はつさやか

豆腐加工に適した大豆の新品種「はつさやか」を、(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センターが育成した──現行の主力品種「フクユタカ」より早生で、青立ち(収穫適期でも茎葉が枯れずに残る障害)や子実の裂皮が少ない。四国地域で主に栽培されているフクユタカは、収穫期が遅いことから後作の小麦の播種が遅れるなどの支障がある。また、一部の県で奨励品種に採用された「サチユタカ」はフクユタカより早生だが、青立ちが発生しやすく、適期にコンバインでの収穫が困難になる場合があるほか、品質面でも子実の裂皮が多発するなどの問題を抱えているため、生産者から早生の品種が強く望まれていた。

このたび育成された新品種、はつさやかはフクユタカよりも早生で、コンバインによる適期収穫が可能なことから、大豆─麦二毛作体系を確立し、土地利用率と農家収益を高められる。現在、香川県だけでなく、サチユタカの作付けの多い中国地方のうち島根県においても、はつさやかの導入に向けた取り組みが進められている(島根ではJAやすぎが2013年から種子を配布)。

はつさやか

はつさやかは、たんぱく質含量が高く豆腐加工適性の優れる「九州116 号」が母、耐倒伏性で多収の「タチナガハ」が父から成る交配組み合わせから育成された。成熟期はサチユタカより4日程度、フクユタカより2週間程度早くなる。収量性(子実量=1アール当たり32.5キログラム、百粒重=29.2グラム)も高く、サチユタカと同程度。また青立ちの発生が少ないため、適期にコンバイン収穫できる。故に、大豆─麦二毛作体系に対応可能とした。子実の外観品質についても、裂皮やしわが少なく、良好。

さらに、はつさやかはたんぱく質含有量(粗たんぱく質含有率=44.6%)が高く、豆腐加工適性に優れている。豆腐の硬さを示す指標である破断応力を見ても、はつさやかは1平方センチメートル当たり71グラムで、サチユタカ(=同39グラム)、フクユタカ(=同64グラム)よりしっかりした豆腐ができる。実需者による官能評価も食感、風味ともに良く、味噌、煮豆、納豆用途についても良い評価を得られているという。
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通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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