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豆も段々

小倉の方言に女陰の核をマメといふ」(『ささのや漫筆』)などと
言われると、ぎょっとしてしまいますけれども、「豆は豆だが下女の
豆は納豆
」(『柳多留』)という句や、「豆泥棒」という表現もあり、
艶笑落語で鍛えているぼくに抜かりは無くてよ。寛政9年(1797)の
噺本『新話違なし』巻五、涅槃像に収められている類話を引用します。
       ☆
「モシ、元伯様。あなたは何でも能(よ)う御存じでござりますゆへ、いつぞはお尋ね申したいと思ふておりましたが、アノ女をと申すは、どう致した訳でござりますな」元伯「知れた事。豆に似たものゆへ、そこで豆といふのじや」「それでもお前、豆にも段々ござりますが、マア白豆(しろまめ)は何でござりますぞ」元伯「白豆は素人(しろうと)で、ここらの娘やこの嬶(かか)といふやうなもんじや」「ソンナラ青豆はな」「ソリヤ素人の中でも又一段青い、在所娘や山家(やまが)の女かい」「ソンナラ黒豆はな」「ソリヤお妓(やま)や絃婦(げいこ)や妾(てかけ)の類(るい)じや」「ソンナラまだら豆はな」「ソリヤ月囲ひや、こそをはたらく女(おなご)じや」「刀豆(なたまめ)はな」「ソリヤ刀屋の女房」「隠元豆(いんげんまめ)はな」「ソリヤ禅寺の尼じや」「空豆(そらまめ)はな」「ソリヤ知れた事。天人じや」

参考文献:『化政期 落語本集 ―近世笑話集(下)―』(岩波文庫)
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テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

tag : 落語大豆納豆

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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