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★ 2022年9月に読んだ本 ★

坂口安吾『安吾 日本史』(東洋書院)……川村湊・編・解説。編者である川村湊の序文
 「安吾日本史の可能性」が熱過ぎる。安吾本人の文章に触れて、急に肩の力が抜け。
三善貞司・編『大阪キタの史跡と伝承Ⅱ』(大阪市淀川区役所)……下記の絵本と共に、
 「大阪市立住まい情報センター」4Fの「住まいのライブラリー」で、読書に勤しみ。
『瑞光寺のくじら橋』(大阪市東淀川区役所)……制作指導:三善貞司。
熊田司・伊藤純 編『森琴石と歩く大阪 明治の市内名所案内』(東方出版)
山田風太郎『明治断頭台』(角川文庫)……一つひとつの短編は、まずまずながら、
 最後の最後で、そう来るか!というミステリーの醍醐味が炸裂して、痺れます。
レイモンド・チャンドラー『フィリップ・マーロウの教える生き方』(ハヤカワ文庫)……
 マーティン・アッシャー編、村上春樹訳。意外と記憶に残っていない“名文”に驚き。
新井由己『日本全国おでん物語』(生活情報センター)
 ……お世話になった著者ですから、何か出来ることがあれば、尽力してあげたくて。
金原瑞人編訳『八月の暑さのなかで』(岩波少年文庫)……9月の読書会のテクスト。
 以下の13編を所収。表題作、「ポドロ島」、「十三階」、「ハリー」は良いですね。
 ロアルド・ダールの短編は、ぼくの高校生時代の一推しでしたから、鼻高々。
   エドガー・アラン・ポー「こまっちゃった」
   W・F・ハーヴィー「八月の暑さのなかで
   サキ「開け放たれた窓」
   リチャード・ミドルトン「ブライトンへいく途中で」
   ロード・ダンセイニ「谷の幽霊」
   レノックス・ロビンスン「顔」
   E・M・デラフィールド「もどってきたソフィ・メイソン」
   フレデリック・ブラウン「後ろから声が」
   L・P・ハートリー「ポドロ島
   フランク・グルーバー「十三階
   ロアルド・ダール「お願い
   ジェイムズ・レイヴァー「だれかが呼んだ」
   ローズマリー・ティンパリ「ハリー
レイモンド・チャンドラー『水底の女』(ハヤカワ文庫)……村上春樹・訳のチャンドラーの
 長編を全て読了。名残惜しいけれども、また読み返すか、原書に当たるべきなのか。
川端康成『少年』(新潮文庫)
 ……マイ・クラシック。学生時代に全集本で読みました。みんな、気付くのが遅いのよ。
林剛、荘治虫『新R&B教室』(スペースシャワーブックス)……サブ・タイトルが
 「マイケル・ジャクソンでつながるソウル/ブギー・ディスク・ガイド 1995-2016」。
『紀三井寺開創一二五〇年記念図録』(紀三井寺)
津田さち子『西国第三番霊場 粉河寺』(粉河寺)……著者名が入っているのがポイント。
阿素湖素子『ごきげんスリランカ2』(阿素湖素子)……写真/梅近ひろし。
阿素湖素子『みんぱく大好き!!』(阿素湖素子)……2冊は「文学フリマ大阪」で入手。
監修・吉田敦彦『名画で読み解く「ギリシア神話」』(世界文化社)
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

大阪の肖像(2)

2022_09_30_岡本太郎 9月30日(金)、「大阪中之島美術館」に出掛けまして、
 「みんなのまち 大阪の肖像(2)」を鑑賞するついでに、
 展覧会岡本太郎」も観る予定にしていました。しかし、
 タローを舐めていましたねえ。物凄い盛況、行列も出来、
 当日券も手配不可。「事前購入(日時指定券)推奨」と
 書かれてはいましたが、「必須」の状況で、涙を呑み
 ました。NHKの「タローマン」効果になるのでしょうか。
 来場している人らが皆、にこにこしているのが印象的で、
 「美の巨匠たち」やフェルメール展と異なり、これで
 いいのだと思えるのは、タローの人柄かと思われます。
 お陰で、「大阪の肖像(2)」はゆっくり鑑賞できましたし。
 赤松麟作『大阪三十六景』はその半数18点(撮影可)
が展示されていました。ニューライフからの情景として、リアル・スケールで再現された
温居さんちの中身」=昭和50年代の工業化住宅の懐かしの家電製品等も、熟年
世代を直撃しそうなコンテンツ。美術だけでなく、デザインも押さえていますよ、という
アピールを強く感じます。トリはやっぱり、森村泰昌なにものかへのレクイエム」。
展示会場を出た相方は、タロー・グッズを買い漁りに駆け出していましたけれども。

 
 

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術特撮

紀三井寺の橋

2022_09_20__ごくらく橋
2022_09_20__渡彼岸橋
 城郭や寺社の敷地内にも、“橋”は
 架かっています。“西国三十三所観音
 巡礼”の第二番札所、「紀三井山
 金剛宝寺護国院
」の大師堂の北側に
 池が在り、てっきり、弁財天が祀られて
 いるかと思えば、如意輪観世音菩薩。
 架かっていたのが「ごくらく橋」(左上
 画像)でありました。平仮名表記は
 親柱の原文ママ。地上から本堂まで
 231段の石段がありますが、それほど
 苦痛に感じないのは、適度に足休め
 ポイントになる踊り場があるから。本堂
 近くに、高低差11mのエレベーターが
 設けられており、降りると(紀伊国屋
 文左衛門ゆかりの)“結縁厄坂”の
 途中、還暦厄坂の段まで行けます。
 エレベーターの出入り口まで架かって
 いるのが「渡彼岸橋」(左下画像)。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag :

市堀川の橋

和歌山城」の外堀を起源とする市堀
2022_09_20__伝法橋
2022_09_20__雄橋

(しほり)は、同じく、元は外堀だった
和歌川、大門川、真田堀川、有本川―
―と併せて、“内川”と呼ばれています。
南海・和歌山市駅からすぐ南に下りて
行けば、「伝法橋」(右上画像)です。
「伝法橋」は、北大通り(和歌山県道
15号)から分岐した道に架かり、15号は
雄橋」(右下画像)で市堀川を渡って
います。親柱が特徴的なデザインで、
市章か何かと関連があるのか、調べて
みても、そうではなくて、現在手詰まり。
市堀川には、まだ面白げな橋が複数
架かっており、時間があれば……と、
遠い目をしたくなりますよ。北大通りを
そのまま進むと、右側に「有吉佐和子
記念館
」(和歌山市伝法橋南ノ丁9)が
建っていました。所在地の住所に注目!

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 小説

みどり in 和歌山

2022_09_20_清水多嘉示「みどりのリズム」 和歌山(西国三十三所観音巡礼)は楽しかったなぁ……
 追憶に耽りつつ、日常は灰色です。鬱屈としそうな日々の
 ルーティンに対して、気持ちを奮い立たせないと出勤すら
 危うくて、9月なのに“五月病”かしら。やり切れません。
        ☆
 画像は、和歌山市役所1階を入ったところで、見つけて
 しまった清水多嘉示(1897~1981)の「みどりのリズム
 です。同作品が全国で(少なくとも)16点在るということは
 知っていました……が、「八ヶ岳美術館」にも、まだ報告
 されていない模様(清水多嘉示の彫刻を探そう!)。
 早速、同美術館に新発見の情報を寄せておきましょう。
        ☆
 「紀三井寺」の仁王門(楼門)前の階段で人懐っこい
 黒猫と出逢い、「粉河寺」境内の「粉河産土神社」前で
 紐につながれた黒猫と出逢ったのもシンクロニシティ。
意味があるのか無いのか、わからないけれども、ぼくらは出逢い、ぼくらは別れる。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術

毛馬漂泊

翌週、「大阪区民カレッジ」北校のまち歩き講座
国分寺と毛馬」が開かれるものですから、1週間
前の同時間帯にボランティア・ガイドのメンバーで
下見を行いました。13時前、「大阪市立住まい
情報センター
」に集合。Nさんを先導役に、都島通を
亀岡街道を越え)東進します。「摂津國分寺」を
経て、天満橋筋を北に折れると、すぐに「鶴満寺」。
上方落語の舞台でも知られていますね。道なりに
北上すると、城北公園通を渡り、再び、出喰わした
亀岡街道に合流して、晴天の下、黙々と(新)淀川
左岸の「毛馬閘門・洗堰群旧淀川分流施設)」を
目指すのでした。嗚呼、懐かしの「眼鏡橋」よ! 
淀川大堰を左手に歩み、毛馬排水機場、毛馬水門、
毛馬閘門を眺めながら、大川(旧・淀川)を下りまして、
蕪村公園」で一旦解散しました。15時を若干回って
いましたねえ。「淀川神社」前のバス停・毛馬橋から、
57系統に乗って、大阪駅前へ移動。Nさんと、同期の
Mさんと「梅田食道街」の2階、「木曽路」へ上がって
痛飲。19時半頃に散会したはずが、帰宅は22時過ぎ。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 建築史跡呑む

第10回 文学フリマ大阪

9月25日(日)、半ドンで退出しますと、Osaka Metro・
谷町線で東梅田から天満橋に移動しました。久方ぶりに
文学フリマ大阪」(第10回)を覗いてみようという気に
なりましたものですから。会場は「OMM」ビル2FのB・C
ホール。見本誌コーナーに直行しまして、目ぼしい物は
ないか、ざっと一覧した後、目当てのブースに押しかけ。
カテゴリーとしては、評論・研究、ノンフィクションかなあ。
阿素湖素子さんから2冊、天文民俗学を1冊、「フリー
スタイルな僧侶たち
」バックナンバー3冊を入手したら、
そそくさと会場を離れました。「寝屋川橋」~京阪本線
「寝屋川橋梁」の周辺をチェックして、「川崎橋」を渡り、
大川右岸を北上。「OAP彫刻の小径等を画像撮影。
時間が無いのです。どうにも、やれんとしか言えません。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 小説美術

くろしお

前日は、美術鑑賞後、新世界を抜けて、動物園前まで移動。
飛田本通商店街の南(動物園前二番街)、アジアン居酒屋
ロータス」(大阪市西成区太子2丁目3−5)に入っています。
豚バラや鴨肉の串焼きを摘まみ、カレーの各種コースの他、
エスニックな一品料理も多々あって、ご機嫌。もっと早くから
利用しておくべきだったな。18時から「動楽亭」にて、第49回
桂米紫・桂文鹿 ふたりで200席」を聴くのでありました。
ファイナルが近付いてきたせいなのか、超満席。月亭希遊
看板の一」を開口一番として、桂米紫「鏡屋女房」。そして、
何たるシンクロニシティ! 文鹿さんの「くろしお1号」。今年は
特急「くろしお」に乗車していますし、サゲに「紀三井寺」が
持ち出されるなど、まるで、ぼくらのために用意された演目に
ご満悦です。中入りの後、文鹿さんの「阿弥陀池らしきもの
(原型を留めずw)、米紫「らくだ」。ぼくの比較基準は桂福車
       ☆
本日(9月24日)3時34分頃に地震があったらしく、それで一度
目が覚めたのね。出勤すれば、台風15号の影響で、記録的な
大雨に見舞われた静岡市の浸水被害等で、ぐったりと疲れて。
「阪急三番街」に回り、とんかつ梅八」で遅い夕食を取ります。

テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

tag : 落語カレー呑む

手紙を読む女

2022_09_23_花崗岩仏立像 9月23日(金)、チケットだけは入手していた「フェルメール
 と17世紀オランダ絵画展
」に足を運びました。会場は
 天王寺公園内の「大阪市立美術館」。いつもの感覚で
 出掛けたのですが、その日は「秋分の日」=祝日――
 土・日・祝日が予約優先制となることを失念していまして、
 美術館前まで来たところで、びっしりと並んだ行列に愕然と
 させられました。30分以上は待ちましたか。やれやれ。
 晴天でなくて、助かりました。館内でも、倦んざりする人の
 群れ。「ドレスデン国立古典絵画館」の17世紀オランダ
 絵画といいましても、小品が多く、展示位置から離れての
 単眼鏡頼りです。大規模な修復プロジェクトによって、従来
 上塗りで壁の下に隠されてきたキューピッドの画中画が
 復元され、本来の姿となった「窓辺で手紙を読む女」が
 (所蔵館以外では)世界初公開というセールス・ポイント。
 良く言えば、一点豪華主義?! フェルメールに罪は無いの
ですけれども、絵画を鑑賞する雰囲気は台無しでした。グッズの販売売り場の行列にも
辟易させられ、市立美術館のショップに逃げ出し、過去の特別展の図録などを買い漁り
ました。ぼくの心の慰めは、平生と変わらぬ「花崗岩仏立像(左上画像)の姿。なお、
大阪市立美術館」は9月26日(月)から2025年春(予定)までの間、大規模改修
工事につき、休館。人ごみから目を背け、天井のシャンデリアの撮影に勤しみますよ。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術仏像近代建築

十四階農園

第二番札所を訪れた日の正午前、南海・和歌山市駅から2022_09_20_和歌山市庁舎
和歌山城」に向かって歩きまして、「わかやま歴史館
(和歌山市一番丁3番地)で同市のマンホールカード
入手しています。どうせ、和歌山城だろうと舐めていると、
(一瞬、フルーツかと見紛う)“紀州てまり”がデザイン
されていて、驚き。けやき大通りの向かい、「朝日新聞
和歌山総局
」と並んで、特徴的な建築物が右の画像
和歌山市庁舎」(和歌山市七番丁23番)。竣工は昭和
51年(1976)です。昼時分につき、「市役所14階 お城が
見えるレストラン
」の文字を見逃すはずがありません。
エレベーターで14階に上がり、「十四階農園」の“大人
バッフェ”(税別1,280円)を食するのでした。いえ、きちんと
手間暇かけて拵えているし、コスト・パフォーマンスは悪く
なかったです。どの一品がということもなく、総体として
美味。席を選べば、眼前に和歌山城の天守閣も眺められ
ますし。この本庁舎1階フロアでは、また、衝撃的な出逢い
(再会?!)もあったのですが、また、別記事を立てましょうね。

テーマ : ご当地グルメ
ジャンル : グルメ

tag : 建築

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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