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ゴスペル・イン・文楽

7月6日(水)、阪急電車に乗って、西宮北口に出掛けました。
アクタ西宮」西館のインド料理「デリーキッチン」に入り、
ランチを取った後、15時から、「兵庫県立芸術文化センター
阪急・中ホールにて、「ゴスペル・イン・文楽~イエス・キリスト
」を鑑賞しています。今年は2月の“人間浄瑠璃”に続いて、
また、物凄い物を観てしまったなぁ……。開場時には、吉田和生
師匠らの姿も見えました。とにかく、豊竹呂太夫師匠の著書で、
その新作文楽(2000年初演)の存在を知ってからは、視聴の
機会を狙っていたのです。第1部で予定されていた梅原彰・神父
(夙川カトリック教会)に代わって、カトリック大阪大司教区の
パウロ酒井俊弘・補佐司教のお話「キリストは十字架にかけられ
三日目に復活し、今も私たちの中に生きて下さっている
」――
観客のほぼ半数がクリスチャンのようでした。西宮芦屋研究所の
蓮沼純一氏が総合司会を務め、呂太夫師匠×パウロ酒井俊弘×
河内厚郎「〈ゴスペル・イン・文楽~イエス・キリスト~〉誕生秘話」
トークでは、蓮沼氏が遠藤周作を話題に振りたがり、個人的に
違和感。「夙川カトリック教会」は西宮市に在るし、遠藤はキリスト
教をテーマにしたけれども、今回のメインは文楽でしょ。吉田茂、
麻生太郎もクリスチャンですけれど、C型肝炎に罹った呂太夫師匠が
祈りの効験によって、たった3本のインターフェロン注射で癒やされた
という奇跡譚が最も面白かったです。20分間の休憩を挟んで、新作
ゴスペル・イン・文楽~イエス・キリスト~」。“in 文楽”であって、
“in ゴスペル”ではありません(ぼくは、ゴスペルも大好物ですが)。基調は
文楽(浄瑠璃)。人形が遣われ、確かに人形は目立ちますが、太夫
(と三味線)があっての人形浄瑠璃文楽ではあります。そこを崩すと、
文楽でなくなってしまいます。受胎告知からイエスの復活までを新作
文楽として上演すると聞くと、際物のようでありながら、なかなか含蓄
深い演目として仕上がっていました。笑ったのが、幼子イエスが金髪
碧眼の西洋人形だったこと。マリアの首(かしら)が“”で、成人後の
キリストが俊寛であるのだから、和風で通してもよいのに。「ワッシは
なんて情けねェ人間なんだ
」と嘆くペテロも、三枚目として良い味を
出していました。人形浄瑠璃文楽に、笑いは必須よ。豊松清十郎が
マリア、吉田勘市がキリストを遣っていたようですが、出遣いは無し
(当たり前か)。呂太夫師匠以外の浄瑠璃が、豊竹希太夫、豊竹
亘太夫。三味線が鶴澤清友、竹澤團吾、鶴澤友之助。ハレルヤ! 
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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽カレー小説

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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