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里のほほえみ

(独)農業・食品産業技術総合研究機構では、実需者などにすぐ活用してもらえる品種・技術のうち、特に勧めるものを選出した上で、研究成果パンフレットにまとめている。最新版(2012)の品種編では、大豆6種(里のほほえみ、はつさやか、あきまろ、すずほのか、すずかれん、フクミノリ)が掲載されているが、ここでは里のほほえみを取り上げる。


里のほほえみの子実のたんぱく質含量は、エンレイ並みに高く(45%前後)、豆乳の抽出率や豆腐の硬さなどから、豆腐加工に適している。エンレイより1週間ほど晩熟だが、ダイズモザイク病や紫斑病に対してもエンレイより強く、粒大はかなり大粒(百粒重40グラム前後)で、外観品質が良好。

生育中は倒れにくく、最下着莢節位が高く、莢が割れにくいことから、コンバイン収穫などの機械化適性にも優れていることが特徴である。栽培適地は東北南部など。現在は山形県、福井県、栃木県で生産されている。

特に福井では、大豆生産者、豆腐業者、農業試験場などが連携し、奨励品種大豆「里のほほえみ」を使用してのブランド商品開発を進める「福井ブランド豆腐技術解決チーム」が会合の回数を重ねるなど、活発な取り組みが続けられている。

里のほほえみの元は「東北160号」。平成8年、東北農業試験場(現・東北農業研究センター)において、ダイズモザイクウイルス抵抗性の「東北129号」を母、極大粒系統の「刈交0264MYF6」を父とした人工交配から育成された系統である。

なお、他の5種の主な用途は、はつさやかが豆腐、あきまろが味噌、すずほのか、すずかれんが納豆、フクミノリが豆腐とされている。
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