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折々の蒟蒻(2)

承前――。『角川 短歌 6月号 2018』の特集、「身近な素材 
いまこそ厨(くりや)歌」は、ネタが多過ぎて、扱いに困るほど。
前回に続いて、こんにゃく詠を「厨歌30首 女性歌人編」から。
       ☆
中城ふみ子『乳房喪失』
倖せを疑はざりし妻の日よ蒟蒻ふるふを湯のなかに煮て
       ☆
Wikipedia によると、「寺山修司とともに現代短歌の出発点」と
記されていて、愕然とします。寺山修司の歌は、子供の頃から
読み耽っていたのに、中城ふみ子(1922~1954)に関しては
ほとんど無知ですもの。しかし、こんにゃくについては知っています。
某歌人が、上掲歌に対して「鍋のなかでふるえる蒟蒻は、
よく味がしみていたのだろう
」と鑑賞しているのですけれど、
いやいや、それは普通に、あく抜きのための下茹でだろうよ、と。
そんなところで、だから、男性歌人は……みたいな失笑は傍迷惑。
「幸福であった日々の象徴」云々と、歌の解釈が先にありきで、
実景を読み取れていないのが痛い。“湯”で味が染みたりはしません。
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テーマ : 短歌
ジャンル : 小説・文学

tag : 短歌こんにゃく

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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