お里澤市の像

「壺坂観音霊験記」であろうことは論を俟(ま)たず、
ぼくも昨秋の「中之島文楽」、昨年末「公演記録
鑑賞会」、今年の「初春文楽公演」のお里・
沢市に引き寄せられて、壺阪山に登ってしまった
口ですから。しかし、この“澤市開眼350年”に
たじろぐのはまだ早く……いや、むしろ、まだましな
部類で、他にも「お里観音」、「澤市忠魂碑」なる
物まで建てられていますし、「お里沢市投身の谷」
との立て看板に至っては、やり過ぎ感が半端ない
のですけれども、寺全体を覆うインド的な多幸感の
せいか、あざとさに眉を顰めるより、馬鹿負けして、
まぁ、いいか。そんな気になるのは、「壺坂観音霊験記」の大団円にも似ていて。
初演は明治12年(1879)。2世・豊沢団平が作曲し、その妻・加古千賀が改訂。
- 関連記事
-
- はつせ (2019/06/15)
- 第36回 文楽鑑賞教室 (2019/06/14)
- お里澤市の像 (2019/06/13)
- 魔除橋 (2019/06/12)
- 壺阪観音 (2019/06/11)
スポンサーサイト