぶら 2021
小さな旅に出かけよう!」の第1回、「天才画家
佐伯祐三の生誕地を訪ねる ―歴史と文化の
街をめぐる―」が開催されました。スタッフは30分
前に集合。ちょうど1週間前、下見を行ったコースと
なります。佐伯祐三についての私見などを披歴する
機会も与えられた訳ですけれど、思考や歩行の
スピードは人それぞれだから、妙に気を遣うわね。
「力餅食堂」のおはぎとビールで締めて、解散。
☆
仮眠を取った後、Osaka Metro で動物園前を目指すのよ。
18時半から、「動楽亭」にて開かれる落語会「激と激」を
聴くのです。笑福亭銀瓶と桂文鹿の二人会で、文鹿さんは
ともかく、銀瓶さんは「笑福亭円笑落語会」以来。嫌いでは
ないですが、縁が薄いかも。開口一番の桂白鹿は絶妙に
上手くなってきています。「手水廻し」に大師匠、桂文福の
ギャグ「ギャペー」を差し込んでくる知能犯(後で、銀瓶さんも
乗っかってきました)。文鹿「さわやか勝負パンツ」、銀瓶
「質屋蔵」で中入り。「質屋蔵」という古典は、考えてみれば、
唐突に天神さん(菅丞相)が出て来てサゲにつなぐ不思議な
噺ですね。銀瓶さんと文鹿さんの“激論”(?!)は、文鹿さんが
もう疲れたから、周囲に気を遣ってまで無理しての“激”には
終止符を打つという、何やら、まとまりの無い述懐に終わって
いました。最近、古典落語への回帰志向も垣間見えるし、
その時の流れに自然に身を任せればよいように思います。
文鹿さんには文鹿さんの武器があり、古典だろうが、新作
だろうが、或る種の人物の表現力には長けたものがあります
もの。トリの「後家馬子」はその実、凄惨な内容のはずです
が、怖いような、おかしいような、変な魅力が詰まっています。
老いらくの恋と言うか、誰にでもある狂気の数パーセントと
言うか……中入り前のネタと、質屋でつながっていますかな。
小さな旅に出かけよう!」の第1回、「天才画家
佐伯祐三の生誕地を訪ねる ―歴史と文化の
街をめぐる―」が開催されました。スタッフは30分
前に集合。ちょうど1週間前、下見を行ったコースと
なります。佐伯祐三についての私見などを披歴する
機会も与えられた訳ですけれど、思考や歩行の
スピードは人それぞれだから、妙に気を遣うわね。
「力餅食堂」のおはぎとビールで締めて、解散。
☆
仮眠を取った後、Osaka Metro で動物園前を目指すのよ。
18時半から、「動楽亭」にて開かれる落語会「激と激」を
聴くのです。笑福亭銀瓶と桂文鹿の二人会で、文鹿さんは
ともかく、銀瓶さんは「笑福亭円笑落語会」以来。嫌いでは
ないですが、縁が薄いかも。開口一番の桂白鹿は絶妙に
上手くなってきています。「手水廻し」に大師匠、桂文福の
ギャグ「ギャペー」を差し込んでくる知能犯(後で、銀瓶さんも
乗っかってきました)。文鹿「さわやか勝負パンツ」、銀瓶
「質屋蔵」で中入り。「質屋蔵」という古典は、考えてみれば、
唐突に天神さん(菅丞相)が出て来てサゲにつなぐ不思議な
噺ですね。銀瓶さんと文鹿さんの“激論”(?!)は、文鹿さんが
もう疲れたから、周囲に気を遣ってまで無理しての“激”には
終止符を打つという、何やら、まとまりの無い述懐に終わって
いました。最近、古典落語への回帰志向も垣間見えるし、
その時の流れに自然に身を任せればよいように思います。
文鹿さんには文鹿さんの武器があり、古典だろうが、新作
だろうが、或る種の人物の表現力には長けたものがあります
もの。トリの「後家馬子」はその実、凄惨な内容のはずです
が、怖いような、おかしいような、変な魅力が詰まっています。
老いらくの恋と言うか、誰にでもある狂気の数パーセントと
言うか……中入り前のネタと、質屋でつながっていますかな。
tag : 落語
心中=密室
「文楽プレミアムシアター」に加えて、新たなオンライン
有料配信「国立劇場くろごちゃんねる」が始まりました。
「プレミアムシアター」が「国立文楽劇場」での公演記録
映像を取り扱うのに対して、「くろごちゃんねる」は「国立劇場」
での公演記録映像を配信。前者が「e+(Streaming+)」から
販売されるのに対して、後者は「MIRAIL」が販売しています。
東京の「国立劇場」に入った経験がないものでして、そういう
観点からも興味深く。記念すべき第1回は、第72回文楽公演から
「心中宵庚申」上田村の段/八百屋の段/道行思ひの短夜
――昭和60年(1985)2月21日の上演でした。上田村は、九世
竹本文字太夫(後の七世竹本住太夫)と豊澤富助。八百屋は
四世竹本越路太夫と鶴澤清治。清治がとにかく初々しく……
越路太夫も生で聴けなかった1人でしたね。床が暗くて、ぼんやりと
映っているだけなのですが、津駒太夫時代の竹本錣太夫、
清二郎時代の鶴澤藤蔵の姿を見つけて、嬉しくなりました。女房
お千代は若き日の吉田簑助、八百屋半兵衛は初代・吉田玉男。
八百屋から出遣いとなり、伊右衛門女房を遣っていた桐竹紋壽
(1934~2017)の佇まいに引き込まれ……良い顔をしているのです。
2時間18分の上映時間中、ご褒美は庚申参りの男女で登場する
吉田玉女(現・吉田玉男)と吉田簑太郎(現・桐竹勘十郎)のコンビ
でしょう。正直、全体に辛気臭いストーリーの中、ぱっと華やいで、
心が浮き立ちます。近松門左衛門(1653~1724)最後の世話物。
☆
これも、仲の良い夫婦が何故心中しなければならないのか?
単に姑が悪いとは済まされないところが、いやらしい筋の運びです
――義母の嫌う嫁を義母の顔を潰さずに、半兵衛の口を通して
家を去らせる。お千代に対しては、離縁するのではなく、夫婦で
連れ立って庚申まいりを行うため、共に家を去る。また、実家に
嫁を戻らせはしないと、義父との約束も守る。以上の条件を満たす
解が、(身籠もった子も巻き込んでの)夫婦心中と言うウルトラC。
近松のロジックは、常々、推理小説(パズラー)にも似て、奇妙な
歪さを示すことよ、と呆れ返ってしまいますが。リアルな心中事件を
題材にしたにせよ、密室のための密室、先に“心中”ありきなのね。
では、どうしても心中させるためには、どう詰めていこうか?という。
現実は、もっとどうでもいいことで、たまたまどうにかなって、人の
生き死にがある。しかし、そこに、“必然”を読み取れないことには
(フィクショナルな何かを導入することには、敢えて目を瞑り)、納得
できない人たちも一定数いる訳で、近松はその欲望に応えます。
「MIRAIL」の視聴期間は購入日から14日間で、10月14日に1度
鑑賞して、複数回に分けて2度目の鑑賞。2時間超のボリューム
ですから、時間を作るのがなかなか大変で、あっと言う間に期限が。
有料配信「国立劇場くろごちゃんねる」が始まりました。
「プレミアムシアター」が「国立文楽劇場」での公演記録
映像を取り扱うのに対して、「くろごちゃんねる」は「国立劇場」
での公演記録映像を配信。前者が「e+(Streaming+)」から
販売されるのに対して、後者は「MIRAIL」が販売しています。
東京の「国立劇場」に入った経験がないものでして、そういう
観点からも興味深く。記念すべき第1回は、第72回文楽公演から
「心中宵庚申」上田村の段/八百屋の段/道行思ひの短夜
――昭和60年(1985)2月21日の上演でした。上田村は、九世
竹本文字太夫(後の七世竹本住太夫)と豊澤富助。八百屋は
四世竹本越路太夫と鶴澤清治。清治がとにかく初々しく……
越路太夫も生で聴けなかった1人でしたね。床が暗くて、ぼんやりと
映っているだけなのですが、津駒太夫時代の竹本錣太夫、
清二郎時代の鶴澤藤蔵の姿を見つけて、嬉しくなりました。女房
お千代は若き日の吉田簑助、八百屋半兵衛は初代・吉田玉男。
八百屋から出遣いとなり、伊右衛門女房を遣っていた桐竹紋壽
(1934~2017)の佇まいに引き込まれ……良い顔をしているのです。
2時間18分の上映時間中、ご褒美は庚申参りの男女で登場する
吉田玉女(現・吉田玉男)と吉田簑太郎(現・桐竹勘十郎)のコンビ
でしょう。正直、全体に辛気臭いストーリーの中、ぱっと華やいで、
心が浮き立ちます。近松門左衛門(1653~1724)最後の世話物。
☆
これも、仲の良い夫婦が何故心中しなければならないのか?
単に姑が悪いとは済まされないところが、いやらしい筋の運びです
――義母の嫌う嫁を義母の顔を潰さずに、半兵衛の口を通して
家を去らせる。お千代に対しては、離縁するのではなく、夫婦で
連れ立って庚申まいりを行うため、共に家を去る。また、実家に
嫁を戻らせはしないと、義父との約束も守る。以上の条件を満たす
解が、(身籠もった子も巻き込んでの)夫婦心中と言うウルトラC。
近松のロジックは、常々、推理小説(パズラー)にも似て、奇妙な
歪さを示すことよ、と呆れ返ってしまいますが。リアルな心中事件を
題材にしたにせよ、密室のための密室、先に“心中”ありきなのね。
では、どうしても心中させるためには、どう詰めていこうか?という。
現実は、もっとどうでもいいことで、たまたまどうにかなって、人の
生き死にがある。しかし、そこに、“必然”を読み取れないことには
(フィクショナルな何かを導入することには、敢えて目を瞑り)、納得
できない人たちも一定数いる訳で、近松はその欲望に応えます。
「MIRAIL」の視聴期間は購入日から14日間で、10月14日に1度
鑑賞して、複数回に分けて2度目の鑑賞。2時間超のボリューム
ですから、時間を作るのがなかなか大変で、あっと言う間に期限が。
tag : 文楽
欲しくもないクマ
原則、一日の記事の投稿は1本と決めているの
ですけれど、「洋食 スエヒロ」の件は、日付が
重複しています……10月20日(水)は午後から
勤務。深夜、「ローソンストア100」に立ち寄ると、
安売りされている菓子パン類を購入しました。
9月23日から集めていたレシート・スタンプが
40個貯まり、オリジナル・プレート(皿)を1点入手
しています。リラックマ、それほど好きではない
のですけれども。キャンペーン期間は(前月15日
から)11月2日までとなっていましたが、楽勝です。
「春のリラックマ フェア」が何年も昔のことのよう。

ですけれど、「洋食 スエヒロ」の件は、日付が
重複しています……10月20日(水)は午後から
勤務。深夜、「ローソンストア100」に立ち寄ると、
安売りされている菓子パン類を購入しました。
9月23日から集めていたレシート・スタンプが
40個貯まり、オリジナル・プレート(皿)を1点入手
しています。リラックマ、それほど好きではない
のですけれども。キャンペーン期間は(前月15日
から)11月2日までとなっていましたが、楽勝です。
「春のリラックマ フェア」が何年も昔のことのよう。
スエヒロ問題

「洋食 スエヒロ」(大阪市北区天神橋6-6-13)
なのですが、リニューアル後、初利用しました。
建て替えられた現ビルを見るまでは、天神橋
5丁目に豚カツ専門店として移転したと思って
いたため、元の位置に同店名で再開したと知り、
嬉しかったんですけどねえ。出入り口が天神橋
筋側でなく、東西に走る路地側に変更されて
いました。箸袋には「ビフテキのHibio 天四
本店/天五 すえ広/天六 スエヒロ」と大きく記されており、混乱を招きます。天六の
「洋食 スエヒロ」は「Hibio」の支店なのか? さらに、「Hibio」は「ビフテキのスエヒロ」
(スエヒロ会)と一線を画しているのか? 様々な疑問が頭の中で渦巻きますけれども、
瓶ビールで喉を湿した後、ヒレ・ステーキ&海老フライのB定食(2,100円)を美味しく
頂きました。目玉焼き(100円)をトッピングし、相方の注文したタン・シチューも摘まみ。
ワカテ de ワカル
10月19日(火)、Osaka Metro~南海・高野線で堺東へ
向かいました。今回の目的は、「フェニーチェ堺(堺市民
芸術文化ホール)」での「ワカテ de ワカル フェニーチェ
文楽」の鑑賞です。一日2回公演で、ぼくらは14時からの
1公演目のチケットを取っていました。発意・監修は、人間
国宝の桐竹勘十郎。お住まいのある大阪市住之江区から
数十名が団体客として応援に来られていました。挨拶の後、
「ワカル文楽」と題して、吉田簑紫郎の司会で、大道具の
魅力が語られます。「関西舞台」の担当者が壇上に出て、
舞台裏話を聞かせてくれ、元・黒子のぼくとしては、無類に
愉しかったですねえ。実演は「伊賀越道中双六」沼津の
段でした。実は最前列の席に座っていたため、人形遣いの
動きが克明に見える一方で、下手脇に表示される詞章が
見づらいという難点を断られたのですが、実は、9月の「文楽
プレミアムシアター」で予習が万全の状態でしたから、
無問題。太夫は竹本碩太夫から竹本千歳太夫へ、三味線は
鶴澤燕二郎から鶴澤清介へ替わりました。人形役割は、親
平作が勘十郎、呉服屋十兵衛が簑紫郎。娘お米が桐竹紋臣。
他の出遣いは、荷持の安兵衛が吉田玉彦、池添孫八が吉田
玉誉でした。演目自体がどうのと言うよりも(平作が命を捨てる
ロジックに、どうも納得が行かない)、文楽をフラットに楽しめる
ようになってきたという実感が強いです。ちょっと、手応え有り。
☆
堺東駅から会場へ向かう前、立ち寄ろうとした堺市役所・
高層館の21階・展望ロビーは、新型コロナウイルスワクチン
集団接種会場として使用されたらしく、閉鎖されていました。
画像は終演後、駅に戻る途上で撮影したモニュメント「和の
構造・2」。堺市役所のやや北西に建っています。“銀座の
柳”の説明版がすぐ近くに在るので、銀のリングを象った
オブジェかと勘違いしそうになりました。ちなみに、堺市は
「銀座」発祥の地との説があり、柳が堺市民の木であります。

向かいました。今回の目的は、「フェニーチェ堺(堺市民
芸術文化ホール)」での「ワカテ de ワカル フェニーチェ
文楽」の鑑賞です。一日2回公演で、ぼくらは14時からの
1公演目のチケットを取っていました。発意・監修は、人間
国宝の桐竹勘十郎。お住まいのある大阪市住之江区から
数十名が団体客として応援に来られていました。挨拶の後、
「ワカル文楽」と題して、吉田簑紫郎の司会で、大道具の
魅力が語られます。「関西舞台」の担当者が壇上に出て、
舞台裏話を聞かせてくれ、元・黒子のぼくとしては、無類に
愉しかったですねえ。実演は「伊賀越道中双六」沼津の
段でした。実は最前列の席に座っていたため、人形遣いの
動きが克明に見える一方で、下手脇に表示される詞章が
見づらいという難点を断られたのですが、実は、9月の「文楽
プレミアムシアター」で予習が万全の状態でしたから、
無問題。太夫は竹本碩太夫から竹本千歳太夫へ、三味線は
鶴澤燕二郎から鶴澤清介へ替わりました。人形役割は、親
平作が勘十郎、呉服屋十兵衛が簑紫郎。娘お米が桐竹紋臣。
他の出遣いは、荷持の安兵衛が吉田玉彦、池添孫八が吉田
玉誉でした。演目自体がどうのと言うよりも(平作が命を捨てる
ロジックに、どうも納得が行かない)、文楽をフラットに楽しめる
ようになってきたという実感が強いです。ちょっと、手応え有り。
☆
堺東駅から会場へ向かう前、立ち寄ろうとした堺市役所・
高層館の21階・展望ロビーは、新型コロナウイルスワクチン
集団接種会場として使用されたらしく、閉鎖されていました。
画像は終演後、駅に戻る途上で撮影したモニュメント「和の
構造・2」。堺市役所のやや北西に建っています。“銀座の
柳”の説明版がすぐ近くに在るので、銀のリングを象った
オブジェかと勘違いしそうになりました。ちなみに、堺市は
「銀座」発祥の地との説があり、柳が堺市民の木であります。
梅田~大淀界隈

北校のまち歩きに参加しました。ぼく自身はガイド・
スタッフ(見習い)なので、30分前に集合。テーマは
「梅田から大淀界隈を巡る ―現在と過去を行ったり
来たり―」で、10月6日に下見を実施しているコース
です。特に踏み込んだ解説に至ることはなく、受講生の
皆様は穏やかな方々ばかり。終始、和やかに街歩きは
行われました。画像は、「勝楽寺(正楽寺)」(大阪市
北区大淀中4丁目5-12)にも存在した「北向地蔵尊」。
同寺は聖徳太子の創建との寺伝があり、暁鐘成や
間重富の墓所ともなっています。まだ、すっきりとして
いない個人的な宿題としては、“違い大根”の追究を
続けねばならず、また、「大仁八阪神社」至近で見かけた居酒屋の昼メニューが
要チェック。聖天(歓喜天)……ガネーシャ……インド……カレーからの連想もあって。
他に、「八阪神社」や「素戔嗚尊神社」との絡みで、王仁の伝承は検証を要します。
まち歩きを終えると、北区ガイドボランティアの有志と、「海援隊沖縄 肝(ちむ)どん」
福島店に入り、焼酎蛇口(時間制限無し)を利用し、吞んだくれてしまいましたか。
難波をうたう
「短歌」に疲れたからと、「和歌」から距離を置く筋合いは無い
訳でして、10月17日(日)、「大阪歴史博物館」まで足を向け、
「難波(なにわ)をうたう ―万葉集と考古学―」を観て回りました。
地味なようでいて、なかなか刺激的な試みではありまして、物と
心のぶつかり合い(むしろ、すれ違い)が歴然と立ち上がってくる
文学と実証科学とのせめぎ合いが見もの。無味乾燥に見える
考古資料が、万葉歌というフィルターを通すことによって、古代人
――“おしてる難波”の人々の生き生きとした姿が髣髴として
くれば、成功と言えましょう。まずは6Fの特別展示室を押さえた
後、10~7Fの常設展示を観て下りました。毎度のことながら、
時間をかけて常設展示階も観覧したいものだ、と後々になって
痛感しています。特集展示「大阪の太子信仰 ―旭区太子橋の
太子講資料―」も興味深かったです。平成12年(2000)まで
大阪市旭区太子橋の民家で、毎年、旧暦2月22日に聖徳太子を
祀る“太子講”が営まれていたとのこと。4Fの講堂へ移動します。
13時30分から、講演会「万葉集・古代史の中の難波」が開催。
「奈良県立万葉文化館」指導研究員・井上さやか氏による
「万葉集にみる呪術と祈り ―難波を軸に―」と、「大阪歴史
博物館」名誉館長・栄原永遠男氏による「疫病と古代難波」の
2題。難波は一応、“都”とされた時代もあるのですが、従来の
都に引き比べ、冷遇されていたことは哀しい事実ですね。また、
天平の疫病(=天然痘)大流行(735~737)は、新型コロナ
ウイルス感染症(COVID-19)が可愛く見えるくらい(何しろ、
当時の人口の約3割が落命ですから)悲惨なパンデミックだった
と聞かされ、複雑な心境に陥るのでした。コロナ対策を行った
影響によって、年間死亡数自体は減少するなど、悪い冗談のよう。
訳でして、10月17日(日)、「大阪歴史博物館」まで足を向け、
「難波(なにわ)をうたう ―万葉集と考古学―」を観て回りました。
地味なようでいて、なかなか刺激的な試みではありまして、物と
心のぶつかり合い(むしろ、すれ違い)が歴然と立ち上がってくる
文学と実証科学とのせめぎ合いが見もの。無味乾燥に見える
考古資料が、万葉歌というフィルターを通すことによって、古代人
――“おしてる難波”の人々の生き生きとした姿が髣髴として
くれば、成功と言えましょう。まずは6Fの特別展示室を押さえた
後、10~7Fの常設展示を観て下りました。毎度のことながら、
時間をかけて常設展示階も観覧したいものだ、と後々になって
痛感しています。特集展示「大阪の太子信仰 ―旭区太子橋の
太子講資料―」も興味深かったです。平成12年(2000)まで
大阪市旭区太子橋の民家で、毎年、旧暦2月22日に聖徳太子を
祀る“太子講”が営まれていたとのこと。4Fの講堂へ移動します。
13時30分から、講演会「万葉集・古代史の中の難波」が開催。
「奈良県立万葉文化館」指導研究員・井上さやか氏による
「万葉集にみる呪術と祈り ―難波を軸に―」と、「大阪歴史
博物館」名誉館長・栄原永遠男氏による「疫病と古代難波」の
2題。難波は一応、“都”とされた時代もあるのですが、従来の
都に引き比べ、冷遇されていたことは哀しい事実ですね。また、
天平の疫病(=天然痘)大流行(735~737)は、新型コロナ
ウイルス感染症(COVID-19)が可愛く見えるくらい(何しろ、
当時の人口の約3割が落命ですから)悲惨なパンデミックだった
と聞かされ、複雑な心境に陥るのでした。コロナ対策を行った
影響によって、年間死亡数自体は減少するなど、悪い冗談のよう。
テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術
佐伯祐三生誕の地

朝から大阪市北区の中津界隈を散策しています。
第1回「北区ぶらぶら 2021」(10月22日)の下見
でした。阪急・中津駅前に集合して、中津商店街
から「富島神社」へ移動。「十三思昔会」の碑文
有り。今回の収穫は、「光徳寺」(大阪市北区中津
2-5-4)を訪問し、「佐伯祐三生誕の地」を実見できた
ことでしょう。セツルメント施設「光徳寺善隣館」が
併設されていることもあり、気軽に入れなかったもの
ですから。佐伯祐三(1898~1928)の画業と生地と
どう関係があるか?と、真剣に問われれば、答えに
窮しますが、世間的には消費されるべきネタの一つ。
☆
中津公園内に設置された「森本薫 文学碑」を眺めて、

「豊崎神社」を拝観。案内人のYさんは、境内社となる
「東照宮社」にスポットを当てていました。南下して
「源光寺」を訪れます。同寺は、「市設南浜霊園」の
西側に位置しています。行基が創建、法然が復興。
面白かったのは、境内に「北向地蔵尊」(右下画像)が
立たれていたこと……ここでも、“北向き”なのか。阪神・
北大阪線跡や豊崎長屋を見物しながら、Osaka Metro
・中崎町駅で解散となりました。喉が渇いたので、
「力餅食堂」中崎店(大阪市北区中崎1丁目9−2)で
おはぎ3種をアテに、瓶ビールを呑んでいましたよ。
カレー麺を食したことがあったな、と昔を懐かしみつつ。
Prince Shotoku
10月15日(金)、大阪市・中津での行脚を終えますと、
「大阪市立美術館」へ移動しました。今年は、厩戸皇子
(≒聖徳太子)の1400回忌でして、様々なイベントに
足を運ばさせていただきましたねえ。「四天王寺」では、
“御聖忌(ごせいき)”、「法隆寺」では“御聖諱”、他にも
“御遠忌”等、宗派等で呼び名は異なれど、気持ちは同じ。
千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の
天子」を有り難く鑑賞しました。「四天王寺」の宝物が主で、
見慣れた物が多々ある中、再会を喜ぶ仏像も数多あり。
「達磨寺」(奈良)の「聖徳太子摂政坐像」、「愛染堂
勝鬘院」(大阪)の「勝鬘夫人坐像」、ぼくの大好きな
「野中寺」(大阪)の「弥勒菩薩半跏像」らが一堂に会し、
まるで同窓会(行ったことはありませんが)のような気分です。
初めて観たと思われる「鶴林寺」(兵庫)の「聖徳太子童形立像
(植髪太子)」や、「天王寺」(宮城)の「如意輪観音半跏像」には、
また、いずれどこかで逢いたくなりました。そう言えば、「四天王寺」
虎の門の「虎像」も展示されており、滅多に見ることが出来ない
後ろ姿を拝むことが出来ますよ。猫の門の「猫像」も観たかったにゃ。

「大阪市立美術館」へ移動しました。今年は、厩戸皇子
(≒聖徳太子)の1400回忌でして、様々なイベントに
足を運ばさせていただきましたねえ。「四天王寺」では、
“御聖忌(ごせいき)”、「法隆寺」では“御聖諱”、他にも
“御遠忌”等、宗派等で呼び名は異なれど、気持ちは同じ。
千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の
天子」を有り難く鑑賞しました。「四天王寺」の宝物が主で、
見慣れた物が多々ある中、再会を喜ぶ仏像も数多あり。
「達磨寺」(奈良)の「聖徳太子摂政坐像」、「愛染堂
勝鬘院」(大阪)の「勝鬘夫人坐像」、ぼくの大好きな
「野中寺」(大阪)の「弥勒菩薩半跏像」らが一堂に会し、
まるで同窓会(行ったことはありませんが)のような気分です。
初めて観たと思われる「鶴林寺」(兵庫)の「聖徳太子童形立像
(植髪太子)」や、「天王寺」(宮城)の「如意輪観音半跏像」には、
また、いずれどこかで逢いたくなりました。そう言えば、「四天王寺」
虎の門の「虎像」も展示されており、滅多に見ることが出来ない
後ろ姿を拝むことが出来ますよ。猫の門の「猫像」も観たかったにゃ。
テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術
市場小路

小路」もオープン・ビューを愉しめる仕様でして、
窓際の席に着ければ、「京都タワー」を横に
夜景を愛でながらの食事が可能です。まぁ、
お酒があれば、何だってよいのかもしれません
が、おばんざいの盛り合わせや黒豆を摘まみ
ながら、極冷えの生ビールで喉を湿した後は、
「五山の四季」をちびちびと。豆腐メニューは
やはり気になるので、“名物豆冨丼”(990円)
を注文。自家製厚揚げ豆腐に、白だしを含ませた湯葉、玉子に鰹節、海苔も掛かって
いました。美味しくはあるのですが、もうちょっとだけ、シンプルに攻めてほしくもあり。