川合敏久

「城東診療所」(大阪市城東区今福西
1-1-30)を背にする格好になる訳
ですが、同診療所の壁面に飾られて
いたレリーフが、川合敏久・作となる
「野の花」(左上画像)でした。タイトルを
鑑みるに、『マタイによる福音書』6章
26~31節を想起せざるを得ないのです
けれども――「空の鳥をよく見なさい。
種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に
納めもしない。だが、あなたがたの
天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。
あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすこと
ができようか。 なぜ、衣服のことで思い悩むのか。
野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。

働きもせず、紡ぎもしない。 しかし、言っておく。
栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも
着飾ってはいなかった。 今日は生えていて、明日は
炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように
装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらの
ことではないか、信仰の薄い者たちよ。だから、『何を
食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、
思い悩むな 」。ふむ。川合敏久は昭和10年(1935)に
千葉県松戸市に生まれ、京都市立美術大学(現・芸術
大学)彫刻科を卒業。どうも、記憶に引っ掛かると思い、
検索してみると、「適塾」近くの「緒方洪庵先生像」(右下
画像)や、大阪府庁近くの「K. W. ハラタマ博士」像
(2000)も、川合敏久の手による作品ではありませんか。
「緒方洪庵先生像」の方は1997年2月19日の設置です。
肝腎の「野の花」については、手掛かりがまだ見つからず。
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