難波をうたう
「短歌」に疲れたからと、「和歌」から距離を置く筋合いは無い
訳でして、10月17日(日)、「大阪歴史博物館」まで足を向け、
「難波(なにわ)をうたう ―万葉集と考古学―」を観て回りました。
地味なようでいて、なかなか刺激的な試みではありまして、物と
心のぶつかり合い(むしろ、すれ違い)が歴然と立ち上がってくる
文学と実証科学とのせめぎ合いが見もの。無味乾燥に見える
考古資料が、万葉歌というフィルターを通すことによって、古代人
――“おしてる難波”の人々の生き生きとした姿が髣髴として
くれば、成功と言えましょう。まずは6Fの特別展示室を押さえた
後、10~7Fの常設展示を観て下りました。毎度のことながら、
時間をかけて常設展示階も観覧したいものだ、と後々になって
痛感しています。特集展示「大阪の太子信仰 ―旭区太子橋の
太子講資料―」も興味深かったです。平成12年(2000)まで
大阪市旭区太子橋の民家で、毎年、旧暦2月22日に聖徳太子を
祀る“太子講”が営まれていたとのこと。4Fの講堂へ移動します。
13時30分から、講演会「万葉集・古代史の中の難波」が開催。
「奈良県立万葉文化館」指導研究員・井上さやか氏による
「万葉集にみる呪術と祈り ―難波を軸に―」と、「大阪歴史
博物館」名誉館長・栄原永遠男氏による「疫病と古代難波」の
2題。難波は一応、“都”とされた時代もあるのですが、従来の
都に引き比べ、冷遇されていたことは哀しい事実ですね。また、
天平の疫病(=天然痘)大流行(735~737)は、新型コロナ
ウイルス感染症(COVID-19)が可愛く見えるくらい(何しろ、
当時の人口の約3割が落命ですから)悲惨なパンデミックだった
と聞かされ、複雑な心境に陥るのでした。コロナ対策を行った
影響によって、年間死亡数自体は減少するなど、悪い冗談のよう。
訳でして、10月17日(日)、「大阪歴史博物館」まで足を向け、
「難波(なにわ)をうたう ―万葉集と考古学―」を観て回りました。
地味なようでいて、なかなか刺激的な試みではありまして、物と
心のぶつかり合い(むしろ、すれ違い)が歴然と立ち上がってくる
文学と実証科学とのせめぎ合いが見もの。無味乾燥に見える
考古資料が、万葉歌というフィルターを通すことによって、古代人
――“おしてる難波”の人々の生き生きとした姿が髣髴として
くれば、成功と言えましょう。まずは6Fの特別展示室を押さえた
後、10~7Fの常設展示を観て下りました。毎度のことながら、
時間をかけて常設展示階も観覧したいものだ、と後々になって
痛感しています。特集展示「大阪の太子信仰 ―旭区太子橋の
太子講資料―」も興味深かったです。平成12年(2000)まで
大阪市旭区太子橋の民家で、毎年、旧暦2月22日に聖徳太子を
祀る“太子講”が営まれていたとのこと。4Fの講堂へ移動します。
13時30分から、講演会「万葉集・古代史の中の難波」が開催。
「奈良県立万葉文化館」指導研究員・井上さやか氏による
「万葉集にみる呪術と祈り ―難波を軸に―」と、「大阪歴史
博物館」名誉館長・栄原永遠男氏による「疫病と古代難波」の
2題。難波は一応、“都”とされた時代もあるのですが、従来の
都に引き比べ、冷遇されていたことは哀しい事実ですね。また、
天平の疫病(=天然痘)大流行(735~737)は、新型コロナ
ウイルス感染症(COVID-19)が可愛く見えるくらい(何しろ、
当時の人口の約3割が落命ですから)悲惨なパンデミックだった
と聞かされ、複雑な心境に陥るのでした。コロナ対策を行った
影響によって、年間死亡数自体は減少するなど、悪い冗談のよう。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術